ツールを使いこなせていないスタッフが多数?企業のマーケターを対象にした調査が実施される

ECのミカタ編集部

オールインワンマーケティングツール「ferret One」を提供する株式会社ベーシックは、5月28~31日、20~50代のマーケター471 名を対象に、マーケターの働き方調査を実施した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

調査概要

[調査方法]
インターネット調査

[調査期間]
2019年5月28日~5月31日

[調査対象地域]
全国

[対象者]
マーケティング業務に従事しているマーケター471名

日々のタスクに忙殺されるマーケター

日々のタスクに忙殺されるマーケター同社資料より(以下、同様)。

同社ではまず「代表」「役員」「部長」「マネージャー」「一般社員」それぞれの役職のマーケターの日々の業務における「戦略/施策を考える時間」「施策の実行にかかっている時間(LP 制basic Inc | Press Release作など)」「施策の効果検証にかかっている時間(データ収集含む)」「その他外注先/パートナーとの打ち合わせ、社内調整などの時間」の割合を調査した。

代表、役員が「戦略/施策を考える時間」に多くの時間を割くことができているのに対して、部長・マネージャー・一般社員については「施策の実行にかかっている時間(LP 制作など)」「施策の効果検証にかかっている時間(データ収集含む)」「その他外注先/パートナーとの打ち合わせ、社内調整などの時間」に多くを取られていることがわかった。

またマーケターの働き方においてよく問題とされるのが、目の前にある作業に追われるために、実際に向き合うべき業務ができていないということだ。「『戦略・施策検討のための時間』『施策の実行にかかっている時間』『施策の効果検証にかかっている時間』『その他外注先/パートナーとの打ち合わせ、社内調整などの時間』の4つのうち増やしたい時間をお選びください」という質問に対して7割が「『戦略・施策検討のための時間』を増やしたい」と回答した。

マーケツールの利用状況に格差

マーケツールの利用状況に格差

一方で「所属している会社で利用しているツールの数をお答えください」という質問に対して、53%のマーケターがツールを利用していない、もしくは1~2個のツールを利用していると回答したのに対して、15%のマーケターは5個以上のツールを利用していることがわかった。

またツールを使用している人に対して、自身が使っているツールの満足度を聞いたところ、過半数以上が「3」と回答した。一般的に5段階中の「3」というと、マーケターが無難にツールを使いこなしていることが推察できるが、実際に回答の中にあったメントでは、ツールを使いこなせていないと感じているマーケターの様子も浮き彫りとなっているようだ。

費用対効果の大きいツールの導入がカギか

調査結果にあるようにマーケターの 75%が「戦略/施策を考える時間」を増やしたいと回答し、マーケターの半数以上が「『施策の実行にかかっている時間』を減らしたい」と考えていることが分かった。

また5割強のマーケターが少ないツールで業務に対応する一方で 15%のマーケターは5個以上のツールを利用しており、半数以上が現在使用しているツールへの満足度を「3」とした。さらに「ツールを導入したはいいものの使いこなすことができていない」という回答が多数だった。

各企業のマーケターが大変多忙である一方、ツールの利用状況で格差があることも浮き彫りとなったようだ。これには企業自体のマーケティングに対する考え方や、そもそも予算配分の差が背景にあることも考えられる。またツールの数だけあればいいというものではなく、いかに使いやすいもの、費用対効果に合ったものを導入するかもカギとなりそうだ。

いずれにしろEC市場のみならず、マーケティングはPDCAサイクルを構築する上でも重要な要素であり、現場のマーケターの声を企業内で反映させることもビジネスの成否を占う上で肝要となってくるだろう。


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