中国国内でWeb発信がスムーズにできる『&チャイナオウンドメディアLight』がサービスイン 情報統制で遅延が大きくなる中国ネットの問題に対応

ECのミカタ編集部

インバウンドテクノロジーサービスを提供する&INTECH株式会社(代表取締役:西田 京平)は、中国現地法人不要・申込み即日で中国サーバ利用を可能にした「&チャイナオウンドメディアLight(&中国自媒体Light)」サービスを開始した。

表示完了時間が10秒以上かかる場合も

&INTECH社は「&チャイナオウンドメディアLight」サービスを開始した。有害サイトブロック等を目的とした中国情報管理システム「グレートファイアウォール(Great Firewall/金盾)」や日中間の海底ケーブルの影響で、中国国内から香港含む中国国外サーバへのアクセスは速度遅延やブロックによる閲覧不可が発生するためコンバージョンに大きく影響しており、中国サーバでのサービス展開の重要性が高まっている。

例えば「日本サーバの簡体字サイトでTOPページの表示完了時間が10秒以上の時間がかかる」「香港サーバで新規サイトを立ち上げた際に中国から閲覧できなかった」「簡体字アプリを開発したが中国からデータベースのアクセスができなかった」といった事例が頻発しており、安定したサービスを提供できないトラブルが見受けられている。

中国ではWeb開設に独自のライセンスが必要

中国ではWeb開設に独自のライセンスが必要

中国ICPライセンスのICPとはInternet Content Providerの略で、中国国内で開設する全てのWEBサイトは取得が義務付けられている。中国ICPライセンスには非経営性ICPライセンス、経営性ICPライセンスの2種類があり、商用利用となるWEBメディア等では経営性ICPライセンスの取得が必要だ。

経営性ICPライセンスは一定の条件を満たす内資企業のみ取得が可能な免許のため、海外企業や中国外資会社・合資会社は取得することができない。なお非経営性ICPライセンスのWEBサイトは免許取得企業以外の情報掲載は禁じられており、いわゆる「ICP貸し(ICP名義貸し)」は違法行為のため注意が必要だ。

現地法人を持たない日本企業がサイト利用可能に

一方、中国サーバを開設するには中国法人が必要であり、現地法人を持たない日本企業が中国サーバを利用することは実質不可能だった。

そこで&INTECHでは、経営性ICPライセンスを所有する中国企業と提携し、提携企業が保有する中国WEBメディア上に顧客専用ページを掲載することで即日利用を可能とする「&チャイナオウンドメディアLight(&中国自媒体Light)」を開始したのだ。

独自CNドメイン、独自サーバ(阿里云(Alibaba Cloud)、AWS (中国)等推奨)をご希望の場合は上位サービス「&チャイナオウンドメディア(&中国自媒体)」にて利用できる。

すでに空港・デパート・アウトレット・ドラッグストア・家電量販店・免税店等小売店やラグジュアリーブランド・化粧品・サプリ・ベビー用品・食品等メーカー・越境EC・単品通販・交通機関・地方自治体等にてサービスを提供中だ。

購買意欲旺盛な巨大な人口をかかえる中国。その分厚い消費者層は従来の大都市部から農村や郊外へと拡大している。こうしたECにおいても魅力的な市場であるにもかかわらず、これまでは中国政府により情報統制の一環として、特に海外の法人がWebサイトの開設をするには大きな制約があった。

「&チャイナオウンドメディアLight」は、その課題を一気に解決し得るものとなっており、対中国越境ECを展開する事業者にとっては情報発信をする上で有力な選択肢となりそうだ。


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