Yahooが導入し69%売上増加!『Criteoリセラープログラム』 のAPIを提供開始
Criteo株式会社(以下「Criteo」)は、『Criteoリセラープログラム』のAPI提供を開始したことを発表した。
レコメンデーション広告の展開・再販が可能に
コマースマーケティングのリーディングカンパニーであるCriteo(本社:フランス、NASDAQ:CRTO)は、「Criteoリセラープログラム」のAPI提供を開始した。
同社は、小売事業者やブランドの売上の拡大を支援するため、高いパフォーマンスを生み出せるオープンなコマース・マーケティング・エコシステムを構築している。
また同社は、世界の17,000社の広告主と、数千のパブリッシャーと連携して、ユーザーをつなぐ仕組みを提供しており、Criteoコマース・マーケティング・エコシステム上で分析されるオンライン取引高は5,500億ドル超に上るという。
今回発表された、アジア太平洋地域向けに開発されたこのプログラムにより、マーケットプレイスを運営する企業が、自社のマーケットプレイス上で、一人ひとりの興味、関心に合わせたレコメンデーション広告を配信する「Criteoダイナミックリターゲティング」を、個々のセラーに展開または再販することができるようになる。
ユーザーのエンゲージメント率を上げる技術
「Criteoダイナミックリターゲティング」とは、マシンラーニングの技術を活用し、さまざまなデバイス、ブラウザ、アプリを通した買い物客の動向を総合的に分析できるテクノロジーだ。
この技術は、特定の商品に対する個人別の購入性向を正確に予測し、商品のレコメンデーションや広告のビジュアルデザインをリアルタイムでカスタマイズするものとなっている。そのことで、エンゲージメント率を高め、対象となっているユーザーを具体的な購買行動へと誘導できる。
Criteoは数千に及ぶパブリッシャーと取引があり、その規模を活かして、あらゆるオンラインチャネルにおいて「最善かつダイナミック」な広告表示を提供している。これにより、ユーザーのリーチとエンゲージメント率を向上させることができるのだ。
拡大するEC市場を押さえる
同社によれば、経済産業省の市場調査から、日本におけるECの市場規模は物販系分野のみで既に8 兆 43 億円に達しているという。アジア太平洋地域でみると、ECの販売額は2021年までに3兆米ドルを超え、域内全体の小売り額の25%超を占めると予想されている。
同地域の全域で見ると、買い物客10人のうちほぼ6人がマーケットプレイスで商品を購入している。したがって、Criteoリセラープログラムは、マーケットプレイスとそのセラーが、同地域における成長機会を最大限取り込むのに役立つように開発されているとのことだ。
同時に、消費者にとっては、あらゆるデバイスとチャネルを通じたより一層シームレスな購買体験が提供されることになる。
Yahoo!のマーケットプレイスの売上が69%増加
マーケットプレイスの運営企業は、Criteoの「ダイナミックリターゲティング」において、同社が提供するリセラープログラムエンジンを活用することで、セラー毎の独自の広告商材として設定・実施できるようになる。
また、セラー別に予算・配信管理が可能となり、これにより、同社が生成していたレコメンド枠のアルゴリズムに、セラー毎の予算とCPCならびにユーザーデータが加味されるようになるため、これまで以上に各セラー別の目的に沿うプロモーションの実施が可能となる。
さらに、Criteoリセラープログラムでは、キャンペーンマネジメントを簡素化するアプリケーション・プログラミング・インターフェイス(API)をマーケットプレイスに提供する。従って、個々のマーケットプレイス側としてセラー自身が新たに技術開発を行う必要は無い。
日本では、Yahoo!ショッピングが2016年の初めに、このCriteo Reseller Programを導入している。導入後短期間で、1800以上の出店者が、「ダイナミックリターゲィング」を個々のキャンペーンとして活用することで、商品ページへの集客力を高められ、結果的にYahoo!のマーケットプレイスの売上が69%増加した。
このように、コマースマーケティングのリーディングカンパニーであり、同分野での豊富な実績のあるCriteo社。今回のAPI提供で、拡大し続けるアジア太平洋地域でのEC市場において、マーケットプレイスの機能強化と、パーソナライズ、なにより各顧客企業の売上向上にさらに寄与していくことだろう。