米Amazonが過去最高益、AWS・プライムデー好調

福島 れい

プライムデー2016は、前回比60%の注文増

 28日、米Amazon.comが4~6月期の決算発表を行った。それによれば、純利益は過去最高を更新し8億5700万ドル、前年同期の約9.3倍となった。また売上高は前年同期比31%増の304億ドルになっている。こうした成長には、EC事業やAWS事業の伸びが寄与している。

 EC事業の伸びを地域別にみると北米で約32%増、それ以外の地域では約38%増となっている。また、EC事業のトピックとしては、プライムデーが挙げられている。7月12日に世界各国で同時開催されたプライムデーは過去最高の売上を記録。2016年のプライムデーは、2015年のプライムデーと比べ世界全体で注文数が60%以上増加した。また、出品事業者への注文数は3倍近くとなったという。プライムデーに行われた取引のうちプライム会員が占める割合も前回の2倍以上となった。

 また、営業利益率が高い(約25%)と第1四半期の決算時にも話題になったAWS事業の売上高は、約28億ドルとなり前年同期比58%増となっている。

 ジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)はインドについて以下のようにコメント。
“It’s been a busy few months for Amazon around the world, and particularly in India — where we launched a new AWS Region, introduced Prime with unlimited free shipping, and announced that Prime Video is coming soon, offering Prime members in India exclusive access to Amazon Original Series and Movies — including original content featuring top Indian creators and talent,”

”AWSや無制限で配送無料となる会員サービスの開始に続き、インドのトップクリエイターが手掛ける独自のコンテンツをはじめとする動画、プライムビデオの提供も始める予定だ。”としている。

 今回の結果を通じて見えることは、Amazonが進めるEC事業のインフラ作りが世界中で受け入れられ、周辺事業と相乗効果を発揮しているということだろう。並行して新サービスも続々と登場しており、こうしたAmazonの動きは益々の拡大を予感させる。

 アメリカで登場したAmazonの新サービスが、後に展開国を広げることもしばしば。Amazonが世界的にどのような動きをとっているのか把握しておくことも必要なのではないだろうか。


記者プロフィール

福島 れい

ECのミカタ編集部に所属するバドミントンと和服、旅好きの記者、通称れーちゃん。ミニ特集「アパレルECの未来(https://goo.gl/uFvr2C)」等、これからEC業界がどんな風に発展していくのか。に注目しながら執筆しています。2017年の執筆テーマは、”私にしか書けない記事をタイムリーに”。

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