ZOZOやAmazonなどEC関連企業もランクイン!「2019年『社長が注目する会社』ランキング」が公表される【産業能率大調べ】

ECのミカタ編集部

学校法人産業能率大学(東京都世田谷区)は、従業員数が6人以上の企業経営者(経営トップ)を対象に、2019年に注目している会社を自由記述で1社回答してもらい、その結果を2019年「社長が注目する会社」としてまとめた。

なお今回の調査は、2018年11月20日から29日までインターネット調査会社を通じて行われている(有効回答471)。

ランキング概要

凡例:順位(前年順位)/企業名/「主な理由」

◆1位(2位)/ソフトバンクグループ
「次はどこと組むのか」(55歳/男性/サービス業/神奈川)
「多方面への事業展開が今はマイナスにみえても先には収益を上げそう」(50歳/男性/電気・ガス・熱供給・水道業/岐阜)
「通信子会社の上場後の評価に注目したい」(57歳/男性/その他/北海道)

◆2位(6位)/日産自動車
「役員の交代に因る将来性に注目」(46歳/男性/卸売・小売業/愛知)
「前会長の不祥事を収拾して企業イメージを回復できるか」(55歳/男性/製造業/埼玉)
「今後のアライアンスがどうなるか気になる」(46歳/女性/教育・学習支援業/愛知)

◆3位(9位)/楽天
「携帯通信事業の寡占に風穴を開けられるか」(63歳/男性/建設業/東京)
「三大携帯通信キャリアへの参入で競争原理が働き利用者の利便性が高まるか」(66歳/男性/教育・学習支援業/埼玉)
「グループシナジーの発揮に期待」(49歳/男性/卸売・小売業/大阪)

◆4位(1位)/トヨタ自動車
「自動運転やEV化に向けてどう動くか楽しみ」(47歳/男性/製造業/岐阜)
「トランプ政権下の米国市場でどう戦っていくのか関心がある」(59歳/男性/その他/埼玉)

◆5位(36位)/ZOZO 【初】
「世の中の動きや消費者のニーズにどこまで対応していけるか」(53歳/男性/運輸業/大阪)
「また何か新しいことをしそう」(43歳/男性/建設業/千葉)

◆6位(11位)/アマゾン・ドット・コム 【初】
「ネット通販の世界的会社。今後ますます伸びそう」(66歳/男性/建設業/岩手)
「難しくなってきている時代の中でサービス品質を維持できるか」(46歳/男性/情報通信業/愛知)

◆7位( - 位)/本田技研工業
「自動車だけでなく航空機にも挑戦する技術力と行動力」(69歳/男性/建設業/福島)
「多くの人気車を新たに生み出している」(50歳/男性/製造業/千葉)

◆8位(19位)/NTTドコモ
「日本の携帯会社のトップとして今後のサービスに期待が持てる」(58歳/男性/教育・学習支援業/神奈川)
「電話料金の値下げに関する動向と通信業界の改革への期待」(58歳/男性/サービス業/群馬)

◆同8位(26位)/メルカリ 【初】
「企業のグローバル化や新たなビジネスモデルに注目したい」(64歳/男性/サービス業/東京)
「事業・業績がどこまで伸びるか注目している」(52歳/男性/サービス業/東京)

◆10位( - 位)/小野薬品工業 【初】
「がん免疫療法の進化に期待」(55歳/男性/サービス業/広島)
「ノーベル賞で注目を集めたオプジーボに続く新薬にたどり着けるか」(49歳/男性/不動産業/神奈川)

◆同10位 (3位)/ソニー
「ゲーム事業が好調だから」(52歳/男性/卸売・小売業/新潟)
「吉田社長の次の一手に注目している」(60歳/男性/サービス業/東京)

最多得票はソフトバンクグループ

最多得票はソフトバンクグループ

2019年「社長が注目する会社」で最多得票となったのはソフトバンクグループだった。昨年末に通信子会社を上場させた同社には、調達した資金をもって「次はどこと組むのか」(55歳/男性/サービス業/神奈川)、「多方面への事業展開が今はマイナスにみえても先には収益を上げそう」(50歳/男性/電気・ガス・熱供給・水道業/岐阜)など、今後“投資”を軸とした他業種との提携や多方面への事業展開に注目する声が集まった。

ZOZOが初ランクインしAmazonを上回る

ZOZOが初ランクインしAmazonを上回る

今回初めてトップ10入りしたのは、ユニークなサービスや宣伝が話題を呼び次の一手に注目が集まるZOZO(5位)、右肩上がりに規模を拡大するEC市場で存在感をみせるアマゾン・ドット・コム(6位)、外国人の積極採用などを通したグローバル化や今後の業績の成長に注目が集まるメルカリ(8位)、昨年のノーベル賞受賞で話題となったがん免疫薬「オプジーボ」を製造販売する小野薬品工業(10位)の4社だった。

一方、本田技研工業(7位)は新事業の航空機製造に引き続き高い注目が集まり、3年ぶりにトップ10入りした。トップ10に入った企業には新分野への事業展開に対する期待が集まるとともに、近年話題となっている技術・サービスを提供する企業は今後どれほどその業績を伸ばせるかに注目する声もあがっているとしている。

このようにEC関連企業のビッグネームが名を連ねるなど、経営界からの同市場への関心が高いことがうかがえる結果となった。こうした注目が集まる企業は、学生からの関心を得ることにもなるだろう。

生産労働人口が減ることが避けられない社会状況において、優秀な人材を確保する上で大きなアドバンテージを持つことになるのはもちろん、広く社会一般からの認知度と人気度をはかる上でのバロメーターともいえそうだ。


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