クレジットカードの利用増。消費者が決済で重視するのは?(楽天リサーチ調べ)
楽天リサーチ株式会社(以下、楽天リサーチ)は、「決済に関する調査」をインターネットで実施した。今回の調査は、2017年3月8日(水)から9日(木)の2日間、楽天リサーチに登録しているモニター(約230万人)の中から、全国の20代から60代の男女1,000人を対象に行った。
最も利用される決済手段は?
モニターが日頃の買い物や飲食店などで利用している決済手段について調査したところ、「現金」が96.5%となり、続いて「クレジットカード(85.6%)」という結果となった。「クレジットカード」において、年代別に見ると50代(93.3%)の利用率が最も高く、最も低い20代(76.8%)に16.5ポイントの差をつけた。
クレジットカードを日常の決済方法として使用すると回答したモニターに、5年前と比較した使用頻度について聞いたところ、「増えた」という回答が56.4%で半数以上となり、反対に「減った」という回答は「4.1%」と少数派となった。このことから、近年におけるクレジットカードの利用率の増加がうかがえる。
それぞれの決済を利用しない理由
先の質問で日常的に「利用しない」と回答した決済方法についてその理由を聞いたところ、全ての決済方法で「他の決済方法を利用したいから」「特に理由はない」の回答が目立った。
各回答においては、クレジットカードで「セキュリティに不安があるから(14.6%)」、デビットカードで「利用の仕方がわからないから(12.9%)」、電子マネーで「面倒だから(15.9%)」、スマートフォンを利用した決済サービスで「スマートフォンを持っていないから(15.2%)」、銀行振り込みで「面倒だから(32.4%)」という回答が最も多く、理由はそれぞれで異なることが分かった。
最も利用される電子マネーは?
電子マネーを決済方法として利用していると回答したモニターに、普段使用している電子マネーの種類について聞いたところ、今回の調査では「楽天Edy」44.9%、「WAON」41.4%、「nanaco」38.5%、「Suica」34.2%という結果になった。
男女間で差が出たのは「楽天Edy」で、男性の利用者が女性よりも20.8ポイント差で多く、また「WAON」においては女性が男性よりも利用率で10ポイント高かった。また、「Suica」や「PASMO」など交通系電子マネーの利用者を合わせると、全体の回答数に対して58.0%にのぼり、広く浸透していることがうかがえる。
また、オンラインショッピングを含めた買い物全般において、ポイントやマイルを貯めているかを聞いたところ、「はい」という回答が93.3%と大多数を占めた。性別・年代別はあまり差が見られなかった。
ポイントやマイルを何種類貯めているかという問いに対しては、「3種類」との回答が21.5%と最も高く、続いて「5種類(15.8%)」、「2種類(13.6%)」という順となり、「3種類」以上という回答は80.1%であった。中には「21種類以上」という回答も3.3%あった。平均では全体で5.3種類、性別では女性の方が多く6.2種類(男性:4.4種類)となった。
ポイントをためる手段としては、「(ポイントやマイルが貯まる)クレジットカード(84.2%)」が大多数となり、「ポイントやマイルが貯まるカード(非クレジットカード)(55.2%)」「スタンプカード(43.0%)」という順となった。
男女間では、「スタンプカード」では30.5ポイント、「ポイントやマイルが貯まるカード(非クレジットカード)」では13.5ポイントの差があり、いずれも女性のほうがカードを保有する割合が高かった。また、「スマートフォンや従来型の携帯のアプリ」においては20代(30.3%)が他の年代と比較して高くなっており、若年層がモバイル端末を活用している状況が見てとれた。
スマートフォン決済で重視する点
スマートフォンを活用した決済サービスを「利用する」と回答した方に、利用する際に重視する点について聞いたところ、最も高かったのが「ポイントの貯めやすさ(63.0%)」となり、「使いやすさ(42.6%)」、「決済スピードの早さ(40.7%)」、「使えるお店の豊富さ38.9%」がそれに続いた。
20代では、「スマートフォンや従来型の携帯のアプリでポイントを貯める」という回答の割合が高かったことも合わせ、モバイル端末を決済やポイント貯蓄の手段として活用していることがうかがえる。
スマートフォンを活用した決済サービスについて、今後どのようなお店・場所・サービスで利用できたら良いかを聞いたところ、「飲食店」が74.1%と最も高く、続いて「家電・量販店(63.0%)」「配送料(宅配・郵便など)(46.3%)」となった。