BtoB越境ECの『SD export』が2018年世界ヒット商品ランキングを公表
株式会社ラクーンホールディングス(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小方 功)の連結子会社である、株式会社ラクーンコマース(本社:東京都中央区、代表取締役社長:和久井 岳、以下 ラクーンコマース) が運営するBtoBの越境ECサイト「SD export」は、2018年の販売実績をもとに販売動向と人気商品ランキングを公表した。
昨年比で購入バイヤー数85%増、流通額105%増
ラクーンホールディングス社は、2018年 販売動向について、次のように述べている。越境EC市場は年々拡大を続けており、経済産業省は世界の越境EC規模に関して2020年まで毎年、昨対比20%増の成長が予測されると発表している(*1)。
SD exportはそれを大きく超える拡大を続けており、2018年は昨対比で購入バイヤー数が85%増、流通額は105%増(*2)だった。利用国を見るとバイヤー数、流通額ともに台湾、香港、アメリカが上位3か国だが、台湾・香港で全流通額の60%以上を占めている。さらに今年6月に開始した安価な物流手段『ECMSエクスプレス』のアジアでの対応国拡大も起因してか、シンガポール、韓国、マレーシアなど台湾・香港以外のアジアの国々での利用も増加しているという。
商品ジャンルを見ると、1位は昨年に続き食器・キッチンだった。台湾からの陶磁器人気に加えて、今年は香港からベビー用キッチンアイテムやお弁当グッズなどの購入がよく見られた。
また、昨年と比べて大きく伸びたジャンルは日用品とヘルスケア・コスメで、特に日用品は昨対比で約507%増(*2)と大きく金額を伸ばした。このジャンルでは洗剤、マスク、紙おむつや歯磨き粉、フェイスパックなどが人気で大口購入の頻度が増加していることも流通額拡大の要因となっているとしている。
*1:平成29年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)より
*2:2018/1/1~2018/11/30と昨年同期比のデータ比較より
世界1位は収納が簡単にできるエコバッグ
SD exportが販売対応可能な世界134か国での人気商品TOP3をとりまとめている。
集計期間:2018/1/1~2018/11/30
集計方法:購入バイヤー数による独自集計
【1位】 エコバッグ Shupatto(シュパット)
【2位】 タブレット型洗浄剤 ホタパ粒
【3位】 テープのり tenori
今年最も多くの海外バイヤーから購入されたのは、収納が簡単にできるエコバッグ「Shupatto(シュパット)」だった。今年だけでシリーズ累計約6,000点の購入があり現在も人気が続いている。特に台湾と香港のバイヤーからよく購入されており、台湾の人気女優が個人のフェイスブックで紹介したことでアジアでの人気に火がついた。
2位のホタパ粒は世界初のタブレット粒型ランドリー用洗剤だ。天然素材を使っているため安全性が高く環境にも優しいのが特徴となっている。香港の購入者数が一番多いそうだが、雨や湿気の多い気候であることから除菌や部屋干しニーズによるものと予想している。
3位のテープのりtenoriは、スタンプ感覚でのり付けできるテープのだ。日本の文房具はその機能性の高さから海外でも注目されており、手軽でキレイに糊付けできる機能性とコンパクトでカラフル、かわいいデザイン性の両面を持つことから特に人気となっている。アジアを中心に、アメリカ、オーストラリアへの輸出量も増えているという。
地域別人気商品ランキング
SD exportは地域別、人気商品についても公表している。
集計期間:2018/1/1~2018/11/30
集計方法:購入バイヤー数による独自集計)
【アジア】
エコバッグ Shupatto(シュパット)
世界ランキングで1位だったShupattoがアジアでも1位だった。収納面での便利さから、子育て中のママや主婦から絶大な人気を得ている。
【北米】
犬のキャラクターシール
北米ではかわいい犬のシールがランクインした。北米からはこのようなキャラクターグッズが人気の傾向にあり、動物やキャラクターのぬいぐるみもよく購入されている。
【オセアニア】
KOSEクリアターン フェイスマスク
オセアニアで人気だったのは美白用のフェイスパックだった。特にオーストラリアから人気があり、強い紫外線への対策からと予想している。ほかに、動物柄のマスキングテープやShupattoもよく購入された。
【ヨーロッパ】
開運厄除 風水だるま
ヨーロッパではだるまが1位だった。だるまは縁起物グッズとして訪日外国人から人気の日本土産だが、色とりどりのだるまはインテリアアイテムとしても人気があるそうだ。イタリア、スウェーデン、スペイン、ドイツ、フランス、ポーランドなど、多数のヨーロッパの国々から購入されているのが特徴となっている。
日本のメーカーと世界の企業や小売店をつなぐ
SD exportは卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」の越境ECとなる輸出販売サービスで、日本国内のメーカーと海外の企業・小売店が取引できるBtoBの越境ECサイトだ。
メーカーは日本国内にあるスーパーデリバリー倉庫に商品を発送するだけで、世界134ヵ国の海外の小売店や企業と手軽に決済リスクのない取引をすることができる。商品掲載数は約28万点。約829社のメーカーが、世界約39,000店舗への販路拡大ツールとして効果を発揮している(数字は全て2018年10月末現在)。
そのSD exportの2018販売ランキングは、日本製品らしい高品質でデザイン性が高いものが多くランクインしたようだ。特に地域別では、それぞれの地域性が出る非常に興味深いものとなっている。こうした地域別の売れ筋からも、それぞれの国やエリアのニーズを読み取るのもEC事業を展開する上では有効となるだろう。