越境EC進出を支援!HameeがLISUTO!と連携した意図

ECのミカタ編集部

 Hamee株式会社(以下、Hamee)は、7月14日、同社が提供するECバックヤード効率化システム「ネクストエンジン」と、イーレディー株式会社(以下、eLADY)が開発した、多言語変換機能を備えた「越境EC」自動出品プラットフォーム「LISUTO!」と連携したことを発表した。

越境EC進出が増える一方、翻訳の問題が発生

 ネクストエンジンは、もともと、Hameeが運営する「ストラップショップ」の現場の声を反映して開発されたECバックヤード効率化システムで、今や2,000社超のユーザーを抱える規模に成長している。2015年には北米の大手マーケットプレイス、カートシステムとの連携を進め、国内・海外の在庫・受注の一元管理を実現した。

 近年では「越境EC」への興味が高まり続け、翻訳・決済・物流など「越境EC」をサポートする様々なサービスが開発され、誰でも簡単に海外販売が開始できる環境が整いつつある。その一方で、「越境EC」を行う上で最も重要、かつ、ネックになる「翻訳を含めた出品業務」に苦労する事業者も増えてきている。熱量が高まる中、市場規模の伸びが期待されている程ではない側面もある。

 「esay e-commerce」を謳うネクストエンジンは、海外からの受注後の業務効率化をサポートする一方で、「海外に売り出す」面の強化を緊急の課題として掲げている。今回、eLADYが開発した「LISUTO!」との連携は、EC事業の「守り」の部分である在庫・受注管理と、「攻め」の部分である出品業務の一括管理を可能にする、「越境EC」を加速させる取り組みとなる。

翻訳問題を解決する「LISUTO!」の特徴

 「LISUTO!」利用にあたっては、登録済みの商品カタログを利用することも、カタログを新規作成することもできる(各カテゴリ毎にテンプレートを提供)。また、出品に必要な項目を自動で多言語変換できるため、都度の翻訳作業をすること無く、各モールへ簡単に出品することができる。さらに、自国語で出品したものを、複数の言語で自動生成してくれるのだ。なお、サービス提供時対応言語は、日本語・英語・中国語・ポルトガル語・ドイツ語である。2016年上半期対応予定言語に関しては、フランス語・スペイン語・韓国語・イタリア語・ロシア語だ。

 その他には、大手モール含め世界各国の約90のマーケットプレイスに対応予定であり、各モールの最適なカテゴリを自動で選択する。また、複数モールの在庫を連動させて自動で在庫を調整し、スマホやタブレットからも出品が可能だ。さらに、今後はスマホアプリからも提供することができるようにしていく予定だ。

 利用方法は、まず、ネクストエンジンと「LISUTO!」を契約の上、「LISUTO!」の出品先にネクストエンジンやその他のモールを選択する。次に、ネクストエンジンの商品データベースに「LISUTO!」の商品データが連携され、国内/海外のECモールへの出品・在庫連動・受注管理の一元管理が可能になる。また、料金体系に関しては、「LISUTO!」を利用して出品された売上げの1%である。その他は、ネクストエンジンの通常の料金体系に準ずる。

 日本の商品は、海外で売れる可能性が高いという。「爆買い」現象などが分かりやすいが、それ以外にも、日本の商品の海外販売には、大きな可能性があると言われる。実際に、日本国内で売上を伸ばすことにとどまらず、越境ECに進出するEC事業者は増えてきている。そういった事業者のサポートをするために、「ネクストエンジン」や「LISUTO!」の存在がある。今回の連携により、越境ECに進出しやすい環境に加え、継続しやすい環境が整い、新たにチャレンジする事業者や、成長する事業者が増えていくのではないだろうか。越境ECは、これからまだまだ盛り上がっていくものと予想される。


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