より手軽にネットスーパーを始められる10X社『Stailer(ステイラー)』がリリース 同時に総額3億円の資金調達も実施

ECのミカタ編集部

株式会社10Xは、小売・流通事業者様向けに開発不要でネットスーパーを立ち上げ可能なサービス「Stailer(ステイラー)」の提供を開始する。あわせて、DCM Ventures、ANRI、個人投資家を引受先とし、総額3億円の資金調達を実した。

累計資金調達額は6.1億円

食品流通市場のDX加速をミッションとする10X社は、新事業として小売・流通事業者向けに開発不要でネットスーパーを立ち上げ可能なサービス「Stailer(ステイラー)」の提供を開始する。

あわせてDCM Ventures、ANRI、個人投資家を引受先として総額3億円の資金調達を実施した。これにより2017年の創業からの累計調達額は6.1億円となる。同社では今回、調達した資金を元に小売事業者へのStailer導入を推進して行く方針だ。

スムーズなネットスーパーの立上げが可能に

スムーズなネットスーパーの立上げが可能に

Stailerは、ネットスーパー事業の立ち上げ・運営を行う小売・流通事業者を対象とし、レガシーなシステムを置き換え、豊かな顧客体験を実現するサービスとなっている。長期的にネットスーパー事業を成長させるために必要なAPI、データベース、エンドユーザー向けのアプリ、分析ツールといったシステムをフルセットで提供する予定とのことだ。

既にネットスーパーを運営中の事業者にとっては、既存のシステムの改修を必要とせずに利便性の高いスマートフォンアプリを提供することができ、ユーザー層の拡大や継続率の向上をサポートする。

また新たにネットスーパーを展開する事業者にとっては、既存の商品データをStailerと連携するだけで、ラストマイル配送やドライブスルー受け取りに対応したネットスーパーの展開が可能だ。同時に必要なパートナー選定やシステム連携等も10Xがサポートし、スムーズな立ち上げが可能となる。

◆開発不要でネットスーパーが開始できる

Stailerを導入することにより、事業者は新たな開発不要でネットスーパーアプリを提供することができるようになる。またStailerは常にアップデートされ、ユーザーニーズの変化に対しスピーディに対応しスーパーのDXをサポートする。

◆既存システムを置き換えるAPIとDB

店舗や配送センターごとに分散した商品等のデータベースをStailerが自動で1つのデータベースに統合。バックエンドをStailer APIにより置き換え、ECサイト/アプリ等のクライアントや、分析・CRMツール等で利用可能となり、ネットスーパーの事業運営を加速させる。

◆ネットスーパーに最適化されたモバイルアプリ

ネットスーパーに最適化されたUI/UXを備えるモバイルアプリを実装。商品を探しやすい売場や、「注文履歴」や「マイリスト」機能により、時短で便利な買い物体験を提供する。また7,000件以上のレシピを元に、自動で毎日の献立が提案される「献立」機能も搭載。必要な食材はワンタップで購入でき、ユーザーの毎日の食のサポートと購入単価の向上を両立できる。

スーパーマーケットのEC化を支援

スーパーマーケットのEC化を支援

同社ではサービスの提供開始に際して次のように述べている。

「昨今、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、ネットスーパーの利用者数が増加しています。また食品小売事業者では、拡大する需要に対応するため、DX(デジタル・トランスフォーメーション)の必要性が高まっています。一方で、日本のスーパーマーケット市場は13兆円の規模に対しネットスーパー導入店舗は3.7%、流通額規模は1%に留まり、BtoC-ECのEC化率6.2%と比較しても低水準にあります。この背景には、店舗ごとに商品在庫・配送枠等を管理する複雑なシステム構成やそのレガシー化、小売・流通事業者様におけるDX人材不足、これらの課題による事業環境変化への対応の遅れが挙げられます」

こうした市場の現状を踏まえて新サービスの提供に至ったのだ。Withコロナ、アフターコロナ時代の中で、従来の業界構造のもとで展開する事業者もEC化が求められている。その課題に対応する同社の新サービスは、新たな時代における消費者のニーズと事業者をつなぐことになりそうだ。

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