受注管理システムの選び方を徹底解説!失敗しない選び方のポイント

ECのミカタ編集部

■目次

・エクセルより効率化!?受注管理システムとは
・3つの受注管理システムの種類
・受注管理システム比較のポイント
・受注管理システムおすすめ9選出
・受注管理システム導入時の注意点
・まとめ

エクセルより効率化!?受注管理システムとは

受注管理システムは、受注情報を一元管理し、注文の受付から納品までのプロセスを効率化するためのシステムです。

管理システムでできることとしては、下記のようなことが挙げられます。

情報を一元で管理できる


通常エクセルを使用して受注情報を管理することが多いですが、システムを使用すると注文情報や納期、数量、金額などの情報を一元管理することができます。そのためエクセルで行う場合と比べて、情報の整合性を高めることに繋げられます。

進捗を確認する


注文が進捗していくにつれて、納期が迫っている場合には自動でアラートが出るため、遅れることを防止することができます。

納品書・請求書を自動作成できる


出荷準備のタイミングなどに合わせて納品書や請求書の作成も自動化できるため、業務時間を削減することが可能です。

違う場所にいる人と情報共有をできる


エクセルで管理していた場合には、各拠点や部署でファイルを共有する必要があったり情報の不整合が発生することもありますが、受注管理システムは、オンライン上で情報を共有することができるため、情報の不整合を回避することができます。

受注管理システムを導入することで、業務時間の削減やヒューマンエラーの防止、情報共有の簡素化など、エクセルに比べて業務を効率化することができるなどメリットが多くあります。

3つの受注管理システムの種類

SaaS型(クラウド型)


SaaS型の受注管理システムはクラウド型の一種で、必要な機能を持ったソフトウェアがネットワークを通じて提供されるものです。導入までの期間が短く、利用者は自身の端末にソフトウェアをダウンロードせずに、ブラウザを通じてアクセスすることができます。また、運用やメンテナンスがシステム提供者側で行われるため、利用者は手間をかけることなく受注管理を行うことができます。

直感的な操作性が高く、PCに不慣れなユーザーでも使いやすいという点も魅力です。また比較的安価で取り入れることができるため、中小企業でも導入がしやすくなっています。

費用
初期の導入費用は無料なシステムもあり、運用費用も月額980円〜利用が可能なので比較的導入しやすいモデルです。

フルスクラッチ型


フルスクラッチ型の受注管理システムは、利用者自身で必要な機能やシステムを設計・開発することで構築されるものです。そのため、自社に合った必要な機能を充実させることができ、オリジナルな機能も加えることができます。

フルスクラッチ型の受注管理システムは、カスタマイズ性が非常に高く、自社独自のシステムを構築することができます。また、利用期間の制限がないため、意図的にシステムを終了させない限り、長期的に利用することが可能です。

一方で、開発期間が長く、開発コストや専門知識も必要なため、企業の規模やニーズに応じて選択する必要があります。

費用
初期導入コストは数百万円〜数億円、月額の維持費用は300,000円〜数十万円と言われていますが、インフラやサポート体制により異なります。

ハーフスクラッチ


ハーフスクラッチ(パッケージベース)は、出来上がったシステムを一部カスタマイズして利用するもので、フルスクラッチとSaaSの中間的な存在です。必要な機能やシステムは自社で開発する一方、基盤となるシステムはSaaS型のシステムを利用することができ、フルスクラッチよりも費用を抑えられることと、SaaSよりもカスタマイズがしやすいことが特徴です。
費用は、高額になる場合もあるので、必要な機能と予算を考慮して取り入れる必要があります。カスタマイズの幅はフルスクラッチよりは劣る可能性がありますが、自社や業界に必要な機能を揃えやすいため、費用を重視したい場合におすすめです。

導入費用
初期導入コストは100万円〜数千万円、月額の維持費用は30,000円〜数十万円といわれており、こちらもインフラやサポート体制により異なります。

受注管理システム比較のポイント

機能の充実度


受注管理システムを比較する際には、そのシステムが持つ機能の充実度を比較しましょう。下記に代表的な搭載機能をご紹介します。

受注情報の一元管理機能
受注情報を一元管理できることで、情報の整合性を高めることができます。また、検索機能を備えているシステムであれば、より迅速かつ正確に情報を取得することが可能です。

進捗管理機能
注文の進捗状況を管理することで納期や受注量、出荷状況などを把握することができる機能です。さらに、自動アラート機能を備えているシステムであれば、遅延を防止することができます。

納品書、請求書作成機能
注文に応じた納品書や請求書を自動で作成することができる機能です。これまで人力で行っていたものをシステムで自動化するため業務時間とヒューマンエラーの削減をすることができます。

情報共有機能
複数の拠点や部署で情報を共有することができる機能です。情報の不整合を回避したり、システムによってはユーザーごとにアクセス権限を設定できる機能があるので情報漏洩の対策もされています。

