ヤマト運輸、10月1日より路線バスで宅急便を輸送開始!

ECのミカタ編集部

宮崎交通とヤマト運輸、宮崎県、宮崎県西都市、西米良村は10月1日より路線バスで宅急便を輸送する「客貨混載」を開始
当日発送の集荷締め切り時間は15時頃から17時まで延長できるようになった
路線バスの路線網が維持され、安定的に利用することができることで、病院やスーパーなど多様な施設へアクセスできる

客貨混載専用の路線バス「ヒト・ものハコぶエコロジーバス」開始

宮交ホールディングス傘下の宮崎交通株式会社(以下「宮崎交通」)とヤマトホールディング傘下のヤマト運輸株式会社(以下「ヤマト運輸」)、宮崎県、宮崎県西都市(以下「西都市」)及び、宮崎県西米良村(以下「西米良村」)は、10月1日より、西都市と西米良村を結ぶ路線バスで宅急便を輸送する「客貨混載」を開始する。

近年、全国の中山間地域等で過疎化や高齢化が進む中、宮崎県の西部に位置し、山林に囲まれる西都市東米良(さいとしひがしめら)地域と西米良村(にしめらそん)は、人工が減少し、高齢化率も約40%になるほど、県内でも特に過疎化や高齢化が進んでいる。宮崎県では、平成23年3月に制定された宮崎県中山間地域振興条例に基づく「宮崎県中山間地域振興計画」(平成23年9月策定、平成27年7月改定)により、中山間地域の課題解決や活性化に向け、住民の安全・安心な暮らしの確保などに取り組んでいる。

宮崎交通は、宮崎県のほぼ全域をカバーするバス路線網を保持し、年間約1,000万人を運ぶ県内最大手のバス会社として、自治体や地域企業と緊密に連携を図りながら、効率的で持続可能な公共交通ネットワークの構築に向けて取り組んでいる。

ヤマト運輸は、全国の自治体や企業と連携し、「見守り支援」や「買い物支援」などのサービスを提供する「プロジェクトG(Government)」を推進している。この度、宮崎交通とヤマト運輸、宮崎県、西都市及び、西米良村は相互連携を図り、バス路線網の維持と物流の効率化による地域住民の生活サービス向上を目的に路線バスで宅急便を輸送する「客貨混載」を開始することにした。

路線バスに一定量の宅急便を積載できるように、車両中央部の座席を一部減らし、荷台スペースを確保した。さらに、客貨混載専用の路線バスと分かるように「ヒト・ものハコぶエコロジーバス」と銘打ったラッピングを施した。

これまでヤマト運輸は、西都市東米良地区と西米良村のお客様に宅急便を配達する際、西都市にある西都宅急便センターから約50kmの道のりを約1時間半かけて集配車両で輸送していた。また、両地域のお客様から集荷した荷物は、西都宅急便センターに輸送するため、当日発送の集荷締め切り時間は15時頃となっていた。

ヤマト運輸のセールスドライバー(以下「SD」)が、両地域のお客様に配達する宅急便を西都宅急便センターから宮崎交通の西都バスセンターに輸送し、路線バスに積み込む。東米良診療所(西都市)と村所(西米良村)のバス停留所でそれぞれの地域を担当するSDに引き渡す。SDが両地域で集荷した宅急便を村所(西米良村)と東米良診療所(西都市)のバス停留所で路線バスに積み込み、宮崎交通の西都バスセンターでSDに引き渡す。

「客貨混載」のメリットは、路線バスの空きスペースで宅急便を輸送することで、バス路線の生産性が向上し、バス路線網の維持につながる新たな収入源を確保することができる。また、西都市東米良地区と西米良村を担当するSDが、西都宅急便センターに戻る必要がなくなるため、両地域に滞在する時間が増え、当日発送の出荷締め切りが17時まで延長することができる。さらに、走行距離の削減につながり、CO2排出量が低減する。

地域住民にとって、路線バスの路線網が維持され、安定的に利用することができることで、病院やスーパーなど多様な施設へアクセスでき、生活基盤の維持・向上に繋がる。また、SDが西都市東米良地区と西米良村に滞在することができる時間が増えるため、お客様からの配達時間の変更などの要望に対して、より柔軟に応えることができるようになる。さらに、集配時にお客様の異変に気付いた場合、自治体に連絡する見守り支援を行うことで地域住民の生活サービス向上に繋がる。

西日本では初となる「客貨混載」であり、期待が高まる。今までは出荷締め切りの時間が15時頃だったが、17時まで延長ができるようになった。今よりもさらに宅急便が利用しやすくなり、客貨混載専用の路線バス「ヒト・ものハコぶエコロジーバス」を見る機会も増えることだろう。


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