ECサイトの救世主「不正注文対策ツール」徹底比較!

ECのミカタ編集部

巧妙化する不正注文をどう防ぐべきか、頭を抱えているEC事業者は多いのではないでしょうか。業界ごとに不正の内容も異なり、特別なスキルを持たない事業者が独自に対応するのは難しい状況といえるでしょう。そんなときに役立つのが、さまざまな機能を備えた「不正注文対策ツール」です。この記事では、おすすめの「不正注文対策ツール」を紹介します。

多様化・巧妙化する「不正注文」!事業者の信用低下につながる恐れも

スマホの普及、タブレット端末利用者の増加、リモートワークの推進などにより、インターネットを通じたモノやサービスの売買はこの数年で爆発的に増えました。一方で、EC産業の成長に伴い、不正注文の被害も増えています。一般社団法人日本クレジット協会による「クレジットカード不正利用被害実態調査」によると、2019年のクレジットカード不正利用被害額は273.8億円で、2014年の114.5億円から2倍以上に膨らみました。中でも、番号盗用被害額の割合が8割を超え、その額は222.9億円に上ります。

以前は多かった偽造カード被害額が減少に転じ、番号盗用被害額が上昇し続けていることからも、ECサイトでの不正注文が増えていることが伺えます。ECサイトで商品を購入する際に、偽造したカードは必要なく、カード番号などの情報さえあれば注文できるからです。不正注文で使用されるクレジットカード情報の多くは、正規のサイトを装って情報を入力させる「フィッシング」で入手されます。流出した情報は、情報を抜き取った個人の不正注文に使われるだけでなく、闇サイトで販売されて組織的に利用されることも多いです。こうした場合では、EC事業者は、適切な情報漏洩対策をとらなかったとして、信用を低下させてしまう恐れがあります。不正注文の被害に加え、加害者とみなされる可能性もあり、事業者が被る損害は多大です。

かつては、ブランド品や高額商品をターゲットとしていた不正注文ですが、低価格な商品も含めてあらゆるものがターゲットになってきている傾向があります。手に入れた商品をフリマアプリやネットオークションで転売するケースが増えているからです。つまり、すべてのEC事業者に対策が必要だということが分かるでしょう。クレジットカード情報の悪用だけでなく、後払いシステムを悪用した代金未払いなど、不正注文の手口は多様化しています。効果的な不正注文対策を行うために、専門業者に依頼するのも有効な手段だといえるでしょう。

2万サイトが加盟する不正検知クラウドサービス「O-PLUX」(かっこ株式会社)

かっこ株式会社が提供する「O-PLUX」は、不正を検知するクラウドサービスです。クレジットカード決済によるチャージバックや、代金引換決済の受け取り拒否、後払い決済の未払いといったECサイトの不正注文を見抜きます。2012年に国内初のECサイトでの不正検知サービスを開始し、大手企業を含む、国内導入件数最多の2万サイトが加盟しています(2020年5月末日現在)。不正を検知する際に利用するのは、電話番号の利用状況や賃貸住宅の空き室情報、海外メール転送サービス一覧などです。これらのデータに、不正利用者特有の買い方や、加盟店他社での類似不正など、加盟店の最新データを組み合わせて判断します。

毎月3万件を超える不正注文情報が更新されており、この情報を活用することで、最新の手口に対応することも可能です。同社は、複数人へのなりすましを見抜くための「名寄せプログラム」で特許を取得しており、独自、かつ高精度の技術を使用していることも特徴といえるでしょう。不正注文の手口は年々巧妙化しており、「ここまで対策をしたから大丈夫」というものではありません。次から次へと現れる手口に対応して、対策を続けなければならないのです。こうした点でも、自社開発製品である「O-PLUX」は魅力的といえるでしょう。

最新情報の迅速な更新や投入が可能なうえ、ECサイトの特徴や事業者の希望に応じて個別にカスタマイズすることができ、サポートが手厚い点でも多くのEC事業者に支持されているからです。「O-PLUXStandard」は初期費用30万円、月額3万円から始めることができます。また、定期的なサポートや、独自の検知ロジックで審査を希望する場合は、「O-PLUX Premium」を初期費用50万円、月額10万円から利用することが可能です。不正注文は、すべてが同じ手口で行われるわけではなく、取り扱う商品やサービスによって、業界特有の不正が存在します。「かっこ株式会社」では、会員サイトの不正アクセスを見抜くクラウドサービス「O-MOTION」も提供しており、多種多様なECサイトの問題に対するソリューションが用意されています。



