発注管理とは?発注管理の流れから効率よく行うための方法まで徹底解説

ECのミカタ編集部

発注管理とは?発注管理の流れから効率よく行うための方法まで徹底解説

ECサイトを運営する上で重要な発注管理。発注管理が適切に出来ていないと無駄な在庫を抱えてしまったり、取引先とのやりとりがうまくいかず、事業での損失に繋がってしまいます。今回は、発注管理の内容から管理方法・ツールまで詳しく解説していきます。
本記事を読んで、発注管理の大枠を知り、効率よく管理するためのイメージをつかみましょう。

発注管理の業務内容

発注管理とは

  
発注管理とは、「商品を発注し、仕入れるまで」の一連の業務を指します。ただ単に取引先から在庫を仕入れれば良いというわけではありません。

商品を発注するにも在庫数の把握や発注のタイミング、取引先の選定など多くの工数が存在します。発注管理を正しくできていないと、在庫過剰や欠品、さらには企業の信頼低下や機会損失を招く恐れがあります。
次に、発注管理の具体的な業務の流れを紹介します。

発注管理の流れ


発注管理の具体的な流れは、次の4つです。

購買依頼書の作成
まず、在庫管理の担当者が「必要な発注内容」を確認し、購買依頼書を作成します。購買依頼書とは、「商品の種類」「商品の数」「発注目的」「納期」などが記された、発注に必要な情報を記載した書類のことです。
     
発注方式の選定
購買依頼書の作成後は発注方式を決めます。無駄な在庫を抱えないためにも、商品に応じた適切な方式を選ぶことは重要です。
主な発注方式は以下の2つです。

⑴定量発注方式:在庫が一定量を下回った時に発注する方法。
単価が比較的低いものや、需要が安定しているものに向いています。

⑵定期発注方式:定期的に発注を行う方式。
3ヶ月に1回、毎月第二月曜日に発注など単価が高いものや、需要の変動が大きく予測が難しいものに向いています。

発注先(仕入れ先)の選定
次に、社内の購買担当者が購買依頼書をもとに発注先(仕入れの取引先)を決めます。過去に取引経験がある発注先があれば再度発注依頼を出し、新規で発注先を検討する場合は複数の企業に見積もり依頼を出しましょう。発注量や発注方法・納期などを検討し、自社にとって最も条件の良い発注先を選定します。

注文書の作成・送付
発注先が決まれば、正式に発注を行うための注文書(発注書)を作成します。この注文書に沿って発注先は商品を用意するため、数量や金額、納期等の重要事項に不備がないか細かく確認することが重要です。問題がなければ、発注先に注文書を送付して完了です。以上が発注管理の一連の流れとなります。

このように、発注管理には多くの工程があり複数の担当者が関わります。この注文書に沿って発注先は商品を用意するため、数量や金額、納期等の重要事項に不備がないか細かく確認することが重要となりますが、取引先が多ければより複雑化し、これらを全て紙などで管理することは効率的ではありません。そこで、効率よく発注を管理するための代表的な方法について解説します。

発注管理の2つの方法

エクセルやスプレッドシートによる管理


エクセルやGoogleのスプレッドシートを用いて発注管理を行うことが可能です。

メリット
・無料で誰でもすぐに始められる
・自社でカスタマイズしやすい

デメリット
・一からシートを作成するのは手間がかかる
・発注状態を自分で更新する必要がある
・人為的ミスが発生する可能性が高い

マイクロソフトやGoogleを扱っていればエクセルやスプレッドシートは無料で利用できるため、簡単に導入をすることが可能です。しかし、受発注作業のたびに人の手で更新作業を行わなければいけないため、人的ミスも発生しやすいデメリットが挙げられます。事業規模が小さいうちはエクセルやスプレッドシートでも管理ができますが、事業規模が大きい場合は不向きと言えるでしょう。

発注管理システムによる管理


発注管理は専用システムで発注管理を行うことも可能です。発注管理システムとは、「発注業務をオンラインで一括管理できるシステム」です。発注から納品までの全てのフローを「見える化」「自動化」することができます。

