「SPIKE(スパイク)」手数料無料の決済サービス 5ヶ月で登録者2万5千件を突破
ビジネスを加速させる手数料無料決済
株式会社メタップスが運営するオンライン決済サービスの「SPIKE(スパイク)」が、サービス提供より五ヶ月で登録事業者数2万5千件超えであることを発表した。半年目の2014年9月末には、3万件を突破する見通しである。
同社は2014年4月よりベータ版の公開を開始し、ほとんどノンプロモーション状態でサービス展開を行うも口コミを中心に登録事業者数が増加していった。これまでEC業界では、初期投資とランニングコストを多く見積もらないと利益の回収がむずかしい状況が続いていたが、無料ECカートの登場やスマートフォン、ソーシャルメディアの普及と発達によりフットワークの軽いスモールスタートがきりやすい環境が整いはじめている。簡単にコード入力を行うだけで自社ウェブサイトに決済機能を導入することが可能な同サービスが人気を集める背景がうかがえる。今後もオンライン決済の需要は拡大していくことが予想されるであろう。
自社のビジネス規模に応じたプラン使い分け
同社は、初期費用、月額、決済手数料が無料で月額決済額100万円まで利用可能な「フリープラン」と、月額3,000円で月間1,000万円まで決済手数料0%で利用でき、超過分は2.5%+30円で利用できる「ビジネスプラン」の2プランでのサービス提供を用意している。
また、新たなプランとして、株式会社ロックオンが提供する国内最大級のECプラットフォーム「EC-CUBE」に対応する「スパイク決済プラグイン」の導入により、同サービスを用いたクレジットカード決済をEC-CUBEに組み込むことも可能となった。この「スパイク決済プラグイン」を利用するには、月額3,000円の「ビジネスプレミアム」への登録が必要となる。初期費用は無料で、月に1,000万円までは決済手数料0%で利用でき、超過分は2.5%+30円の手数料がかかる。このプランの登場により、中小規模以上の大手EC事業者にも簡単な利用が可能となり、登録事業者拡大の一要因にカウントされるだろう。
一昔前、某携帯電話事業者が、ユーザーに学生の頃から自社端末を使用させ継続的な顧客化を計るための戦略として「学割」を導入していたが、今回の「SPIKE(スパイク)」におけるプランパターンも同様の戦略があることが予測される。これからEC事業を行うユーザーや、取り扱い金額が小規模の事業者にとって決済手数料無料はとても魅力的だろう。ビジネスとして足元を固める段階に入りやすい環境でサービスを提供し、成長してくる頃に月額利用金額を増したプランを用意する。「損して得取れ」ではないが、規模の大きい事業者の継続的顧客化を見越し敢えて無料枠を設定している、と想像できないだろうか。
そうだとしても、細かく積もる手数料に無料枠がある「SPIKE(スパイク)」は、多くのEC事業者にとって重宝されるだろう。今後、さらなる利用者数の増加が予想される。