既婚女性はどこで食材を買う?20代30代女性の食材購入とECの関係を明らかにする調査が実施される【テスティー調べ】
アンケートアプリの開発・運営、チャットツール「Fast Sonar」(ファストソナー)の開発・運営などを行っている株式会社テスティーにより、消費者の「1ヶ月の食費、購入場所」に関する調査が実施された。調査では、20代30代既婚女性の食費や食材の購入場所、パソコンやスマホなどオンラインでどういったデバイスを利用しているかなどが明らかにされている。その興味深い内容について見ていく。
調査概要
調査主体:株式会社テスティー
内容:1ヶ月の食費、購入場所に関する調査
対象:既婚女性615名(20代303名、30代312名)
一世帯あたりの月の食費はどのくらい?
まずは対象となる層の「一世帯の月の食費」についてだ。20代は「既婚、子供がいる」と回答した人の割合が60.1%20代は「2〜3万円未満」が最も多く32.7%、4万円以下の世帯が約8割となった。
30代は「既婚、子供がいる」と回答した人の割合が76.9%し、世帯食費額はばらつきが見られ、最も多かったのは「4〜5万円未満」で21.5%だった。
どこで食材を購入する?
次に「食品購入場所」についてだ。20代、30代女性ともに「スーパー」が9割以上、次いで「コンビニ」となった。EC利用者は20代で32.3%、30代で37.8%となった。
ECでの食材購入とそのメリットは?
次にオンラインでの食材購入についてだ。食材・飲料購入者対象のEC利用時の利用デバイスは20代、30代ともに「スマートフォン」が圧倒的大差で第1位となった。また、スマートフォン利用者は「アプリ」で約7割、「ブラウザ」で約6割とともに利用されている様子が伺えた。
またECで食材を購入することについて次のような声が聞かれたようだ。
◆【ECで食材を購入するメリット】
「重いものを届けてもらえる、店頭にない物が買える」(26歳女性)
「配達してくれる レビューがみれる」(29歳女性)
「ご当地の食品や酒類など、地元では買えないものが手に入る」(27歳女性)
「ポイントサイトで貯まったポイントを簡単に使えるから。同じ商品をいろんなサイトで比べることができるから」(28歳女性)
「仕事で買いに行く時間がないと携帯から購入してしまう」(31歳女性)
「子供が小さいと買い物が大変だから」(27歳女性)
「近場の店舗で扱っていないものや重たいものをまとめて購入するのが楽」(31歳女性)
「外に出なくても買える。ポイントが貯まる。近所で売ってない物が買える」(33歳女性)
「値段が安い、重い物は自宅まで届けてもらう利点がある。まとめ買い・賞味期限の長い物を買いやすい」(33歳女性)
ECでの食材購入のデメリットは?
さらに同社では、ECで食材を購入する上でのデメリットを対象となる層がどう感じているかについても調査している。その結果、最も多かったのは「送料がかかる」で、20代、30代ともに6割以上となり、またECだと鮮度や衛生面が気になるという声も挙がった。
ネットとリアルの融合と併用がひとつの流れか
調査の結果から、20代既婚女性よりも30代既婚女性の世帯ほうが、月当たりにかける食費がやや高いことが分かった。これは30代既婚女性世帯での世帯収入が総じて上がる点や、子供が生まれたことによるものとも推察できる。
また食材の購入場所としては、スーパーとコンビニが圧倒的に多い一方、ECでの購入も特に30代既婚女性では4割に迫るなど大きく浸透していることも読み取れる。またECで食材を購入する場合の使用デバイスはスマートフォンが圧倒的に多かった。
対象者からの声にもあるように、重量のある食材や、普段、身近にあるスーパーには置いていない食材、価格などでECでの利用をしていることも浮き彫りとなっている。すでにEC先進国の中国では、オンラインとリアル店舗であるスーパーを統合した展開や、日本でもECで購入した食材を、最寄りのドラッグストアで受け取れるサービスなどが提供され始めている。
当面は、リアル店舗の優位性は続くものと見られるが、消費者の立場としては、賢くネットとリアルを使い分けつつ、サービスを提供する側としては、ネットとリアル店舗を融合した形でECでの展開が進んでいくことが予想できるだろう。