ECでの決済に安全を ギャプライズとRiskifiedが提携し、先進不正防止システムの国内販売を開始

ECのミカタ編集部

株式会社ギャプライズ(本社:東京都新宿区、代表取締役CEO:甲斐 亮之)は、オンライン決済における不正防止ソリューションを提供するRiskified Ltd.(本社:イスラエル国テルアビブ市、CEO:Eido Gal、以下「Riskified」)とパートナー契約を交わし、日本市場におけるチャージバックリスク保証サービスを2020年10月より開始することを公表した。

イスラエルの先進不正防止システム

Riskifiedは、オンライン決済における不正リスクを解決するために開発されたソリューションだ。AIを活用した独自のシステムは、犯罪者を検知・排除しながら、正当な顧客を識別し、安全に取引を完了させるという。同社は、すでにRiskfiedの採用によって、世界中のEC事業者は、収益の劇的な増加とコストの削減を実現しているとしている。

Riskifiedと同社は、パートナーシップを通じて、実ビジネスにおいて実証済みの両社の専門知識、市場開発戦略、業界をリードするプラットフォームを結集することで、日本のEC事業者が不正取引を排除し、オンラインビジネスを成長できるように支援する方針だとしている。

市場背景とRiskifiedの特徴

市場背景とRiskifiedの特徴

同社によれは、2019年3月末時点で、日本国内におけるクレジットカードの発行部数は2億8,394万枚を数える(一般社団法人日本クレジット協会のデータより)。実に国民一人あたり2枚平均のクレジットカードを持っている計算だ。そうした中で、2020年1月~3月の3ヶ月間におけるクレジットカードによる不正利用被害額は61億円にのぼるといわれており、深刻な状況だ。犯罪者は、日本で成長著しい電子商取引を標的としており、オンライン決済における不正の脅威によって、EC事業者は常にリスクを背負っていることになる。

その状況を前にRiskifiedは、EC業界の安全性、アクセス性、経済性を普遍的にすることで、EC業界が潜在能力を最大限に発揮できるように支援するという。航空会社から、高級ファッションブランド、ギフトカード市場に至る世界最大級の企業は、収益の増加、リスクの管理、カスタマーエクスペリエンスの向上の実現に向けて、Riskifiedに信頼を寄せている。

EC事業者は、従来の不正防止ソリューション、支払いの不履行、高摩擦な認証システムなどによって、数十億ドルを失っているそうだ。Riskifiedは、強力な機械学習アルゴリズムを使用して正当な顧客を識別し、安全に取引を完了させる機能を有している。Riskifiedを使用することで、EC事業者はより多くの注文を安全に承認し、事業を海外に拡大し、オムニチャネルフローを実現しながら、スムーズなカスタマーエクスペリエンスを提供している。

日本のEC事業者の可能性を最大限に引き出す

今回の公表に際し、両社のキーパーソンからは次のようなコメントが出されている。

Riskifiedマーケティング&チャネル担当VP Jed Alpert氏

「日本は世界で4番目に大きいEC市場であり、1億人を超える消費者がオンラインショッピングを行い、取引の75%がクレジットカードによって支払われています。したがって、日本は犯罪者の標的になっています。Riskifiedは、ギャプライズ社とともに、日本のEC事業者に対して、オンライン決済における不正防止を可能にするソリューションを提供するとともに、国内および海外の顧客にシームレスなショッピングエクスペリエンスを実現します。当社は、ギャプライズ社が有する日本のECエコシステムに関する知見と、外資系企業の日本市場参入をサポートした経験・実績・専門知識を活用することで、日本での事業を急速に拡大すると共に、EC事業者により優れたサービスを提供することができます」

株式会社ギャプライズ代表取締役CEO 甲斐 亮之 氏

「今回のパートナーシップの締結を通じて、日本においてRiskifiedを提供できることを嬉しく思います。日本のEC事業者がRiskifiedのソリューションを活用することで、収益の増加と、より優れたカスタマーエクスペリエンスの恩恵を享受できるように支援していきます。当社は、革新的なイスラエルのサービスプロバイダーと提携し、ソリューションをローカライズし、日本市場に適合させることを支援した実績を有しています。Riskifiedと当社は、日本のEC事業者の可能性を最大限に引き出すことができます」

EC市場の急速な発展と、そこにおけるオンライン決済の浸透は、消費者にこれまでにない利便性をもたらしている。その反面、オンライン決済に関連した不正や犯罪は後を絶たないどころか、犯罪者は、善意のECサービス提供者やセキュリティの裏をかこうと、新たな手口を研ぎ澄ましている。こうした悪意ある挑戦に対抗するには、確かな技術が不可欠だ。今回の提携により、オンラインセキュリティ市場で先進的なソリューションを提供するRiskifiedが日本国内でも提供されることになり、より安全なEC実現に向けて貢献することになりそうだ。

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