オプションで追加する必要があるシステムもあるので、基本搭載の機能の確認を行いましょう。「導入前に自社に必要な機能は何か」を明確化する必要があります。

システムの使いやすさ


導入するシステムは社員が操作しやすく、操作性を重視したシステムであることが望ましいでしょう。使いやすいシステムは、直感的でシンプルな操作性、カスタマイズ性の高さ、エラー発生の少なさ、視認性の高さが特徴です。

これらのポイントを考慮して、利用者がスピーディーかつ、正確に情報を入力でき、作業の生産性を高めることができるシステムを選定することが重要です。使いやすいシステムであることは、業務ストレスを軽減し、生産性を向上させることに繋がるので、システムの使いやすさは比較ポイントに加えておきましょう。

セキュリティ対策


受注管理システムは、企業の重要なデータを取り扱うため、セキュリティ対策が不可欠です。システムのセキュリティ対策がしっかりと行われているか、データのバックアップが適切に行われているかなど、詳細な情報を入手する必要があります。また、社内の情報を流出させないために、しっかりと規約内容を確認しセキュリティリスクに備えておく必要があるでしょう。

カスタマーサポートの充実度


受注管理システムの導入後に問題が起こった場合、適切なカスタマーサポートが必要になることがあります。アップデートが必要な場合はどこまで行ってくれるのか、バグが発生した場合はどのようなサポートがあるのか、緊急時にはどのような対応になるのか、事前に把握しておきましょう。

価格


受注管理システムの比較において考慮すべきポイントは価格です。前述したタイプや内容によって費用は様々です。システム導入に必要な費用やランニングコスト、利用期間に応じた料金体系など、総合的に考慮してコストパフォーマンスが高いシステムを選択することが重要です。

受注管理システムおすすめ9選

受注管理システムのおすすめを9選紹介します。サービス紹介と料金プラン、主な機能について簡単に記載をしているので、自社に合った受注管理システムを見つけてみてください。

アシスト店長( 株式会社ネットショップ支援室 )

引用:https://www.ec-cube.net

アシスト店長は、複数のECモールや自社ECサイトの受注状況を一元管理し、在庫管理業務からメール配信、顧客管理までをカバーするEC総合プラットフォームです。CRM機能をはじめとする様々な機能が充実しており、幅広い業種や形態で活用が可能です。

機能
主な主機能としては、サンクス・発送完了・フォローメールの自動送信や特定条件でのステータス自動移動、商品個数・地域ごとに配送方法を自動設定できる機能などがあります。また、顧客の購入状況をリアルタイムで連動させるステップメール機能や、店舗をまたいだ顧客の購入回数管理や購入履歴からの顧客リストの抽出機能があり、顧客のリピーター化を促進することができます。

料金
初期費用50,000円、月額基本料25,000円〜

助ネコ( 株式会社アクアリーフ )

引用:https://www.sukeneko.com

助ネコは、複数のモールやカート・自社サイトからの注文をまとめて管理することができるシステムです。運送会社や決済会社、外部倉庫とも連携しており、入金確認や送り状作成などの業務も一括管理できます。

機能
オートロボ機能により、メールやステータス移動を自動化することや、処理ルートにより受注から出荷まで多次元で管理することができます。さらに、購入者様が自分で出力できるWeb領収書機能や、目印がつくタグ機能、ギフト系店舗向けの備考欄の自動編集機能、リピーター判別機能による購入回数別のメッセージ送信機能、そして出荷予定の見える化ができるカレンダー機能があります。

料金
初期費用30,000円〜、月額基本料2,000円〜

通販する蔵( 株式会社ソフテル )

引用:https://www.suruzo.biz/

通販する蔵は、受注管理や在庫管理に関するシステムの構築を行い、受注を自動で取り込み一元管理することが可能です。

機能
主な機能は、決済連携やメール一括送信、帳票発行、送り状データ入出力、顧客管理、受注情報CSV出力などがあります。在庫管理機能には在庫履歴紹介、発注書の作成、仕入れ登録機能があり、新しい商品の登録も簡単に行えます。

料金
初期費用15,000,00円〜、月額費用は60,000円〜

タテンポガイド( 株式会社オークファン )

引用:https://www.netprotections.com

タテンポガイドは、ネットショップ業務フローをシンプルにし、業務の工数削減や自動化を可能にすることで、大手ECサイトに対応、商品管理を効率化できるものです。CSV取込により、複数商品ページの一括作成、価格・タイトル・商品画像などの登録、各ECサイトへの一括反映が可能であり、既存のECサイトから、新規出店サイトへ商品ページを複製することもできます。

機能
主な主機能としては、決済連携、メール一括送信、帳票発行、送り状データ入出力、受注情報CSV出力、顧客管理機能が含まれます。集約したデータの条件別分析や担当ごとのアクセス制限、複数ネットショップの顧客管理など、マネジメント側の機能も充実しています。専任担当によるサポート体制も整っており、最大3カ月間無料で全機能を利用可能です。

