「越境ECに関する実態」レポートを公表 開始3年以上の企業担当者に聞いた越境ECの“今”

ECのミカタ編集部

イーベイ・ジャパン株式会社(本社:東京都渋谷区、以下:イーベイ・ジャパン)は、イーベイ・ジャパンの越境EC支援サービスを利用し、世界へ向け越境EC事業を3年以上展開している日本企業111社の担当者111名に、越境ECに関する実態調査を実施した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

調査概要

[調査期間]
2019 年3月13日(水)~3月2 日(火)

[調査対象]
111社111 名

[調査対象の属性]
イーベイ・ジャパンの越境EC支援サービス利用の事業者の内、越境ECを始めて3年目以上の事業者

[調査方法]
インターネット調査

越境ECに外国語のスキルは必要?

越境ECに外国語のスキルは必要?同社資料より(以下、同様)。

越境ECビジネスを担当する人員の英語のレベルについての質問に対して、66.67%が「基礎会話レベル」と回答。「日常会話レベル」が19.82%で続き、「ビジネス会話レベル」の11.71%を大きく上回る結果に。また、越境ECビジネスに手ごたえを感じたのは「1年目」が49.55%とほぼ半数だった。

さらに半数以上が1ヶ国だけでなく、複数国で広く販売を展開していることが明らかになった。越境EC支援サービスを利用することで、英語に自信がなくても海外とのビジネスを実施することができ、わずか1年で手ごたえを感じるほどの成果が得られ、さらに多国展開が実現できると、多くのメリットを感じていることがうかがえる結果となった。

越境ECを始めたきっかけは?

越境ECを始めたきっかけは?

越境ECサイトへ出店するようになったきっかけは、「日本よりも高い価格で販売できる」63.06%、「日本では売れない商品が、海外では売れる」50.45%、「購入者が日本よりも多い」36.04%となった。

販売商品のカテゴリーは「おもちゃ・ホビー・ゲーム」23.42%、「ファッション」19.82%、「カメラ関連」15.32%がトップ3、以下「音楽・レコードなど」が7.21%で続いている。訪日をきっかけに、あるいは日本のカルチャーの世界的広がりから、商品購入のケースが広がっていると考えられるとしている。

越境ECは成熟期か

越境ECは成熟期か

越境ECを始めた当初の課題を質問したところ、「配送にかかわるリスク」が 60.36%とトップに。次いで「顧客対応」45.05%、「制度や規制に関する情報不足」39.64%、「現地語への対応」31.53%という結果にった。

一方で、現在の課題について質問すると、「プロモーション」が36.04%でトップに。次いで「必要な人員の不足」が33.33%と、開始当初とは異なる課題が上位に入った。越境EC支援により、当初の課題から今後のさらなる販売強化を見据えての課題にシフトしたことがうかがえるとしている。

変化する越境ECのフィールド環境で打ち勝つ

調査結果にあるように越境ECビジネスの担当人員の英語レベルは「基礎会話レベル」の人が66.67%だった。半数以上が越境EC開始1年で手ごたえを感じているとし、同じく半数以上が1カ国だけでなく複数国で販売を展開中という結果になった。

また越境ECサイトへ出店するようになったきっかけは、「日本よりも高い価格で販売できるから」「日本では売れない商品が海外では売れるから」「購入者が日本よりも多い」という結果だった。 販売カテゴリーは、「おもちゃ・ホビー・ゲーム」23.42%、「ファッション」19.82%、「カメラ関連」が15.32%トップ 3 で全体の半数以上を占めた。

さらに越境ECに関する課題は、開始当初は「配送リスク」「顧客対応」「制度や規制に関する情報不足」「現地語への対応」と顧客対応に関する課題が多かった。一方、現在は「プロモーション」「人員不足」が上位となり、さらなる販売強化を見据えての課題が上位に入る結果となった。

調査の内容からも成熟期に入りつつあることが浮き彫りとなった越境EC。これから参入する事業者は、既存のプレーヤーとの差別化と市場のニーズをより精度の高い形でとらえる必要がありそうだ。またすでに越境ECを展開している事業者も、目の肥えた消費者に訴求し、かつライバルに打ち勝つ施策の展開が求められているとも言えるだろう。

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