Amazonのブランド価値は3,155億ドル!Instagramも成長率95%。世界のブランド価値ランキングTop100
世界最大規模の広告代理店「WPP」と、その調査・コンサルティング業務を担う株式会社カンター・ジャパンは、今年で14年目となる2019年の世界のブランド価値ランキングTop100および、調査レポートを公開した。
「BrandZ™ 世界で最も価値のあるブランドTop100」とは
BrandZ™(ブランジー)は世界最大のブランド資産データベースだ。
毎年世界中の300万人以上の消費者アンケートの結果から集められるブランドデータと、各企業の財務実績や業績の分析を組み合わせた唯一のブランド評価調査であり、毎年更新されている。
消費者が実際に買い物をしているカテゴリーについて評価・アンケートに回答してもらうことで、ユーザーの実体験に則した評価がデータに反映されている。
データベースには、消費財、耐久消費財、サービス、店舗、企業ブランドなど、400以上の多岐にわたるカテゴリーにおいて、12万個以上のブランドの結果が含まれている。
Amazonのブランド価値は3,155億ドル!12年ぶりのトップ交代へ
これまで12年に渡り、ブランド価値のトップはGoogleやAppleなどのテクノロジー企業が独占していた。
調査を開始した2006年にMicrosoftがトップを飾ったことを皮切りに、ランキングの大半はテクノロジー企業が占めている。
日本企業のトップはTOYOTAで、調査開始からずっとトップ企業として世界に認知されている。
2019年になり初めて、小売EC企業であるAmazonがトップにランクインした。
堅実な買収で新たな収益源を生み出し、優れたカスタマーサービスを提供しながら、製品やサービスの多様なエコシステムを展開している点が、常に競合他社の先を行き、ブランド価値を拡大し続ける企業として評価された。
Google、Appleのブランド価値は3,000億ドルを超えているものの、成長率で見れば前年比2%、3%と穏当な結果になっている
対してAmazonの成長率は前年比52%と驚異的な成長を見せ、3,155億ドルのブランド価値となっている
急成長ブランドトップはInstagram!日本企業では資生堂も
ブランド価値が急成長した企業のトップはInstagram。
Facebookなど他のソーシャルプラットフォームが課題を抱えている中で、ユーザー数を10億人にまで伸ばし、成長率が前年比95%という驚異的な勢いを見せた。
トップ10にはAmazonやUber、Netflixなどの消費者サービスが名を連ね、変化の激しいテクノロジーが牽引する中で充実してきたブランド企業を、消費者が重視するようになってきていることがわかる。
日本企業の中で最も成長率が高かったのは資生堂で56%。
想起性と差別性の評価を高めてきたことが注目され、「思いやりがある」「魅力的」といった好反応が見られる。
日本の急成長ブランドトップの資生堂も想起性や差別性など、オリジナリティが評価されている。
インターネットの普及にともない、均一化されたものではなく独自性などが評価されるようになったのは間違いなく、自社の特徴をどう表現・訴求するかが重要となるだろう。