料金
初期費用無料、月額10,000円〜

引用:https://next-engine.net/

ネクストエンジンは、実際のECの現場から生まれた基幹システムで、変化に強く柔軟な設定調整ができるプラットフォームです。

機能
AIを活用したメールマーケティングソリューションも提供し、様々な倉庫でのPOS、APIやCSVデータによる連携が可能です。AIを活用して、購入者に合わせたメールを自動生成・送信ができるのでメールマーケティングソリューションの効果を視覚的に確認できるシステムです。

料金
初期費用無料・月額10,000円〜

eシェルパモール2.0( 株式会社スクロール360 )

引用:https://lp.scroll360.jp/e-sherpamall/

eシェルパモール2.0は、複数のECモールでの販売情報、商品情報、在庫情報を一元管理することができるサービスです。

機能
受注情報の自動取り込みやステータス更新などの自動化により、業務スピードUPや品質の向上を図ることができます。また、カスタマイズ対応や物流サービスとの連携、コールセンター機能の提供など、柔軟かつ多様なニーズに対応し複数のECモール運営にも最適です。

料金
初期費用無料・月額40,000円〜

CROSS MALL( 株式会社アイル )

引用:https://wowma.shop/function/vendor/cross-mall

CROSS MALLは、ECを運営している会社によって提供されるサービスであり、商品の出品、在庫・価格情報の連動、受注処理、発送業務、出荷後のステータス処理まで、オールインワンで対応できます。

機能
ワンクリックで商品ページ作成、出荷依頼やメール送付の自動化、全店舗の在庫数の自動変更など、便利な機能が充実しているので、複数モールでも人手不足に悩むことなく運営できます。出品時に規制がかかっている商品を自動判別して除外する機能や、価格情報を自動的に改定する機能、Amazonランキングを踏まえた在庫連動機能、そして出荷後のステータスを自動的に処理する機能が備わっています。

料金
初期費用無料・月額14,800円〜

mylogi( アートトレーディング株式会社 )

引用:https://kensetsu.ipros.jp/company/detail/2091723/

mylogiは、EC事業者に特化した物流管理システムで、シンプルな画面と業務フローで構築されています。

機能
ECサイトからの注文データを直接取り込むことができ、多品種・小ロットでの在庫管理に対応や在庫連携システムと連携できる機能が搭載されています。複数モールでも正しい在庫の配信が可能なシステムです。

料金
初期費用100,000円・月額固定費用30,000円〜

TEMPOSTAR( SAVAWAY株式会社 )

引用:https://www.bci.co.jp/netkeizai/feature/278

TEMPOSTARは、店舗運営の業務を大幅に効率化し、複数のEC・ネットショップの運営を連携・自動化・効率化できる一元管理システムです。

機能
ハイブリッドカスタマイズが特長で、独自システムの導入やECプラットフォームとの追加連携など、柔軟な対応も可能です。商品情報を複数のECプラットフォームに一括登録・反映できる機能や、複数倉庫に分散している在庫に対して出荷、配送指示・処理できる機能が搭載されています。複数店舗・複数倉庫の対応に使いやすく、作業工数を大幅に削減することができるシステムです。

料金
初期費用無料・料金は月額10,000円〜

受注管理システム導入時の注意点

導入コスト


受注管理システムの導入コストは、システムの規模やカスタマイズレベル、導入するプロバイダーによって異なります。導入に伴うコストには、システム開発やカスタマイズの費用、サーバーおよびネットワーク環境の構築、データ移行の費用が含まれます。これらの費用を事前に把握し、必要に応じて費用を削減する方法を検討することが重要です。

業務内容の変更



受注管理システムを導入することで、業務内容が大きく変更される場合があります。システムの利用には新たな業務プロセスの確立やシステム操作のトレーニングが必要となるため、従業員の教育やトレーニングにも費用がかかることがあります。事前にシステム導入に伴う業務内容の変更点を把握し、その負担に対して従業員が適切なサポートを受けられるようにすることが重要です。

セキュリティリスク


受注管理システムを導入することで、システムに関するセキュリティリスクが発生する可能性があります。例えば、システムの運用ミスによって個人情報が漏洩する可能性があったり、システムの不正利用によってビジネスに悪影響を及ぼす可能性があるため、事前にセキュリティに関する対策をしっかりと講じることが重要です。また、システム導入後も定期的なセキュリティチェックやアップデートの実施を厳かにしないようにしましょう。

まとめ

受注管理システムの基礎知識から種類、比較のポイント、おすすめのシステム9選まで紹介しました。受注管理システムは業務効率化につながるため、エクセルからの移行を検討している方や導入を考えている方にとって役立つ内容となっています。また、導入時に注意すべきポイントや具体的なシステムの選び方についても紹介したので、適切に比較して自社にあったシステムを導入してください。


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