ヴィレッジヴァンガードがBuyeeで越境ECに参戦。プロモーションとして台湾でのイベントにも出店

ECのミカタ編集部

 日本のサブカルチャーも海を渡る時代が来た。秋葉原に来てもらうだけの時代は終わるのかもしれない。

 越境ECをサポートするtenso株式会社(本社:東京都品川区、以下tenso)はヴィレッジヴァンガードオンラインストアを運営する株式会社Village Vanguard Webbed(本社:神奈川県横浜市、以下ヴィレッジヴァンガード)と業務連携し、ヴィレッジヴァンガードの越境ECの包括的なサポートを行うとした。

 またtensoが運営する代理購入サービス「Buyee」とヴィレッジヴァンガードオンラインストアの連携を8月上旬から始めることに加え、越境ECの送客につなげるリアルプロモーションの第一弾として、2017年8月10日(木)から8月14日(月)まで台湾で開催される漫画展「2017 漫畫博覽會(まんがはくらんかい)」に共同で出展するという。

「なぜ?」わざわざ海外のイベントに出店する意味を考える

 tensoは国内1,550以上のサイトと連携しており、海外発送数は業界最大規模の実績がある。今回、海外ユーザーがヴィレッジヴァンガードオンラインストアの商品を「Buyee」で購入できるようにするためのサイト連携に加え、新たな取り組みとして海外イベントに出展し、直接海外ユーザーにサービス・商品の訴求を図ることとなった。

 ECサイトを用意するのに、わざわざ海外のイベントに出店する意味を考えてみた。それは「需要を掘り下げる必要があったから」なのだろう。たしかに日本の商品はクオリティが高いものが多く、サブカルチャーとはいえ外国人にも多くの人気と需要がある。

 しかし越境ECに参戦するにあたっては、ただ同じ商品を同じ形で販売しても全くヒットしない場合も多く存在するのだ。需要と供給をしっかりとマッチングさせなければコンバージョンまでたどり着くことができない。その需要を肌で感じるための台湾イベント出店という意味もあるだろう。

「サブカルチャー × 越境EC」という切り口で、世界に日本の文化を広める

「サブカルチャー × 越境EC」という切り口で、世界に日本の文化を広める

 「2017 漫畫博覽會」は、5日間の来場人数が50万人以上、総売上が2億台湾元(約7.5億円)以上を見込む台湾でも注目度の高いイベントだという。ヴィレッジヴァンガードオンラインストアは海外ユーザーにも人気の「漫画・アニメ」商材を多く販売していることに加え、台湾はtensoの発送数が多い戦略的な重点エリアでもあることから、現地イベントの共同出展へと至ったという。

 今回のイベント出展におけるリアルプロモーション通じて、「ヴィレッジヴァンガードオンラインストア」と「Buyee」サービスの現地での認知度向上を図るとともに、ECへの送客につなげることを目指すとしている。

 「サブカルチャー × 越境EC」は世界に向けてどこまで影響力を持てるのか。すでに海外で成功している事案も多くあるが、今回の取り組みを参考にするべき企業はたくさんあるはずだ。ニッチ路線とはいえ、越境ECジャンルでのベンチマークしておくべき業務連携だと感じた。

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