後払い決済導入拡大、アトディーネ×ebisumart自動連携

ECのミカタ編集部

ジャックスグループのジャックス・ペイメント・ソリューションズ株式会社は、株式会社インターファクトリーが提供するクラウドECプラットフォーム「ebisumart」と、後払い決済サービス「アトディーネ」との自動連携を2016年6月15日より開始する。

ユーザーの後払い希望とEC事業者の不安

ユーザーの後払い希望とEC事業者の不安ジャックス・ペイメント・ソリューションズ「市場調査レポート」より

 ECサイトにおける決済手段として、ジャックス・ペイメント・ソリューションズの調査では、後払い決済サービスを22.1%の人が希望しており、クレジットカードに次ぐニーズが存在している。また、初めて購入するショッピングサイトで利用したい支払方法としては、39%もの人が希望しており、後払い決済は、新規顧客獲得やコンバージョンアップにおいて必要不可欠な決済手段となっている。

 そのニーズの背景には、カード番号をサイト上で入力するのは不安、先払いは商品が届くか不安、代引きは待っているのが面倒といった、ユーザーの気持ちがある。ジャックス・ペイメント・ソリューションズの調査では、もし希望する支払い方法がない場合、54.2%の人が他サイトで購入するとも回答していている。また、後払い決済自体に関しても、決済会社をよく知らない、個人情報が漏洩するリスクを感じるといった、若干の不安もあるようだ。

 一方、EC事業者が後払い決済サービスを利用するためには、顧客から注文を受けた後、注文情報の登録・与信結果の取得・出荷の報告などの各種作業を行う必要があり、業務負担が増加する側面がある。また、未払いリスクの不安も拭いきれないということもあり、後払い決済の導入に消極的な事業者は少なくない。

ebisumart×アトディーネ、連携で変わること

 前述の後払い決済のネガティブな点を解決するサービスとして、ジャックス・ペイメント・ソリューションズが提供しているのが「アトディーネ」だ。アトディーネは、購入者が商品受け取り後にコンビニエンスストアや銀行から支払うことができる決済サービスだ。ジャックス・ペイメント・ソリューションズは、信販会社として60年の歴史もあるため、安心感もある。EC事業者にとっては、商品代金をジャックス・ペイメントソリューションが立替払いするため、未払いリスクなく導入することができる。

 さらに今回の自動連携により、インターファクトリーが提供する「ebismart」を利用するEC事業者は、アドディーネを利用した受注データの決済処理が自動化され、業務負荷を増やすことなく導入することが可能になる。ebismartは、フルカスタマイズが可能なクラウドECプラットフォームで、累計350サイト以上の導入実績があり、「外部連携も含めて柔軟なカスタマイズができること」を特徴としている。今回の自動連携もその一つであり、また、ebismartを利用する多くのサイトにとって朗報だろう。

 後払い決済は、EC市場と共に拡大するユーザーのニーズに応えて、支援サービスや導入するEC事業者が増える傾向にある。これまで消極的だったEC事業者も、改めて導入を検討する価値があるだろうし、これまで検討していなかった事業者は、まず後払い決済による新規顧客獲得やコンバージョン向上の可能性に目を向けていくべきだろう。


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