2019年消費者はECでなにをどう買った?エルテックスが『通信販売に関する消費者調査2019 Part2』を公表

ECのミカタ編集部

ECサイト構築/通販システム構築・支援を主要事業として手掛けている株式会社エルテックス(本社:神奈川県横浜市保土ヶ谷区 代表取締役社長:森 久尚 以下、エルテックス)は、2013年から実施している、通信販売に関する「消費者の行動や意識」を集計・分析した調査結果の最新版を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

調査概要

エルテックスでは、ECサイト・通販システムの【統合構築】を積極的に推進しており、EC/通販に関する市場動向を考慮した独自調査「通信販売に関する【消費者調査】2019」を実施した。

調査では通信販売を利用する消費者の「周辺を取り巻く環境」「消費行動や利用動向」などが集計・分析された。同社の中核顧客である通販企業の先の、一般の消費者行動や意識を把握することで、通販やECに関する同社ソリューションサービスを改善し、顧客通販企業へ提供しているサービス強化やビジネス貢献につなげて行きたいとしている。

今回は、そのPart2として、「EC/通販販売経験者が保有するIT関連機器」「今後保有したい・使いたいIT関連機器」、「EC/通販でよく購入する商品ジャンル」、昨今テレビCMなどでもよく目にする「化粧品、健康食品・サプリメントなどをどのメディアで知ったのか」「それら商品の存在を知った後にとる行動」の調査結果が公開された。

調査エリア:全国
調査対象者:infoQ by GMO調査パネルを利用
調査方法:ネット方式による、アンケート調査
調査期間:2019年11月30日~12月4日
回収サンプル数:600
調査実施機関:楽天リサーチ株式会社

パソコン利用の低落に歯止め

パソコン利用の低落に歯止めn=600

質問項目)あなたが個人で保有している、またはご自宅で使うことができる機器をいくつでもお選びください(複数回答)。

スマートフォンの保有率も前年比で+0.4%と頭打ちとなった。AIスピーカーは保有意欲があるものの5.7%となった。保有したい機器ではタブレットが20.5ポイントとトップ。AIスピーカーも15.3ポイントと2番手につけた。

ECや通販でなにを買った?

ECや通販でなにを買った?n=600

質問項目)あなたが通信販売で購入するものはどのような商品(ジャンル)ですか。あてはまるものをすべてお選びください(複数回答)。

ECや通販で購入する商品ジャンルで「日用品・その他」が前年比+2.4%(複数回答)、+3.5%(単一回答)とじわりと伸長。購入ジャンルでは「家具・キッチン用品、▲12.1%」「ファッション、▲9.0%」と大きく減少した。日用品は複数回答で+2.4%、単一回答で+3.5%と増加傾向を示している。

商品を「知る・買う」きっかけは?

商品を「知る・買う」きっかけは?n=248(2019:化粧品、健康食品・サプリメントに興味があると回答した人が対象)

質問項目)あなたが購入した、していないに関わらず、興味があるとお答えになった、化粧品、健康食品・サプリメントはどのようなきっかけで知りましたか。あてはまるものをいくつでもお答えください(複数回答)。

TVのCMなどで見かける「化粧品・健康食品・サプリメント」といった商品を知るきっかけで、スマホやタブレットの広告が伸長し、前年比+3.7%の31.0%となりここ5年で堅調に増えている。

商品を知るきっかけでは、「テレビCM、53.2%」「パソコンの広告、36.3%」がトップ2ボックスだが、3番手として「スマホ・タブレットの広告、31.0%」の伸びが目立っている。新聞は前年比で▲5.6%とスコアを落とした。また、その商品を知った後の行動は、PC/スマホでの商品情報の検索などで、SNSはあまり参照されていない。

まとめ

調査結果にあるように、ECや通販の経験者の自宅での保有機器でPCが減少に歯止め。スマートフォンの保有率も前年比で+0.4%と頭打ちとなった。AIスピーカーは保有意欲が高いものの、5.7%とまだ普及には遠い状態と言えそうだ。

またECや通販で購入する商品ジャンルで「日用品・その他」が前年比+2.4%(複数回答)、+3.5%(単一回答)とじわりと伸長。通販で身の回りのものを購入するという意識や習慣の変化が感じられる結果となった。

さらにTVのCMなどで見かける「化粧品・健康食品・サプリメント」といった商品を知るきっかけで、スマホやタブレットの広告が伸長し、前年比+3.7%の31.0%となりここ5年で堅調に増えている。

従来、リアル店舗であるスーパーやドラッグストアで買われることが多かった日用品のEC購入が増え、スマホからの利用が伸びつつ、PC利用の長期低落傾向もひと段落している点は特筆に値するだろう。消費者のマインドや消費市場は常に変化し続けるかECにおいてはそれが顕著であるのがここでも示されたようだ。


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