電子マネー・スマホ決済などの利用動向に関する最新調査【楽天リサーチ調べ】

ECのミカタ編集部

楽天リサーチ株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:田村 篤司、以下「楽天リサーチ」)は、「キャッシュレス決済に関する調査」をインターネットで実施し、その結果を公表した。

約1,000件の回答

今回、楽天リサーチ社が行った調査は、2018年6月1日(金)から6月2日(土)の2日間、楽天リサーチに登録しているモニター(約230万人)の中から、全国の20代から60代の男女1,000人をしたものだ。その結果、決済を取り巻くユーザーの興味深い動向が浮き彫りとなったようだ。以下、その内容を見ていく。

<調査概要>
・調査エリア:全国
・調査対象者:20歳~69歳 男女
・回収サンプル数:1,000サンプル
・調査期間:2018年6月1日から6月2日
・調査実施機関:楽天リサーチ株式会社

いまだ際立つ「現金決済派」

決済で利用する手段、最も利用する手段(n=1,000) 単位:%

【性年代別】決済で利用する手段 複数選択 単位:%

同社は、オンラインショッピングを除く日常の買い物や飲食などで決済に利用する手段と、その中で最も利用する手段を聞いたところ、利用する手段(複数選択)では「現金」と回答した人の割合が90.0%で最も高く、「クレジットカード」(82.5%)、「商業系カード型電子マネー(nanaco、WAON、楽天Edyなど)」(43.4%)が続いた。

最も利用している手段も同様に、「現金」(47.8%)、「クレジットカード」(36.0%)、「商業系カード型電子マネー」(8.5%)が上位3位を占め、順位も変わらなかった。

決済に利用する手段を性年代別に見ると(複数選択)、「スマートフォンを利用した決済サービス(アプリを利用したもの)」において、男性20代で25.3%、男性30代で26.8%と、4人に1人が利用していることが分かった。

最も利用する決済手段として「現金」を選択した人と、「現金」以外(「クレジットカード」、「デビットカード」、「カード型電子マネー」(「交通系カード型電子マネー」、「商業系カード型電子マネー」、「ポストペイ式カード型電子マネー」)、「スマートフォンを利用した決済サービス」、「銀行・郵便振込」)を選択した人それぞれに、その理由を聞いた。

「現金」を選択した人では、「現金以外の決済手段だとお金を使いすぎてしまうから」と回答した人が41.8%と最も多く、「現金以外の決済手段を使える場所が少ないから」(13.6%)、「現金以外の決済手段はセキュリティに不安があるから」(13.4%)が続いた。

「現金」以外を選択した人では、「ポイントが貯まるから」(86.2%)と回答した人が最も多く、次いで「スムーズに支払いできるから」(70.1%)、「現金以外の決済手段を使える場所が増えたから」(32.6%)となった。現金決済派において「特に理由はない」と回答した人は27.2%、対して現金以外派で「特に理由はない」と回答した人は3.1%であった。

カード・電子マネー・振込の1回あたりの平均支払額は?

決済手段別の平均支払金額 単位:%

「クレジットカード」、「デビットカード」、「カード型電子マネー」、「スマートフォンを利用した決済サービス」、「銀行・郵便振込」を決済手段として利用する人に、1回あたりの平均的な支払額を聞いた。

「カード型電子マネー」、「スマートフォンを利用した決済サービス」では、1,000円未満の少額決済の割合が多く、「交通系カード型電子マネー」で7割以上、「商業系カード型電子マネー」、「ポストペイ式カード型電子マネー」、「スマートフォンを利用した決済サービス」で6割前後を占めることが分かった。「クレジットカード」、「デビットカード」、「銀行・郵便振込」では、他の決済手段と比べて、支払額にばらつきが見られた。

意外とポイント額には無頓着?

月に貯まるポイント 単位:%

「現金」以外(「クレジットカード」、「デビットカード」、「カード型電子マネー」、「スマートフォンを利用した決済サービス」)の決済手段を利用している方に、月に貯まるポイントの平均額を聞いたところ、「商業系カード型電子マネー」を除き、「分からない」と回答している人の割合が最も多いことが分かった。「分からない」と回答した人を除くと、「クレジットカード」が1,185円と最も高く、「スマートフォンを利用した決済サービス」(585円)、「デビットカード」(539円)が続いた。

カード保有枚数は?

決済に利用しているカード・サービスの枚数(種類) 単位:%

決済に利用可能なカード(「クレジットカード」、「デビットカード」、「カード型電子マネー」)の所持枚数と、現在利用している「スマートフォンを活用した決済サービス」の種類数を聞いた。「クレジットカード」では「2枚」が27.9%と最も多く、「3枚」(23.5%)、「1枚」(20.0%)と続き、複数枚所持の割合が7割以上となった。

「商業系カード型電子マネー」は「クレジットカード」に次いで複数枚所持の割合が5割を超え、平均所持枚数は2.0枚だった。「デビットカード」、「交通系カード型電子マネー」、「ポストペイ式カード型電子マネー」、「スマートフォンを利用した決済サービス」では、「1枚(種類)」と回答した人がそれぞれ6割以上を占めた。

各カード型電子マネーの勢力図は?

利用しているカード型電子マネー(n=611:カード型電子マネー(「交通系カード型電子マネー」、「商業系カード型電子マネー」、「ポストペイ式カード型電子マネー」)利用者)複数選択 単位:%

日常の買い物や飲食などでカード型電子マネー(「交通系カード型電子マネー」、「商業系カード型電子マネー」、「ポストペイ式カード型電子マネー」)を利用すると答えた人に、利用しているカード型電子マネーの種類を聞いたところ、「楽天Edy」(41.1%)、「nanaco」(39.1%)、「WAON」(38.5%)、「Suica」(31.4%)と続いた(調査対象は楽天IDを保有する楽天リサーチモニター)。

オートチャージの利用率は?

