地方の名品を発掘!ふるさと名品オブ・ザ・イヤー

利根川 舞

地方の商品の素晴らしさをより多くの人へ

 今月15日、内閣府講堂にて「ふるさと名品オブ・ザ・イヤー」地方創生賞の表彰式が行われた。

「ふるさと名品オブ・ザ・イヤー」は、地域の素晴らしさを地域外の消費者に直接伝えようとする新たなチャレンジを、より多くの人に知ってもらうことを目的とした表彰制度だ。内閣府が後援となり、意思を同じくする民間企業29社と協会などの組織が知恵と力を合わせて、地域に眠る名品と、その名品を支えるストーリーや取り組みを様々な角度から発掘している。

「ふるさと名品オブ・ザ・イヤー」には23の個別部門賞があり、その各部門賞を含むエントリーの、それぞれの名品や、名品をめぐる人材・取組が「どれだけ地方の変革に向けた機運を醸成し、その実現に成功したか」との観点から、特別賞として「ヒト・モノ・コト」各部門における地方創生賞を選考・表彰する。発表は実行委員長の古田秘馬氏、トロフィーの授与は地方創生担当大臣である石破茂氏が務めた。

地方創生賞を受賞した名品は次の通り。

【ヒト部門】
「米・雑穀のみちのく農業研究所」の長濱氏(宮城県柴田郡村田町)
〈ふるさとモノ語り部門・楽天〉より選出
代表者からのコメント「10年米のことをやって参りまして、地方の農家さんをゼロのところから開拓してきた約10年間だったのですが、こういう形で受賞させていただいて大変感無量でございます。ありがとうございました。」

【モノ部門】
「イチゴスパークリングワインミガキイチゴ・ムスー」(宮城県亘理郡山元町)
〈ベスト・ネットセールス部門・Yahoo!JAPAN〉より選出
代表者からのコメント「地方創生にとって大事なことは非自前主義だと思っています。これからも非自前主義で色々なものが作っていければ、もっと日本中にいいものができると考えていますので、これからも新しい商品作りを頑張っていこうと思います。」

【コト部門】
「おやさいクレヨン」(青森県青森市)
〈ふるさと名品・ベストストーリ部門・朝日新聞社〉より選出
代表者からのコメント「私自身が絵を描くことが好きなのと、娘がおりますので、一緒に使える楽しくて安全なものをという発想がありました。そして、青森県の野菜を色にしたらすごく面白いことになるんじゃないかというところからスタートしました。これからも地方発信型でどんどん全国と世界に広められるように頑張りたいと思います。」

「そこにどれだけの笑顔があるか」

「そこにどれだけの笑顔があるか」地方創生賞受賞者と石破大臣

表彰式の最後に石破氏からの挨拶があり、日本の人口減少問題に触れ、地方での雇用や人口の流入を期待し『ふるさと名品オブ・ザ・イヤー』が開催されたこと、そして「そこにどれだけの笑顔があるか、ということを想像しながら点をつけさせていただいたものであります。『わー』という驚きの声があって、そこに人の笑顔があって、というのがいいなと思いました。」という実際に審査をしての感想を述べた。

「ふるさと名品オブ・ザ・イヤー」の23の部門賞の中には、「インベウンド旅行者が選ぶ名品部門」などの時代に即した部門や「『勇気ありすぎ』名品部門」や「世界のアキバ部門」など、他では耳にしないような賞まであり、このユーモア感には”ただの「賞」では終わらせない”という熱い気持ちが秘められているように感じる。

ECが盛んになり、商品販売において距離という壁はもはや無くなったものと言っても過言ではない。日本中の誰もが輝くチャンスを得ることができるのである。しかしながら、地方のショップであると、商品を知る”きっかけ”というものがどうしても必要になってくる。だからこそ、「ふるさと名品オブ・ザ・イヤー」のような地方のショップが露出できる機会を創出することに大きな意味があるのだ。今後も是非こういった機会が生まれ、多くのショップが輝くことができることを願うばかりである。


記者プロフィール

利根川 舞

メディア編集部
ロックを聴きつつ平安時代に思いを馳せる文学人間。タイムマシンができたら平安時代に行きたいです。
ライブハウスやフェス会場に出没しては、笑って、泣いて、叫ぶ姿が目撃されている。ACIDMANや10-FEET、ROTTENGRAFFTYが大好き。

サービスやその場の雰囲気がイメージしやすくなるような記事を書いていきたいと思います。

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