前期比171%を記録 東南アジア向けEC“Japan Premium”が急成長
EC PORT Sdn Bhdは、同社が東南アジア市場へ向け提供するEC事業“Japan Premium”の2020年Q2の売上金額が前期比171%と拡大・成長したことを公表した。
コロナ禍で、東南アジアでもEC需要が急増
東南アジア市場への越境EC及びデジタルマーケティングサービスを提供するEC PORT Sdn Bhd(本社: マレーシア セランゴール州、CEO:鹿島功敬)は同社が東南アジア市場へ向け提供するEC事業“Japan Premium”の2020年Q2の売上金額が前期比171%と拡大・成長したことを公表した。
新型コロナウイ ルスの感染拡大に伴い施行されたロックダウンによるECの需要拡大が追い風となったとしている。また、従来の主力商品であった化粧品・健康食品に加え、いわゆる”巣ごもり消費”に伴う日用品カテゴリの受注拡大も事 業の成長へ寄与したと分析している。
東南アジア向けEC事業”Japan Premium”概要
EC PORTがマレーシア・シンガポール市場を中心とする東南アジアで展開するEC事業”Japan Premium”は日本の高品質なライフスタイルプロダクトを販売するオンラインストアだ。美容及び健康に関わるカテゴリを中心に、同社と契約する日本国内企業が取り扱う商品を販売している。
自社独自サイトに加え、LazadaやShopeeといった現地の主要なオンラインマーケットプレイスにも店舗を構えている。東南アジアにおけるEC市場の成長に伴い、2015年12月のサービス開始以降、順調に売上が拡大。2017年12月には月商が1億円に到達した。
売れる商品カテゴリに変化も
現地における販売状況と背景について同社では次のように述べている。
「EC PORTの2020年Q2(4-6月期)の連結売上は前期より71%増の7億4600万となりました。2020年に 世界中で発生した新型コロナウイルスの感染拡大に伴い東南アジアの多くの国は外出禁止令(ロックダウン)を実施し、原則として外出が強制的に禁止されました。それに伴い小売市場の多くがオンラインへと移行した結果、現地でのEC市場が大きく成長しました。市場の成長に伴いサービスも成熟が進み、従来は提供されていなかった”商品の当日配達”や”定期購入”といったサービスが現地でも徐々にコモディティ化されています。
新規感染者の減少した2020年6月以降は多くの国でロックダウンが解除されましたが、従来より問題であった渋滞や治安に影響されないオンラインショッピングは新たなライフスタイルとして既に定着しています。また、今後も継続して大きな成長が期待できるでしょう。従来、同社では現地市場での需要が高い化粧品や健康食品を主に販売していました。いっぽう、ロックダウンに伴ういわゆる”巣ごもり消費”により、バスグッズ・キッチンウェア・生活雑貨といった従来は決して販売のボリュームが大きく無かったカテゴリーの製品の販売が大きく成長しました」
また同社では、今後の見通しについて、継続したEC需要の拡大と2021年以降の東南アジア諸国のGDPの回復を元に今後も四半期ごとに40-60%程度の成長を見込むとしている。また、より広範囲なカテゴリの商品を取り扱うべく、現地へ の販売を検討している国内企業を積極的に募集する方針だ。
同社では東南アジアへの参入に興味を持つ日本国内 の事業者を対象にオンラインセミナーを開催するとしており、新型コロナウイルスによる感染拡大の影響が長引く中、日本企業の対アジア販売チャネルのひとつとして、さらに勢いを増すことになりそうだ。