【ADK】新会社発足!デジタル広告×越境ECが日本と中国をつなぐ

ECのミカタ編集部

株式会社アサツー ディ・ケイ(本社:東京都港区/代表:植野伸一、以下ADK)は、現地法人として中華人民共和国に、中国越境EC店舗運営とデジタル広告事業を専門とする「上旭(上海)网络科技有限公司(ADK Digital Technology、総経理:池 満博)」を設立。10月30日より営業をスタートさせる。

デジタル広告事業とEC事業を柱とした新会社

経済産業省の発表によると、中国消費者の日本事業者からの越境EC購入額は、1兆2,978億円(前年1兆366億円、前年比25.2%増)。世界の中で、中国消費者による越境EC購入額の拡大が目立っている。

また、2017年の中国におけるインターネット広告市場は約130兆円規模まで達し、毎年20%の成長率を維持。一方で、購買のEC比率は人口の約20%に留まり、その拡大余地の大きさは引き続き注目を集めている。

さらなる成長が見込める中国での越境EC市場において、ADKは、かねてより主要事業として注力していたADK中国(上海旭通広告有限公司、旭通世紀(上海)有限公司 等)のデジタル広告部門を独立させた。新しくEC運営機能を追加し、デジタル広告事業とEC事業を柱とした新会社として、中国上海に設立した。

中国EC事業全体のサービスを提供

中国EC事業全体のサービスを提供

ここ数年で中国小売市場はEC化とデジタル化が進み、中国人消費者の購買行動は常に変化しており、従来の広告代理店が提供するマーケティングサービスでは対応できないことが増えてきた。

一方、クライアントも単なる認知獲得やブランディングに留まらず、投入したマーケティングコストに対して、どれぐらい商品が売れたかのROI(投資効率)を厳しく要求されるようになっている。

今回、新会社の設立によって、これまで広告代理店の事業領域外であった、EC店舗運営、モール内販促、物流、カスタマーサービスといったEC事業関連領域をカバーすることが可能になった。

元アリババの運営経験者を採用し、既存のデジタル広告運用、SNS運用担当と協同することで、ECモール内外の中国マーケティングをシームレスにワンストップで対応できるような体制を強化。ADK本社と連携することで、訪日中国人が日本で商品を購入した後、中国に帰国して越境ECでリピーターになるという「インバウンド×越境EC」のエコシステム構想を提案、実施できるようにもなった。

既に食品会社、健康食品会社、製薬会社に代表される企業からの引き合いもあるという。

京東の日経EC運営企業にも出資。ADKの越境ECにおける取り組み

2016年
・ADK中国でECプロジェクトタスクフォース始動
・元Alibaba社員のChristy氏をアドバイザーとして招へい

2017年
・中国におけるECプロジェクト本格始動に伴い、ADK本社にてDIC中国室としてを組織化

2018年
・9月 デジタル広告事業とEC事業を柱とした新会社、上旭(上海)网络科技有限公司を設立
・10月 京東が唯一出資する日系EC運営企業、フランクジャパンに出資。上旭(上海)网络科技有限公司営業開始    

EC事業支援は自社事業の幅を広げる

新会社、上旭(上海)网络科技有限公司の総経理である池満博氏は、以下のようにコメントしている。

「EC運営事業に着手することで、これまでのマーケティング業務だけでなく、その前の、プラットフォームの内部事情の把握と連携、物流、購買システムの把握と事業全体を支援させていただけるようになりました」

もともとはデジタル広告部門だったという新会社は、従来より現場の声を知ることが出来ないもどかしさを感じていたという。EC運営事業に携わることで、顧客にとってどのような商品やサービスが求められ、どのような広告が効果的なのか、という一面に触れることができ、事業の幅が広がった。

世界中にマーケットを広げることのできるEC事業は、可能性すらもさらに広げることのできる事業なのかもしれない。

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