CAのレコメンドエンジン、業務提携で人工知能搭載へ

人工知能を用いたテキスト解析技術をレコメンドエンジンに！

　株式会社サイバーエージェント（以下「サイバーエージェント」）のコンテンツマーケティングを専門とする組織であるエディトリアルアドスタジオ は、提供する「A.J.A. Recommend Engine（アジャ レコメンド エンジン）」の技術開発において、株式会社 Studio Ousia（以下「Studio Ousia」）と業務提携したことを先ほど発表した。

　「A.J.A. Recommend Engine」は、ユーザーの興味関心や行動、見ている記事の特長、記事の話題性などを自動で解析し、関連したコンテンツを表示することによって、ユーザーのコンテンツ間の回遊性を高め、メディアの継続的な成長を促進するソリューションだ。今年4月の外部メディアへの提供開始以降、多くのメディアに導入されている。

「A.J.A. Recommend Engine」 の概要

　一方、Studio Ousiaは、自然言語処理技術を専門に研究・開発を行うベンチャー企業。同社が開発した人工知能を用いた言語処理エンジンは、言語系及びWeb系において世界的に権威のある2つの国際会議内で行われたエンティティリンキングのコンペティションにおいて優勝するなど、世界最高水準の技術を有している。

　今回の提携により、Studio Ousiaの人工知能を用いた高精度な自然言語処理技術を、「A.J.A. Recommend Engine」の配信ロジックの特徴である日本語解析技術に応用することで、レコメンド精度の向上と、回遊効果及び広告効果の最大化を実現する。

　さらに、Studio Ousiaの代表取締役である山田育矢氏が、サイバーエージェントの提供する「A.J.A. Recommend Engine」のアドバイザーとして、自然言語処理および機械学習における技術開発に関する助言・支援を行なっていくという。

　メディアの中でもカテゴリやタグ付けによって、関連した記事が表示されることは多々あるが、ユーザーに対して効果的な提案をするためには、「A.J.A. Recommend Engine」のようなものが必要だ。

　近年ECのメディア化、メディアのEC化が進んでおり、商品ページにある商品のレコメンド表示と同じように、記事でのレコメンドも回遊率をアップするためには重要となっており、独自にメディアを運営しているEC事業者は対応していく必要があるだろう。

次々に生まれるAI搭載サービスに注目！

　今回、業務提携を行ったStudio Ousiaでは人工知能を用いた高精度な自然言語処理技術を提供するということであるが、EC通販業界においても着々とAI＝人工知能を活用したサービスが増えている。

　そうしたことを背景に、先日IT産業に関わる53団を束ねる日本最大級のIT団体の連合体「一般社団法人 日本IT団体連盟」が設立。

　また、人工知能や機械学習などを活用した雇用の創造や、労働力不足問題の解消に向けて一般社団法人日本RPA（ロボティック プロセス オートメーション） 協会が発足するなど、IT業界の中でも大きなトピックとなっている。

　業務負担の軽減や効率化など、AIがもたらす恩恵は非常に大きなものであり、日本の産業を大きく変化させる可能性を持ち合わせており、EC通販業界においても注視すべき分野である。