アリババの越境EC『天猫国際』がレポートを発表、その中身は?

ECのミカタ編集部

アリババグループの天猫国際とBCNデータが、「天猫国際」上の消費動向などについてまとめた「2017 Tmall Global Annual Consumers Report」を共同発表した。

君臨し、さらに成長する天猫国際

アリババグループの越境ECプラットフォームである天猫国際と、ビッグデータをベースにしたリサーチおよびマーケティング戦略プラットフォームを提供するBCNデータが「天猫国際」上の消費動向などについてまとめた「2017 Tmall Global Annual Consumers Report」を共同発表した。

天猫国際は、中国においてトップクラスの越境ECプラットフォームというポジションを維持しており、その市場シェアは27.6%を占めている(2017年第4四半期時点)。

同社によれば、この越境ECプラットフォームの市場は、未だ大きな開拓の余地があり、レポートによると年間取引量は20%成長し、2019年までに市場規模は6,200億元にのぼると見込んでいる。

人気の商品は?

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レポートのハイライトについてさらに見て見ると、2017年は、売上上位3ヵ国以外からの製品の売上が初めて50%を超えた。これは、より多様なアイテムが天猫国際のプラットフォーム上に集まってきており、消費者は従来の輸入国ではない国の製品を求めていたことを示している。

また、天猫国際は2017 年に68ヵ国の16,400以上のブランドを取り扱い同年の天猫国際における輸入国上位5カ国は、日本、アメリカ、オーストラリア、ドイツ、韓国だった。最も⼈気のあるカテゴリーは美容製品で、続いて食品・サプリメント、ベビー・マタニティ用品が続く。

さらに、販売手法について見て見ると、インタラクティブな消費体験は、売上に直結することが明示されているようだ。天猫国際では、カスタマー・エクスペリエンスを向上させるために、商品検索やオフィシャルのおすすめ、コミュニティのおすすめ、ブランド主導のコミュニケーション施策を提供している。ライブ配信や、著名人、インフルエンサーなどの「おすすめ」は、カスタマーエンゲージメントと売上に直結する効率的で新しい手法として確立したようだ。

輸入品をよく買う世代は?

その内容によると、中国のポストミレニアル世代は輸入製品を元も購入している層という事がわかった。また本レポートによると、1990年代生まれの人は、その中でも最も輸入製品を購入する世代で、様々な国々の製品を頻繁に購入している。2017年は、1990 年代⽣まれである、18歳から27歳の消費者が天猫国際のユーザーの約50%を占め、売上高の約40%を⽣み出している。

彼らが輸入製品を購入するとき、製品の内容と製品に対する感情の相互作用が重要なカギとなっており、それが消費者の購買決定を促進させる大きな要因となっていることが分かったそうだ。また、この年代が輸入製品を購入する大きな要因は、「新製品を試したい」「高価な製品を持ちたい」「歳を重ねることへの不安」 の3つだとしている。

中国で不動の地位を確立していると言える天猫国際。2017年は越境ECがさらに加速し、ライブコマースといった最新の手法も確立したようだ。レポートにもあるように2018年以降も市場全体の拡大に合わせて、同プラットフォームも大いに活況を呈することになりそうだ。


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