AI搭載の与信エンジンを整備!従量課金制の「at score」(インフォコム株式会社)

「at score」は、帝人グループのインフォコム株式会社が提供する、不正注文検知サービスです。当初は決済代行事業者を対象として導入を提案してきましたが、現在では後払い決済を採用することが多い、化粧品やサプリメントのEC事業者利用者も対象としてサービスを提供しています。「at score」には、注文情報を分析し、「注文の意図」を理解するAI搭載の与信エンジンが備わっています。注文者の住所、氏名、電話番号に整合性はあるか、商品購入の目的や、お届け先に不審な点はないかなどを抽出して、注文者が確かに料金を支払うかどうか、可能性を予測することが可能です。

宅配業者が判断できる範囲で微妙に住所の一部を変える「住所揺らし」にも、文書校正支援技術を応用した名寄せ技術で対応しています。例えば、「山田コーポ」と「コーポ山田」は、コンピューター上では別住所による2件の注文だと判断されます。しかし、宅配業者は、この2つの建物名を同一のものと認識するため、多くの場合で荷物が間違って届くことはありません。こうした巧妙な「住所揺らし」も「at score」を使えば、なりすましによる不正な注文だと判断できるのです。これまで目視に頼っていた不正注文の検知を「at score」に任せることで、回収率の向上と業務効率の改善を両立することも可能になります。サプリメントや化粧品のECサイトでは、初回限定品などの不正入手も問題となっていますが、こうした不正の回避にも有効です。

利用者がECサイトで注文を行うと、そのデータはECサイトを経由して「at score」で分析されます。「at score」によって「与信OK」と判断されれば、EC事業者は商品の発送を、「グレー」と判断されれば本人確認を、「ブラック」と判断されれば別の支払い方法の提案を行うことになります。「at score」は従量課金制なので、中小規模の事業者でも導入しやすいのが魅力です。また、与信業務のノウハウを含めてサービスを提供しており、これまで後払いを採用していなかったEC事業が導入する際の支援もしてくれます。



2度目の注文をブロック!損失回避に定評「不正対策.com」(インフォニア株式会社)

インフォニア株式会社が提供する「不正対策com」は、通販サイトやオンラインゲームサイト、ポイントサイトなどでの不正行為を防止・発見するサービスです。不正行為を行う利用者に個体識別番号を割り当てることで、2回目以降の申し込みの際にチェックし、排除することができます。商品購入や申し込み回数の制限は、EC事業者のほうで設定することが可能です。制限回数以上の利用が行われた場合は、正規の完了ページではなく、別ページに利用者を遷移させます。また、EC事業者がすでにブラックリストを持っている場合は、不正対策.comにリストを登録できるのも便利です。

管理画面のアクションアラートレポート、アクセス制限レポートから重複しているユーザー識別項目を一目で確認でき、不正注文対策に対する特別な知識やスキルがなくても、不正利用者を簡単に排除できるシステムになっています。不正に入手した商品の転売や、代引きで購入し、未着を繰り返すといった不正注文に対し、EC事業者が独自に打てる対策は限られています。「同一IPアドレスからの連続登録禁止」「高額ポイントを獲得者の目視チェック」「1度の購入金額の上限設定」などの対策は、労働力やコストがかかるのに対して完全に防げるものではありませんでした。「不正対策.com」を利用することで、IPアドレスや個別デバイスの違いまで判別できるため、なりすましによる不正注文が発生した時点で即座に対応することができます。

また、アフィリエイトサイトなどを利用した不正なポイントの取得やポイントの換金に対しても、個別デバイスの認識により不正申し込みや不正利用を防ぐことが可能です。健康食品やサプリメント、化粧品関連会社などに導入実績があり、月に100万円~300万円ほどの損失が回避されたケースがあります。また、実際に初回限定品を目的とした不正注文が多発していた企業では、最多で月に801件あった不正注文が0になった事例も報告されています。

「不正注文対策ツール」で今すぐ安全なECサイト運営を

不正注文の手口には、さまざまな傾向があります。ECサイトで採用している支払い方法や取り扱っている商品によって、どの対策が適しているのかを見極めることが大切です。どのツールが良いか分からないときには、問い合わせてみると良いでしょう。自社に合った不正注文対策ツールを選び、安全安心な環境作りを始めませんか。


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