オートチャージ機能の利用状況(n=596:チャージが必要になる電子マネー(「交通系カード型電子マネー」、「商業系カード型電子マネー」)を使用している人) 単位:%

チャージ残高がいくらの時にオートチャージされる設定にしているか(n=202:オートチャージ機能を使用している人)単位:%

チャージが必要になる電子マネー(「交通系カード型電子マネー」、「商業系カード型電子マネー」)を使用している人に、オートチャージ機能の使用状況を聞いたところ、「使っている」が33.9%、「使っていない」が62.8%だった。

性年代別に見ると、女性60代(44.0%)、男性50代(41.0%)でオートチャージを使っている人の割合が他の性年代と比べて多かった。最も使っている人の割合が少ないのは女性40代(23.6%)だった。

電子マネーのオートチャージ機能を使用している人に、残額がいくらになった時にチャージするように設定しているかを聞いたところ、「1,000円未満」(22.3%)が最も多かった。次いで「2,000円以上~3,000円未満」(21.3%)、「3,000円以上~5,000円未満」(19.3%)となり、チャージ残高が3,000円未満になった時にチャージするように設定している人が、全体の6割程度いることが分かった。また、全体の平均額は3,387円となった。

スマホ決済の利用率は?

利用しているスマートフォン決済サービス(n=150:スマートフォンを活用した決済サービスを利用している人)複数回答 単位:%

日常の買い物や飲食などで「スマートフォンを活用した決済サービス」を利用している人に、利用しているサービスの種類について聞いたところ、「楽天ペイ」(48.0%)、「Apple Pay」(30.7%)、「LINE Pay」(20.0%)、「モバイルSuica」(19.3%)が上位に挙がった(調査対象は楽天IDを保有する楽天リサーチモニター)。

日頃の所持金額は?

出かける際の所持金額(n=1,000) 単位:%

【平均】出かける際の所持金額(n=1,000) 単位:%

出かける際に所持する現金の金額を、「現在」と「5年前」それぞれについて聞いたところ、「現在」と「5年前」ともに「8,000円以上~1万円未満」(現在:17.9%、5年前:18.2%)が最も多かった。

1,000円以上~8,000円未満の選択肢では、「5年前」より「現在」の回答割合が多く、8,000円以上の比較的高額な選択肢では、「現在」より「5年前」の方が多かった。平均金額では「現在」は15,115円、「5年前」は16,266円となり、「現在」の方が1,151円低かった。

電子マネー・スマホ決済は今後どこで使いたい?

現在使用しているお店・場所・サービス、今後使用したいお店・場所・サービス(n=639: カード型電子マネー(「交通系カード型電子マネー」、「商業系カード型電子マネー」、「ポストペイ式カード型電子マネー」)、または「スマートフォンを活用した決済サービス」を利用している人)複数選択 単位:%

「カード型電子マネー」または「スマートフォンを活用した決済サービス」を利用している人に、現在、どんな場所やサービスでこれらの決済サービスを利用しているかと、今後使用できたらいいと思う場所・サービスを聞いた。

現在利用している場所・サービスは「飲食店」(37.2%)が最も高く、以下「家電量販店」(26.3%)、「自動販売機」(23.3%)と続いた。今後使用できたらいいと思う場所・サービスでも同様に「飲食店」(33.5%)が最も高く、次いで「医療機関(病院・薬局など)」(27.2%)、「自動販売機」(25.8%)となった。

現在と今後で最も差が開いた項目は「医療機関(病院・薬局など)」で、「今後使用できたらいいと思う」が15.8ポイント高かった。その他、「個人商店(鮮魚店や青果店、精肉店、クリーニング店など)」(12.5ポイント差)、「各種税金」(11.1ポイント差)でも今後の使用意向が現在を上回った。

「電子マネー・スマホ決済」利用率向上のカギは?

調査の結果、20代・30代男性で特にスマホ決済が浸透しつつあることが分かった。また、電子マネーやスマホ決済を利用する動機としては、「ポイントが貯まるから」がトップとなった。

電子マネーやスマホ決済で利用される金額は、1,000円未満の少額決済の割合が多い結果になった。また、出かける際に所持する現金の平均金額は「5年前」と比べて「現在」の方が1,151円低い結果だった。

この点は、大都市部を中心に日銀の大規模かつ継続した金融緩和政策などが奏功し、景気が回復基調にあることから考えると、少額決済で現金以外、特に電子マネーやスマホ決済の活用が徐々に浸透しつつあるとの推測も成り立つ。

電子マネーやスマホ決済の利用場所として現在は、一般の商業施設が多いのに対して、今後は「医療機関」などでの利用を臨む消費者が多いことも浮き彫りとなった。同決済手段の利用率が今後伸びていく上でのポイントとして、こうした医療機関や公共部門で、決済手段の多様化が進むことがあることもうかがえる。

また一般の個人商店での電子マネー・スマホ決済への対応を望んでいる点や、ECとの絡みでは、配送料金にも同決済手段が使えるようになることを望むと回答している人が一定数いることも特筆に値する。現状の平均的な決済額を見ても、生活に身近で、かつ頻度も高い分野で電子マネーやスマホ決済が使えるようになることが、全体の利用率向上にもつながる可能性が高い結果とも言えるだろう。

EC事業を行う上でも、こうした消費者のニーズやボリュームゾーンなどをある程度把握した上で仮説を立てることが、消費者の満足度向上やロイヤリティ醸成へとつながることも充分に考え得る。

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