『canal』でパッケージのコスト30%削減も可能 発注者と印刷会社をマッチングする受発注プラットフォームβ版の事前登録開始
株式会社re(東京都港区、代表取締役 福村 圭祐)は10月25日にパッケージ印刷プラットフォーム「canal(カナル)」を公開していたが、今回新たにベータ版の事前登録を開始した。
受発注プロセスが最短で即日完了
「canal」は、発注者と品質・価格・納期が最適な印刷会社とをマッチングする受発注プラットフォームだ。全国にある提携印刷会社の保有設備のネットワークを形成しており、同社では従来、1ヶ月以上かかっていた受発注プロセスが最短で即日完了し、平均30%のコストダウンを実現しつつ高品質なオリジナルパッケージが制作可能だとしている。
一括注文も可能
同社では「canal」の価値について次のようにまとめている。
◆低価格・高品質
保有機械や過去の取引から、全国に数千以上存在する印刷会社によって得意な商品が異なる。各社得意な商品を最適発注することで、「高品質」でありながら平均30%のコストダウンを実現。
◆自動見積もり
希望の商品のページにて「希望発注数・サイズ・色数」を指することで即座に見積もりを行うことができる。
◆短納期
デザインデータ持ち込みの場合は即日発注可能。
◆一括注文
発注先が分散しやすい「段ボール・紙器・軟包装」等の資材を『canal』で一括注文可能。
各種機能を追加予定
同社では事業開始の背景として次のように述べている。
「約4.5兆円の市場規模のあるパッケージ製造業界は、多重下請けが常態化しており、下請けの印刷会社は赤字で製造を行うこともあります。印刷・同関連業全体で事業所数は、ピーク時と比較し20000社が倒産しています。発注者は、問い合わせからデザインの入稿までに1ヶ月以上、最長で半年以上かかるようにオンラインでの発注がままならない状況です。そもそも、『誰に相談を行って良いのかわからない』『どの印刷会社が自分自身の作りたいパッケージに最適なのかがわからない』『価格が不透明』などの多くの課題を抱えています。今後、ECやD2C事業者がさらに増加していく中で、よりユーザーに合った商品開発・生産を実施するためには業界全体でのアップデートが求められています」
同社はまた、ラインナップの強化やオンラインデザインシステム、在庫管理機能などを追加していく予定だとしている。なお2020年1月の正式リリース時の主な取り扱い商品は「段ボール・紙器・軟包装(フィルム)」となる見込みだ。
ECと切っても切れないパッケージ。同社も述べているように、これまでは古い商慣習もあって、発注する側にとっても効率的とは言えない状況があった。今回の新ソリューションの展開によって、その課題に対応するだけでなく、パッケージ業界そのものの活性化につながることにも期待したいところだ。