メリット 
・作業効率が上がる
・仕入れから発注までの進捗管理リアルタイムでわかる
・人的ミスを減らせる

デメリット  
・運用コストがかかる

発注管理システムの導入には運用コストがかかりますが、手作業によるミスや無駄なコストの削減、発注管理の業務時間の短縮など総合的に見れば導入する利点の方が大きいのではないでしょうか。扱う商品や取引先が多い企業ほど、システムを導入することによるメリットは享受できるでしょう。

発注管理システムを選ぶときのポイント

料金プラン


発注管理システムの料金は、初期費用+月額費用です。初期費用は無料のものから100,000円以上かかるものまで幅広くあります。

また月額費用にも受注件数に応じて値段が上がる従量課金制と、受注件数に関わらず一定金額の月額定額制の2種類あります。機能の豊富さやサポート費用が含まれるか、利用人数や容量の制限があるかどうかという点はしっかりと確認しつつ、自社に見合った値段のシステムを導入しましょう。

必要な機能があるか


発注管理システムの基本的な機能は、発注の進捗管理・注文書の簡単作成・メール作成などですが、製品によって多機能を有しているものやカスタマイズしやすいものというように特徴が異なります。さらに、業界によって発注管理のフローが異なるため、システムにも業界や業種に特化しているシステムもあります。

例えば、ECサイトやネットショップなら注文管理や在庫管理機能もあると業務がより捗るでしょう。自社に合ったシステムが導入できれば、オプションを追加したりカスタマイズに手間をかける必要もありません。そのため、優先的に必要な機能を見定めて検討しましょう。

使いやすさ


いざ導入しても、使い勝手が悪いと効率が上がらなかったり、教育コストがかかってしまう可能性があります。したがって、誰もが直感的な操作ができるか、情報を一元に管理できるかといった点が重要です。無料トライアル期間があれば、長期的に導入できそうか考えながらデザインや使い勝手を試してみましょう。

発注管理システムのおすすめ5選!

システムを導入すれば、複雑な発注管理の工程を減らし、大幅に効率改善することができます。そこで数ある発注管理システムの中からおすすめを紹介していきます。

楽楽販売/株式会社ラクス

・初期費用 150,000円+月額費用 60,000円〜
・クラウドのためリアルタイムで情報共有可能
・発注や支払い漏れの防止機能が充実
・マウス操作で自社仕様にカスタマイズ

ネクストエンジン/Hamee株式会社

・初期費用 0円+基本料金 月額10,000円〜
・ECの現場から生まれたサービス「もっと業務を楽しくしたい」という声から誕生
・アプリ機能を追加でき、カスタマイズに強い
・導入店舗の成長率186%

助ネコ発注管理システム/株式会社アクアリーフ

・初期費用 30,000円+基本料金 月額費用 15,000円〜
※助ネコ発注管理システムホームページにて料金シミュレーションができます。
・利用者満足度業界NO.1
・発注書を簡単に作れる
・必要発注数の予測ができる

TEMPOSTAR/SAVAWAY株式会社

初期費用無料、月額費用 10,000円〜
※TEMPOSTARホームページにて料金シミュレーションができます。
・新機能を随時リリース
・システムの使い方からセミナーまで充実したサポート
・複数店舗をまとめて管理できる

CROSS MALL/株式会社アイル

・初期費用 0円+月額費用 5,000円〜(スーパーライトプランの場合)
・発注データをボタンひとつで作成可能
・ユーザーリピート率98.4%
・複数のショップを統合的に管理

まとめ

今回は、発注管理の内容から業務の流れ、効率的な管理方法・ツールについて解説しました。工程が多く複雑な発注管理を効率よくおこなうには、発注管理システムの導入がおすすめです。システムを用いることで、オンラインでフローを見える化・一括管理し、人為的ミスや属人化の防止、さらにはコストカットを期待することができます。今回紹介したツールの中にも、求めているものが見つかるかもしれません。
ポイントを押さえて検討し、自社にあったシステムを選択して利益率アップにつながる発注管理をおこないましょう。


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