お答えします!楽天売上UPのQ&A​~レビューの集め方をチェック~

後藤 亜希子

お答えします!楽天売上アップのQ&A​

楽天市場の売上を伸ばしたい!
そのためには何をすればいいの?
よくある質問を例にとりながら、分かりやすく解説します。

店舗の現状を分析・把握し、「伸ばすべき点・改善すべき点・加えるべき点」の3つの側面から、売上アップのポイントを一緒に探していきましょう。

『お答えします!楽天売上UPのQ&A​』バックナンバー
【第1回】店舗チェックシートをチェック
 https://www.ecnomikata.com/column/12306/
【第2回】ジャンルやタグの登録状況をチェック
 https://www.ecnomikata.com/column/12836/
【第3回】商品名やキャッチコピーをチェック
 https://www.ecnomikata.com/column/13205/

Q. レビューが集まりません!

A.「レビューの集め方」をチェックしよう!


あなた自身が楽天市場で買い物をする時、「購入」にいたる決め手は何ですか?
店舗の雰囲気、商品に書かれている説明、価格も重要でしょう。
しかし商品や店舗を比較する段階で、最後の一押しとなるのは、レビューです。

レビューは待っているだけでは集まりません。
お客さんがレビューを書いてくれる施策を考え、レビューを書きやすい環境を整える必要があります。


レビューが集まらないと売上が上がらない?


楽天内での検索結果「楽天サーチ」で上位表示される条件として
  • 販売実績:商品の販売個数と金額
  • レビュー:数と質(星の数)
  • 商品名とキャッチコピー
が非常に大きく影響しています。

そのため、より高評価のレビューをより多く得られるような施策を行えば
お客様が商品を購入する→レビューを書く→検索結果で上位に表示される→アクセス数が増える→レビューが購入の後押しをする→購入する→レビューを書く…
といった「売上アップの連鎖」が期待できます。

逆にただレビューを待っているだけでは、レビューは増えず、
検索されにくい→アクセス数が増えにくい→せっかく来店しても、他の店舗との比較に負ける→購入にいたらない…
といった「負のスパイラル」が発生する可能性があります。

レビューを書きたくなる企画を「積極的に」用意し、書きやすい環境を整える。
それが「売上アップで取り組むべきポイント」です。

店舗独自の「レビュー促進対策」が必要

店舗独自の「レビュー促進対策」が必要

一部のレビュアーを除き、一般の人にとって「レビューを書く」という行為は面倒なものです。

例えば「自分が誤った注文をしたときの対応が、非常によかった」など、思いがけなく嬉しいことがあったとき。もしくは「届いた商品が臭い」「梱包が雑」「思っていたより小さい」など、期待を裏切られたとき。
感情がよほど大きく動かなければ、レビューを書いてはくれません。普通に満足した商品のレビューは得にくいのです。

店舗側で何も作業をしなくても、注文から14日を経過すると、楽天市場側から『【楽天市場】ショップレビュー(評価)にご協力ください (所要時間約1分)』というタイトルのメールが自動配信されているため、そのメールをきっかけとして、レビューを書いてくれるケースもあります。
しかしこの自動配信メールも、お客様がご注文時、買い物ステップの中で「この楽天のショップを評価する」という項目にチェックを入れなければ、配信されません。また何の見返りもないため「書こう」という動機には弱いかもしれません。

「わざわざレビューを書いてもらう」ためには、店舗独自で

  • 書いてくれた方にお礼を用意する
  • レビューを書きやすい告知を行う
  • 悩まず書けるように「書き方」を明記する
といった環境を準備しましょう。

こんなチラシや説明ページを作ってみよう!

こんなチラシや説明ページを作ってみよう!


