Oisixから学ぶキャンペーン施策。夏の救世主はぐでたま？

”火を使わないで”夕食が作れるKit「ぐでたまのせ！火を使わずにそぼろ丼」

Oisix、サンリオ「ぐでたま」とコラボで夏の戦略

　7月の末にもなって、ようやく梅雨が明けた。これから本格的な夏がやってくる。夏の暑さが苦手な人にとっては、少し外出するのにも体力を消費してしまいがちだが、ここはバテることなくしっかりと食事で栄養を取り、夏を楽しみたいところ。しかし、照りつける太陽の下、「買い物に行くのさえ困難だ」「キッチンで火を使って料理をしたくない」と考える人も多いのではないだろうか。

　そんな悩みを解消してくれるのが、オイシックス株式会社が運営する食品宅配サービス「Oisix」と、株式会社サンリオ(以下、サンリオ)の人気キャラクター”ぐでたま”だ。

　「Oisixはわかるけど、なぜぐでたま？」と思った方も多いことだろう。というより、「ぐでたまって何？」という方も多いのではないだろうか。ぐでたまは、2013年に「ぐでぐでとしたやる気のない卵」のサンリオキャラクターとして誕生した。

　ぐでたまは、愛くるしい外見と他のサンリオキャラクターにはない独特の”やるきのなさ”が支持され、誕生からわずか3年しか経っていないのにも関わらず、今年で31回目の開催となる「サンリオ キャラクター大賞2016」では、総合順位でサンリオメインキャラクターであるハローキティを抑え見事4位に入賞した。(ちなみに私もぐでたまに投票した。)

　今回、そんなサンリオの愛されキャラ”ぐでたま”とOisixがコラボし、”火を使わないで”夕食が作れるKit「ぐでたまのせ！火を使わずにそぼろ丼」が販売される。合わせて、Oisixのサイト内でぐでたまがその日の気分に応じてお勧めの火を使わないレシピを提案してくれる「夏休みを戦うママのための100レシピ」を7月28日(木)から4週間限定で公開された。

「夏休みを戦うママのための100レシピ」Oisixサイトより

　この季節、Oisixをはじめとした食品宅配サービスを利用すれば、私達は暑さが厳しい日にもスーパーまで買い物に行くことなく、いつでも新鮮な食材を手にすることができる。高齢者はもちろん、忙しい現代人にとって、食品宅配サービスはニーズが高いのではないだろうか。

　実際に、それまで食品宅配サービスを専門としてきたOisixや日本生活協同組合連合会(CO-OP)などの他に、株式会社ローソンの「ローソンフレッシュ」や、楽天株式会社の「楽天マート」など、それまで食品宅配サービスを専門としていなかった企業が参入してきており、その分、競争も激しい。また、消費者からしても、選択肢は増えているが、反対に、どの企業のサービスを利用すれば良いか分かりづらいという点も懸念される。

　こうした食品宅配業界の状況を踏まえて他社と差別化を図るために、どのような戦略で食品宅配業界を勝ち進んでいくのかということはとても重要である。Oisixはただ人気キャラクターと商品をコラボさせるのではなく、”夏に火を使わずに簡単に作れる料理”というテーマにぐでたまをかけたコラボを行った。このような仕掛けの新しさが、消費者の心を掴むのかもしれない。EC店舗のキャンペーン施策にも是非活かしてほしい一例だ。

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