SNSの歴史を調査してみた【テスティー調べ】
アンケートアプリの開発・運営、チャットツール「Fast Sonar」(ファストソナー)の開発・運営、テスティーリサーチ(若年層調査・アプリ調査)の運営などを行う株式会社テスティーは、若年層リサーチ結果を発信する「TesTee Lab」にて、SNSに関する調査を実施し、その内容を公表した。
第1弾のテーマは「歴代SNS」(全2回)で、今回は対象年齢を広げ、10代〜40代以上の男女1,367名を対象に、SNSに関するアンケートが実施された。
調査概要
調査期間:2018年9月25日(火)
調査対象:20代 / 男女 / 自社モニター会員
割付方法:1,367サンプル
(10代350サンプル、20代350サンプル、30代333サンプル、40代以上334サンプル)
調査主体:TesTee(テスティー)調べ
過去のSNS年代別利用経験は?
まずグループ分けをして、それぞれの利用経験(過去を含む)と現在の利用率が調査された。日本発のSNSの代表格である「mixi」は、他のSNSサービスと比較して20代、30代の過去の利用率が高く、5割を超えていることがわかった。
「前略プロフィール」は現在の20代のおよそ3割が利用したことがあるのに対し、他の年代の利用経験は1割以下でした。2004年に誕生したこのサービスは、当時10代を中心に流行っていたことが伺える結果となったとしている。
また、全年代で約4割が利用経験ありと回答したのは「Ameba」で、現在の利用率も他のSNSサービスに比べて高いことがうかがえる。
主要SNSの年代別利用状況は?
2008年に「iPhone」が発売され、急速に拡大したスマートフォンシェア。今までよりも大きな画面と通信回線の速度進化によってより多くの情報をリアルタイムに閲覧できるようになった。iPhoneの発売と同年、日本語対応した「Facebook」「Twitter」が一気に浸透した。
主要SNSの中でも「LINE」は、利用経験率も現在の利用率も全年代で9割を超える結果となった。コミュニティ形成を目的に誕生したSNSですが、今や個人間の連絡手段としても広く利用されていることがわかるとしている。
また「Twitter」「Instagram」は若年層の利用率が高く、「Facebook」は20代と30代を中心に利用されていることがうかがえる。
ブログや日記、小説投稿サービスの年代別利用状況は?
次にブログや日記、小説などを閲覧・投稿できるサービスについても聞いている。「魔法のiらんど」は20代、30代の経験率が3割となった。「pixiv」、「小説家になろう」は経験率、利用率ともに10代に最も多いことが判明した。
復活して欲しいSNSは?
続いて、復活してほしい、あるいはまた流行ってほしいと思うSNSを聞いている。10代では「Vine」や「ミュージカリー」が多くあがった。前述の現在のSNS利用率などを見ても、若年層は動画系のSNSとの親和性が高いことがうかがえる。また、メッセージ機能のみではなくアバターを作成できるSNSや、ミニゲームが楽しめる「GREE」や「もぐもぐランド」もあがった。
20代では「前略プロフィール」や「mixi」が多くあがった。どちらもアプリ版を利用したいという声や再び流行ってほしいといった声が多く散見されたとしている。また、共通の趣味や話題ができる独自のコミュニティがある掲示板や、チャット系のサービスを復活してほしいと言う声も見られたようだ。
30代~40代以上では掲示板系のサービスや、メールアドレスを交換して近場の人と会うことができるサービスが多くあがった。また、地域が指定されたSNSを利用していた様子がうかがえるとしている。
SNSがあって良かった?悪かった?
SNSがあって良かったという声には次のようなものがあったようだ。
「普段なら巡り会えないような人とも意見の交換をできることが面白い(20歳女性)」
「遠くに住んでいる友達、家族の近況をリアルに感じられる(24歳女性)」
「いろんな人とのやりとりで励まされたりすることがあった(49歳女性)」
「職場や住んでる場所が全く違う、共通の芸能人のファンの子と仲良くなる事ができた(23歳女性)」
また、同様にSNSをやめたいと思うときについて次のような声があったようだ。
「グループSNSの中で、反応しないといけないプレッシャーを感じる時(29歳女性)」
「Twitterやインスタで通知やタイムラインがたまり過ぎてしまった時(21歳女性)」
「いいねをしないといけないような気がすることが面倒くさく感じる時(36歳女性)」
「スマホを見続けて1日が終わったとき(16歳女性)」
「やらなきゃいけない事があるけど熱中してしまった時 (23歳女性)」
ネット上で展開されるサービスの栄枯盛衰の歴史そのもの
調査結果にあるように、年代世によって想い入れのあるSNSにも違いがみられたようだ。復活してほしいSNSにもその様子が良く表れている。まさに変化のスピードが速いネット上で展開されるサービスの栄枯盛衰の歴史そのものとも言えるだろう。
また、若年層では「動画」「写真」「プロフィール」を中心にコミュニケーションを取るSNSが多くあがり、30代以上では「掲示板」「チャット」「ゲーム」などの個人が特定されないものや、個人間のみでのやり取りを中心としたものがあげられた。
ECの面でもプロモーションやマーケティング、顧客とのロイヤリティ構築の面で注目され続けるSNSというプラットフォーム。年代を問わず、これからも重要なコミュニケーションツールとして機能していきそうだ。