消費が低迷する中でEC・コンビニ・スーパーの決済単価は上昇 新型コロナ感染拡大による消費動向調査が実施される

ECのミカタ編集部

株式会社Kyash(本社: 東京都港区、代表取締役: 鷹取 真一)は、同社が運営するウォレットアプリ「Kyash」において、新型コロナウイルスの感染拡大による消費動向を分析するため、使用頻度の高い「Kyash」ユーザー1万名の購買データを元に統計情報として作成し、消費動向調査として公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見て行く。

調査概要

【調査主旨】
新型コロナの感染拡大による消費動向の変化を調査

【調査対象】
2020年3月1日~3月14日※において、ウォレットアプリ「Kyash」の使用頻度の高いユーザー1万名

【調査方法】
調査対象ユーザーの2020年3月1日~3月14日と3月29日〜4月11日の購買データを統計情報にして比較

【調査機関】
株式会社Kyash

実店舗決済は37%減少・オンライン決済は22%減少

実店舗決済は37%減少・オンライン決済は22%減少

3月1日~3月14日と比較した際の3月29日〜4月11日の決済金額の増加、もしくは減少割合は次の通りだ。全体の決済金額は31.3%減少した。また実店舗決済金額の全体の減少割合が37.0%減少、オンライン決済金額が22.2%減少していた。年代別では、20代の決済金額の減少割合が36.6%と最も大きく、実店舗の決済金額において46.6%減少した。

次に決済単価についてだ。オンライン決済の決済単価は全年代で上昇した。20代の決済単価の減少割合が3.5%と全年代のなかで最も大きく、特に実店舗決済においては11.0%減少した。また20代はオンライン決済単価の上昇割合は3.6%と10代を除き最も高い値となった。

さらに決済回数が多い上位50加盟店は次の通りだ(ユーザー1万名の決済回数が多い加盟店を業態別に分類)。コンビニ、EC、スーパー、飲食店の上位4業態は変化なしで、 3月29日〜4月11日は衣料品、レンタルショップ、タクシーなどが上位50加盟店から外れた。

「EC・コンビニ・スーパー」で決済単価が上昇

「EC・コンビニ・スーパー」で決済単価が上昇

コンビニ・EC・スーパーの動向(3月1日~3月14日と比較した際の3月29日〜4月11日の決済金額、 決済単価の増加、もしくは減少割合)は次の通りだ。

決済回数上位3社のコンビニ、EC、スーパーにおいて、決済金額は減少した。 スーパーは決済金額が6.0%上昇し、コンビニ・EC・スーパーにおいて、全ての決済単価が上昇した。

月曜日の減少割合が44.6%マイナスで最大幅

月曜日の減少割合が44.6%マイナスで最大幅

曜日別の決済金額(3月1日~3月14日と3月29日〜4月11日を曜日別に分け、3月1日~3月14日の曜日別と比較した際の3月29日〜4月11日の曜日別の決済金額の増加、もしくは減少割合)については次の通りだ。全ての曜日において決済金額が減少し、月曜日の減少割合が44.6%減少と一週間の中で減少幅が最大となった。

また曜日別の決済者数推移(3月1日~3月14日と3月29日〜4月11日のそれぞれの決済者数推移)については、実店舗の決済者数は3月1日~3月14日がいずれの曜日も3月29日〜4月11日を上回った。さらにオンライン決済者数において、3月29日〜4月11日の水曜日、金曜日、土曜日は3月1日~3月14日の決済者数を上回った。

まとめ

調査結果にあるように全体の決済金額は3割減少していた。特に20代の決済金額の減少幅が大きかった。またオンライン決済の決済単価は上昇傾向にあり、コンビニやスーパーなどの日用品が購買できる場所での決済単価は上昇傾向にあった。

新型コロナウイルスによる感染拡大によって、私たちの生活は一変している。それは消費動向に如実に表れており、今回の調査からもそれが浮き彫りとなっている。データから全体消費は3割減少し、日用品の決済金額とオンライン決済の決済単価は上昇傾向であるのが明らかとなっており、外出の自粛と経済全体への影響が長期化する中で、この傾向も続きそうだ。

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