コロナ禍で利用者急増 Zホールディングス増収増益

ECのミカタ編集部

第2四半期決算を発表する川邊健太郎最高経営責任者(CEO)

Yahoo! JAPANを傘下にもつZホールディングスは10月30日、2020年度第2四半期の決算を発表した。GoToトラベルキャンペーンの影響などが、コマース事業を大きく伸ばした。今後はPayPayの利用特典を拡充するなどグループの総合力を生かし、Yahoo!ショッピングのさらなる利用者増にも力を入れる。下半期はこれまで控えていた投資を再開する考えだ。

第2四半期、半期でも前年比増収増益

第2四半期、半期でも前年比増収増益

第2四半期の連結業績で、売上収益は2833億円で前年同期比15.4%増、営業利益は476億円で20.5%増だった。半期では売上収益5572億円と15.1%増、営業利益は982億円で29.8%増だった。

上半期の業績を強く引っ張ったのは、コロナ禍でのEC事業の伸びだ。
Yahoo!ショッピング、PayPayモールでの新規購入者・出店者が増加したほか、政府のGoToトラベルキャンペーンによってO2O事業がV字回復した。一方で、Yahoo! JAPANカードのオフライン使用や、広告売上は減少した。

コマース事業、取扱高3割増

コマース事業、取扱高3割増

コマース事業では全体の取扱高が7849億円に達し、前年同期比で29.8%増えた。うちショッピング事業取扱高は51.3%伸びた。ZOZOの連結子会社化による影響が大きい。
サービス・デジタル取扱高は51.2%増で、緊急事態宣言の解除やGoToトラベルキャンペーンの開始で、予約サイト「一休.com」の利用者が増えたことが影響した。

Yahoo!ショッピング新規購入者・出店数が急増

Yahoo!ショッピング新規購入者・出店数が急増

コロナ禍で、Yahoo!ショッピング・PayPayモールへの出店数や新規購入者数は急増した。両モールを合わせた出店申込数は34%増、これまで購入実績がなかった新規購入者数は38%増だった。

同社ではこれを好機ととらえ、PayPayの特典付与でさらなる利用者増につなげる考えだ。
「PayPayとヤフーとの連携」「グループのサービスを三つ以上利用」「Yahoo!のクレジットカードを利用」などで、ユーザーに最大20%を付与する施策を実施。グループの経済圏拡大につなげたい考えだ。

さらに、11月から実店舗での買い物もPayPayで決済ができるようにする施策を始めると発表。川邊健太郎CEOは「仕事や学校の帰りでも商品を引き取ることができるようになり、リアルなお店の利用でもメリットを得られるようになる。こうした施策でオフラインのBtoC市場の需要も取り込みたい」と語った。

O2O事業が急伸、GoToが後押し

O2O事業が急伸、GoToが後押し

O2O事業では、GoToトラベルを追い風に急速に回復した。取扱高は前年同期比で53.3%増。一休.comは、キャンペーンによる割引額が高い高級ホテルや旅館を扱っていることもあって利用者が急拡大した。

デジタル化急伸「チャンス」攻めの投資へ

デジタル化急伸「チャンス」攻めの投資へ

下半期の投資方針は「中長期的な事業成長のために “攻め”の姿勢で注力領域を伸ばしていく」とした。コロナ禍で政府・官公庁がDXを推し進めたことで企業活動や消費者行動のデジタル化がこれまで以上に加速したことを「当グループにとってチャンス」(川邊CEO)ととらえ、「中長期的な成長を加速させたい」とした。

この取り組みは、PayPayポイントの付与が核になる。
10月1日からソフトバンク以外のキャリアユーザーにも5%のPayPayボーナスを付与する取り組みを実施。さらに「超PayPay祭」と銘打った大規模なポイントキャンペーンでユーザー獲得につなげる。

こうした取り組みで、通期業績は売上収益1.14兆円(前年比8.3%増)、営業利益1600億円(同5.1%増)を見通す。

川邊CEOは「ECを中心にキャンペーンを拡大し、市場の拡大に合わせたコンテンツの充実、技術開発を図る。上期は状況が読めない中、投資に抑制的だったが、下期は中長期的成長、市場の成長の観点から投資を増やしたい。攻めの姿勢で積極投資をしたい」と語った。

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