PayPay2020年度上期、その進撃の系譜 決済回数が月平均1.6億回超へ

ECのミカタ編集部

PayPay株式会社は、キャッシュレス決済サービス「PayPay」について、登録者数などの主要指標の推移および2020年度上期(以下「当期」)に行った主な取り組みを公表した。ポイントをしぼって見ていく。

登録者数、3300万人を突破

登録者数、3300万人を突破

「PayPay」の登録者数、加盟店数および決済回数は新型コロナウイルス感染症拡大の影響下においても伸長し、順調に推移した。
特に決済回数は、店舗数を拡大したオンライン加盟店での伸長が寄与し、2020年度の第2四半期(7月~9月)で月平均1.6億回を超えた。
2020年度第2四半期の決済回数は、1年前の同時期(2019年度第2四半期)と比較して5倍以上になった。

・登録者数:2020年10月19日に、3,300万人を突破(※1)
・加盟店数:260万カ所超(※2)
・決済回数:2020年度の第2四半期において月平均1.6億回超(※3)

※1 アカウント登録を行ったユーザーの数。
※2 店舗やタクシーなど、「PayPay」への登録カ所数(2020年10月19日時点)。
※3 ユーザー間でのPayPay残高の「送る・受け取る」機能の利用回数や、Alipayアプリを利用しての決済回数は含まない。

2020年度上期「PayPay」の取り組み

2020年度上期「PayPay」の取り組み

◆事前注文サービス「PayPayピックアップ」を提供開始

「PayPay」のアプリ内で注文を事前に完了し、店舗で商品を受け取ることができる事前注文サービス「PayPayピックアップ」を、今年6月から全国で順次提供開始。新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、テイクアウトなど「中食」のニーズが高まったことから、「PayPayピックアップ」の登録店舗数が約100日で1万店を突破した(9月16日時点)。

また10月17日〜11月15日対象の飲食店が提供するテイクアウト(店頭持ち帰り)商品の代金を支払うと、支払い金額の20%のPayPayボーナス(付与上限:500円相当/回、2000円相当/期間)が戻ってくる「秋のPayPayピックアップキャンペーン」を実施している。


◆金融サービスを追加

株式会社One Tap BUY が提供する、PayPayボーナスを利用した疑似運用体験ができるサービス「ボーナス運用」や、株式会社ジャパンネット銀行が提供するカードローンの申し込みや借り入れが可能になる「お金を借りる」が「PayPay」のトップ画面から利用可能になった。「ボーナス運用」は、登場から90日、7月13日に100万運用者を突破し、9月28日時点で、150万運用者を突破しているという。


◆公共料金もPayPayで支払える

自宅などに届いた公共料金や税金などの払込票のバーコードをスマホでスキャンし、自宅で支払いが完了する「PayPay請求書払い」の対応支払先を拡大した。「PayPay請求書払い」は、税金や公共料金などが24時間いつでもどこでも支払えるため、現金を引き出すための時間や手間を省き、引き出しの際にかかる手数料などが節約できる。

加えて、支払額の最大1.5%がPayPayボーナスとして付与される。10月12日時点で、「PayPay請求書払い」の対応支払先は1139団体となり、今後も拡大を続けていくとしている。


◆「PayPayジャンボ」など新キャンペーンの実施

加盟店のジャンルを様々に組み合わせてキャッシュレス決済、スマホ決済の優位性を活かした独自のキャンペーンを数多く実施してきた。現在も、PayPayは、店、ジャンル、地域などを設定し、さまざまなキャンペーンを毎月開催している。当期は、「PayPay」を使って決済した人を対象に抽選を行い、その場で、当選の有無と付与されるPayPayボーナスの額がわかる「ペイペイジャンボ」を新キャンペーンとして実施された。

エンターテインメント性を盛り込んだ新しい決済体験として、多くのユーザーに買い物をより楽しんでもらいたいとしている。なお、今年度は新たな取り組みとして、従来、「いい買物の日」として実施していたキャンペーンを、装い新たに「超PayPay祭(ちょうペイペイまつり)」として、ソフトバンク株式会社、ヤフー株式会社と共同で、10月17日〜11月15日実施している。
「超PayPay祭」は、「PayPay」を利用して、オフラインでもオンラインでも買い物を楽しめる、約1カ月にわたる複数のキャンペーンの総称であり、「超PayPay祭!フィナーレジャンボ」など、30以上のキャンペーンを期間中に実施している。


◆「マイナポイント事業」の申し込み受付とキャンペーンを実施

総務省が9月1日から実施する「マイナポイント事業」において、「PayPay」も対象となり、7月1日から申し込みを開始した。申し込み登録数はすでに150万を超えおり、引き続き順調に推移しているという。新たな取り組みとしてPayPayは、マイナポイントに「PayPay」を登録した人を対象に、全国の対象店舗および対象のオンライン加盟店で、「PayPay」を使って支払うと、抽選により最大で決済金額の全額(100%)のPayPayボーナス(付与上限:10万円相当/回および日)が付与される「マイナポイント登録者限定!マンデージャンボ」を、11月23日から12月28日までの毎週月曜日に(計6回)実施するという。


◆不正利用対策を実施

PayPayでは、安全・安心にキャッシュレス決済を利用してもらうために、連携する金融機関との協力をはじめ、システムによる不正検知や、 24時間365日の専任スタッフによる監視を行っており、PayPayが不正利用を検知、判断した場合には、対象のアカウントの利用を即時停止するとしている。

また、万一被害にあった場合の全額補償制度を昨年8月から設けている。当期は、更なるセキュリティの強化を図るため、SMS認証機能における特許出願機能の導入や、金融機関口座をPayPayへ登録する際に、書類や本人の顔写真などの必要情報をPayPayアプリ上で登録し、本人確認を行う方法「かんたん確認(eKYC)」を実施する金融機関の対象を拡大した。

勢い増すPayPayの進撃

勢い増すPayPayの進撃

「PayPay」はコロナ禍で、新しい生活様式で推奨された電子決済を普及させるプラットフォームの役割を意識し、自治体とともに地域のデジタル化に寄与する施策をしてきた。

また飲食店に対し、テイクアウトの利用を促進する事前注文サービス「PayPayピックアップ」の提供を開始するなど、加盟店のデジタル化も支援。一方、ユーザー向けには、便利なミニアプリの提供や、販促キャンペーン、安全、安心を推進する取り組みを多数実施した。また新型コロナウイルス対策支援も行っている。

ますます熱度を増すキャッシュレス市場だが、シェアなどを見ても並み居る競合各社の中で「頭ひとつ抜けた」と言われることが多いPayPay。

PayPayモールやYahoo!ショッピングなどの決済としても使え、ECとのシームレスな連携も進んでおり、さらなる進撃に注目が集まっている。

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