20~30代女性はSNSでの情報を参考に商品を買う 「商品のキャッチコピー」に関する調査が実施される
株式会社ドゥ・ハウスは、自社のインターネットリサーチサービス『myアンケートlight』を利用し、全国の20~60代の男女を対象に「商品のキャッチコピー」に関するWEBアンケートを実施した。調査期間は2019年09月02日(月)~2019年09月06日(金)。有効回答は933人から得ている。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。
女性が反応するキャッチコピーは「売り上げNo.1」
まず同社は商品パッケージや広告の表現で、商品に興味を持ったことがあるか聞いた。女性全体でみると、「売り上げNo.1(29.0%)」「クチコミランキング1位(25.9%)」「医者がすすめる(21.5%)」が上位となった(図1)。
その中でも「医者がすすめる」は、50代で28.0%・60代で25.5%と、他の年代にくらべて高くなっており、この年代の方々の医者への信頼感が高いことや、健康的なものを選ぼうという意識が強いことがうかがえる。
また「TVで紹介された」というキャッチコピーを女性について年代別にみると、最も高かったのが20代(21.8%)だった。ウェブ広告で見かけることが多い「○秒に1本売れている」というキャッチコピーも20代が最も高く(17.8%)、反応していることが分かる。
試供品も購買につながる
次に様々なプロモーションについて、購入のきっかけになったことがあるか聞いている。「よくある」「まあある」と回答した人が多いのは、「試供品、サンプルで気に入った(54.8%)」「家族のすすめ(53.6%)」「友人の評判・クチコミ(48.5%)」となった(図3)。
さらに「試供品、サンプルで気に入った」「割引クーポンで試して気に入った」ことがきっかけで、商品購入したことがあると回答した人に、そのエピソードについて聞いたところ、下記のような回答があったそうだ。
「ネットで登録しているアンケートサイトで、商品(飲むヨーグルト)を買って答えるアンケートがあったが、試してみたら、美味しくて自分の生活に取り入れても良いと感じたので時々買っている。食べるヨーグルトはたまに買うが、飲むヨーグルトはほとんど買わないので、今回のサンプルがなければ気にもとめなかった(40代女性)」
「購入後レシート提出で全額ポイントバックされる事実上の試供品を利用しています。自分にあったものであればその後定期購入するので合理的な広告方法だと感じております(40代男性)」
「試供品でもらったドレッシングがおいしかったので、購入するようになった。ドレッシングなどは口に合わなかったらどうしようと思ってなかなか新しいものを買うことができないのでサンプルでいろいろ試せると助かる(40代女性)」
「化粧品(化粧水)のサンプルをキャンペーンで当選したことがきっかけで使用し、気に入ったので商品を購入した。サンプルやクーポンがなければ商品を知るきっかけもなく、購入しなかったと思う(20代女性)」
サンプルをもらうことが「商品認知」のきっかけになっていることや、新カテゴリーの商品を購入するきっかけになっていること、口に合わないことや肌に合わないことを懸念して購入できなかった商品の「トライアル」のきっかけになっていること、そしてそのまま「リピート購入」につながっていることなどが見られた。
20~30代女性はインフルエンサーに影響される
年代別にみてみると20~30代女性は、好きなインフルエンサーの投稿内容がきっかけになって商品購入している割合が、他の年代に比べて高くなった(図4)。
20代女性は27.7%が、30代女性は36.0%がインフルエンサーの投稿をきっかけに商品を購入したことが「よくある」「まあある」と回答している。これは他の年代に比べて高く、40代では「よくある」「まあある」の合計が5.2%であり、20代と比較すると30.8ポイントの差がある。やはり、若い層へのプロモーションには、SNSが重要なメディアになりそうだ。
実際に「好きな芸能人やスポーツ選手などのSNS投稿」「友人のSNS投稿」が商品購入のきっかけになったというのも、20~30代の人に多くいた。
まとめ
調査結果にあるように、女性の商品購入経験がもっとも多いキャッチコピーは「売り上げNo.1」。「医者がすすめる」というキャッチコピーは50代・60代で惹かれる人が多く年代により差があった。
またキャッチコピーの惹かれる理由は「売り上げNo.1」はワクワクする表現だから。「クチコミランキング1位」は「ハズレがなさそうなだから」となり、女性の商品購入のきっかけは「試供品、サンプルで気に入った」が1位だった。
さらに20~30代の女性は、好きなインフルエンサーの投稿内容がきっかけで商品購入している率が他の年代よりも高いという結果となった。
このように年代別によってもかなり商品購入のきっかけになる媒体やフックに差が見られた。特に若年層の女性はSNS上での情報から購入に至るケースも多く、EC事業での展開を考える上でも参考になりそうだ。