世界の小包の取扱量は過去2年間で48%増加。中国は1年間で52%増加【ピツニーボウズジャパン調べ】

ECのミカタ編集部

 グローバル・テクノロジー・カンパニーのピツニーボウズジャパン株式会社(東京都品川区)は、過去2年間で世界の小包の取扱量が48%増加したと発表。今年で2回目となる小包の発送に関する年次調査の結果から明らかになったという。

 具体的な数字が出てくるとECの普及と物流網の充実を実感できる。世界の小包の取扱量は、2014年の440億個から2016年の650億個へと増加したという。この傾向はとどまる気配を見せず、この調査に基づく予測では、2017年から2021年までに小包の取扱量は毎年17-28%増えると見られている。

 この調査は中国、米国、日本、ドイツ、英国、フランス、イタリア、オーストラリア、ブラジル、カナダ、インド、スウェーデン、ノルウェーといった 13の主要な市場において、企業から企業、企業から消費者、消費者から企業、消費者委託の31.5kg以下の小包の取扱量や送料を調査したもの。

 小包の取扱量では中国(310億個)、米国(130億個)、日本(94億個)が最も多く、送料の面では米国(10兆5千億円)、中国(6兆5千億円)についで日本(2兆4千億円)が同じく上位3位となっている。日本における小包の取扱量は2015年から2016年に2.8%増加し、同時期の送料は2.5%増加している。2016年の小包1個あたりの送料は255円と、前年から横ばいだった。

 中国における小包の取扱量は2015年の210億個から2016年の310億個と、1年間で52%増加している。一方でこの調査では、中国を除いても、世界における小包の取り扱いは急激に伸びると予測。調査対象となっている他の12の主要市場における取扱量は、2012年以降毎年平均4.3%増えており、2021年までに毎年4.5~5.4%の伸びが見込まれているという。

 昨年から2桁の成長を見せた市場はインド(22%)、オーストラリア(13%)、英国(12%)で、調査対象国の中で最も成長率が低かったのは日本(2.8%)、フランス(4%)、カナダ(4%)だったという。

テクノロジーの発達でどこまで数字を伸ばしていけるか

 成長率などを見ると日本市場は飽和気味に見えるが、それは「世界と比較した時に」という前提がつく。配送業者の労働力不足やラストワンマイル問題など抱えている問題に対して、宅配ボックスへの投資、自動運転車やドローン活用の研究など、まだまだ成長の余地は十分にある。

 EC市場においては国内・海外ともに成長が見込まれるため、参入事業者も増加するだろう。テクノロジーの発達に伴い、もっとECは生活に入り込んでくる。どの市場に参入するか、ビジネスのセンスが問われるところだ。

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