レビューを書きたいと思わせる特典


何の見返りもなく、ただレビューを書いて欲しいと頼んでも、人は動きません。

レビューをゲットすることの重要性を考慮し「宣伝広告費」として、特典を用意するとよいでしょう。おまけを別送する方法もありますが、顧客化の施策を兼ね、次回購入時に利用できる、送料無料・〇円オフ・〇%オフなどのクーポンがよいと思います。


レビューをお願いするタイミング


お客様にアピールする最大のチャンスは、商品お届けのタイミングです。
商品に、特典について書かれたチラシなどを同梱するとよいでしょう。
(ギフトなど、購入者とお届け先が異なる場合は配慮が必要です。)

次のチャンスは、実際に商品を利用したと思われるタイミングです。
フォローメールを兼ねて「感想をお寄せください」とメールを送信しましょう。商品に対する実際の感想が得られやすく、より真実味のあるレビューが得られるため、購入を検討される方の参考になります。その時期は、取扱商材ごとに異なりますので、3日後、1週間後、2週間後など、実際に試してみて、反応のよいタイミングを見つけるようにしましょう。

メールマガジンなどで特典をアピールするのもよい方法です。


レビューの書き方が分からない人のために


せっかく書いてくれる気分になったとしても、書き方を知らなければ、わざわざ調べて書こうとは思いません。

気軽に書いてもらうために、
  • レビューを書くためのURL
  • レビューの書き方について記載されたページのURL
をご案内しましょう。

レビューを書くためのURL


レビューの書き方について


特典を付与する場合、レビューを書いてくれた人を特定する必要があります。

そのためレビュー入力時、確認画面で、必ず「ショップへ注文番号を知らせる」にチェックをつけてもらわなければなりません。特典付与の条件も明記しておく必要があります。

書き方や注意事項を分かりやすく記載した、店舗独自の説明ページを用意するようにしましょう。

ページを作るのが難しければ、楽天市場内の説明ページURLを、注意事項とあわせ案内してもよいかと思います。

レビューは売上アップの連鎖を生む
「やってはいけないこと」を理解し
工夫しながらレビューを集めて、売り上げアップ


レビューを集めるためには、積極的な施策が必要ですが、同時に「やってはいけないこと」を理解し遵守する必要があります。

まず、景品表示法に違反してはいけません。
また、楽天市場のガイドラインに違反してはいけません。
「レビューを集める=ステルスマーケティング(ステマ)・サクラ・やらせ・自作自演」を連想する方がいますが、もちろん、決してやってはいけません。

例えば一時期、「レビューを書いたら送料無料」といったキャンペーンが流行ったこともありました。しかし今では、「レビューが投稿されたことを確認せずに特典を付与した場合や過度な特典を付与した場合、レビューの公平性や信頼性を損なう可能性があり、また景品表示法にも違反する恐れがあることから、レビュー投稿を条件とした特典の付与は原則禁止といたします。」と、ガイドラインで明確に禁止されています。違反すれば、違反点数制度の対象となります。

また、レビューコンテストの開催や、抽選でプレゼントも、高評価を促すことから、レビューの公平性を損なう恐れがあることから禁止されています。

禁止ばかりで何もできないと感じるかもしれません。しかし

  • 「今回の注文を送料無料」は違反ですが、
    「次回の注文を送料無料」は問題ありません。
  • 「抽選でプレゼント」は違反ですが、
    「もれなく一律プレゼント」は問題ありません。

「みんなのレビューに関するガイドライン」には具体的な例が記載されているので、よく読んで理解したうえで、店舗独自の施策を考えてみましょう。

店舗独自の施策で、レビューを1件でも多く集め、売上アップの連鎖を生む。
それが「売上アップで取り組むべきポイント」です。





著者

後藤 亜希子 (Akiko Goto)

三重県出身、日本大学生物資源科学部卒。大学在学中に子猫を拾ったことをきっかけに、ペット用品のECサイトを開設。進化し続けるECに魅了され、運営側から制作側へとシフトしていくことに。2008年5月、ウェブモ株式会社を設立。自身の経験を活かし、運営側目線のサポートを得意とする。ただシステムを構築するだけでなく、売れるネットショップ、運営効率のよいECサイト構築などに力を注いでいる。

ウェブモ株式会社:http://webmo.co.jp/