若い女性に“美容・コスメ”と聞けばQoo10！ 新たな購買行動「キープ消費」にマッチする「メガ割」 【前編】

「Qoo10」がトレンダーズと共催で美容関連のセミナーを実施

インターネット総合ションピングモール「Qoo10」を運営するeBay Japan合同会社は7月6日、トレンダーズ株式会社とネットショッピングモールにおける美容関連の動向について、無料ウェビナーを開催した。テーマは「美容×EC市場の拡大で「キープ消費」が加速！Qoo10メガ割事例で紐解くSNS活用メソッド」。ECモールにおける化粧品・コスメなど美容関連の市場トレンドやQoo10での美容関連の販売動向、売るための対応策などをeBay Japanの米川由満ビューティ＆フード営業本部部長、トレンダーズの佐藤由紀奈ストラテジックプランニングDiv.エグゼクティブマネージャー、日本経済流通新聞社の手塚康輔取締役第2編集部部長、日本ロレアル株式会社の古畑敦史コンシューマープロダクツ事業本部eビジネスマネージャーが語った。

国内トップクラスの販売力の“Qoo10”

「国内ネットショッピングモールの中で、Qoo10はコスメ、化粧品の販売規模でトップクラスだ」とは日本流通産業新聞社の手塚取締役部長だ。日本のEC市場は21年で約9％の伸びだが、Qoo10は二ケタ成長を実現。その中でコスメ・化粧品のカテゴリーの取引件数は多くを占める。現状のＥＣモールの特徴は、定期的な大型キャンペーンが定着し、若い女性のなかではQoo10の「メガ割」の認知度は群を抜く。Qoo10は韓国コスメなど若い女性の人気の高い商品が充実し、SNSの活用やインフルエンサーマーケティングが功を奏し、コスメ・化粧品においてQoo10がリードしていると言える。

新規客獲得にも効果、国内・グローバルグランドにもチャンス

「40歳以下の女性の80%以上がQoo10を知っている」とeBay Japanの米川部長。EC市場の平均成長率約9%に対し、Qoo10は20～40%と高い成長率を誇る。それを支えるのが客層の約8割を占める女性で、さらにその70％は流行に敏感な10～30代の若い女性だ。リップス（有力コスメ・美容サービス）の調査では10代女性の約60％、20代女性の約50％がQoo10で化粧品の購入経験があるという結果が出ており、その支持率の高さがわかる。メガ割のCM効果に加え、Z世代を中心にSNSやインフルエンサーマーケティングに注力し、トレンドに敏感な女性の獲得ができているのが要因だ。さらに最近ではメガ割で購入した化粧品の使用感や次回のメガ割で買うべき商品〇選などUGC（ユーザー生成コンテンツ）も増えており、信頼性から若年層が集まる理由になっている。セラー（出店者）からは、他のECモールや自社サイトと顧客層がバッティングしないので、新規客の獲得にも有効という声も。売り上げだけでなく、ブランドとの新たな接点として、Qoo10が役立っている。

米川部長は「Qoo10は韓国コスメのイメージが強いが、国内やグローバルブランドの実績も高まっている」と説明した。前回のメガ割では国内メーカーの新日本製薬が、人気キャラクターの限定デザインをQoo10で限定販売した。メガ割期間中、ずっとランキング入りするなど大きな実績を作っている。グローバルブランドのロレアルはもともとの人気商品にオリジナルのコームを付けて販売し、購入するメリットを打ち出し、売り上げを伸ばした。限定商品には特別なマーク（アイコン）が自動付与され、目立つので、購買の判断基準にもなっている。セラーもこうした特性を理解して準備すると、メガ割の効果を十分に受け取れるという。