アプリ運営プラットフォーム「Yappli（ヤプリ）」の開発・提供を行う株式会社ヤプリ（本社：東京都港区）はこのたび、株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズ（本社：東京都千代田区）をリード投資家とし、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社（本社：東京都港区）、既存株主の YJキャピタル株式会社 、川田尚吾氏を引受先とした第三者割当増資と一部みずほ銀行等からの融資を合わせ、総額約6.7億円の資金調達が決定したと発表した。

　ヤプリはこれまでに、グロービス・キャピタル・パートナーズ、YJ キャピタル 、米国セールスフォース・ドットコム、川田尚吾氏らから約 3.6 億円の資金調達を実施しており、累計調達総額は約10.3億円になる。また、資金調達と同時にCFO（最高財務責任者）に角田耕一氏が就任した。

　「Yappli（ヤプリ）」は、プログラミング不要で誰でも手軽に高品質なスマホアプリを開発・運営できるプラットフォームだ。2013年のサービス開始以来、これまで220社以上の企業に導入されている。毎年50以上の新機能やアップデートを提供しており、今回の資金調達によりさらなるプラットフォームの開発強化を行うとしている。

期待の大きいアプリ開発分野へのベンチャーキャピタルの介入

　ヤプリは、多くの企業のスマホアプリの制作を行ってきたが、そのスマホアプリには大きな可能性を秘めているといっていいだろう。日常で手にするスマホのプッシュ通知で、生活圏にあるショップが、お得な情報を発信すれば、それがそのまま行動に直結する。

　さらに、行動が生まれれば、そこにその人の個性が生まれる。先日発表されたように、MAとの連携などで、その人の特性をアプリをきっかけに浮き彫りにして、よりお客様毎にあったサービズを提供して行くことができるようになるのだ。いまや、当たり前のようにして、スマホが存在し、生活の一部となっている以上、スマホを起点にあらゆるビジネスの可能性が考えられ、そこに、ヤプリの可能性と重ね合わせて考えると、資金調達の意味が見えてくるだろう。

　ヤプリは最新技術を取り入れた機能開発によってアプリ開発の可能性を広げ、今後のスマートフォン市場を牽引するプラットフォームへと成長していくだろう。

　いまやアプリ開発の分野は驚くべきスピードで進んでいる。ヤプリなどの企業がそれを推し進めているのは紛れもない事実で、今回のベンチャーキャピタルからの出資でその流れは加速することになりそうだ。そして多くの人の期待がそこに表れている。

　こうしたアプリ開発が身近になれば、モバイルファーストに拍車がかかり、EC業界が受ける恩恵も大きいものになる。今後まだまだ伸びしろのある分野だけに、このベンチャーキャピタルの介入がどう影響するかは非常に興味深い。