越境ECサービスBuyee アメリカでの流通総額が初の国別シェアNo.1を獲得

ECのミカタ編集部

BEENOS株式会社(東証一部:3328、以下BEENOS)の完全子会社が運営する越境ECの代理購入サービス「Buyee(バイイー)」では、2021年第2四半期(2021年1月1日~3月31日)の流通総額の国別シェアで、アメリカが初めて首位になったことを公表した。

同社のアメリカでの流通総額は毎年伸長を続けていたが、今回前年比+119%(同社調べ)と大幅に伸長し、初めてトップとなったとしている。

施策が奏功し、アメリカでの需要取り込みを実現

新型コロナウィルスにより世界的にステイホームが広がるなか、日本のコンテンツに接する時間が増え、ホビー関連の需要がアメリカで伸長している。

そうした中でBuyeeは、2021年2月よりアメリカ、カナダ、メキシコ向けの新配送サービスを独自に導入し、従来と比較して平均で約59%、最大で約76%安い国際配送料金を実現した(数字はいずれも同社公表値)。

これら2つの理由により、巨大マーケットであるアメリカでの需要を取り込み、流通を押し上げることに成功したとしている。

その上でBuyeeの2021年第2四半期の流通総額は前年同期比+45.6%と大きく伸長した。中国やASEAN諸国など多くの国からの受注が伸びる中、特にアメリカでの流通は前年同期比+119%と大幅に拡大。

新型コロナウィルス感染拡大の影響により停止を余儀なくされる国際配送サービスがある中、越境ECにおいて12年以上の実績があるBEENOSグループは独自のリレーションを活かして、他社に先駆けて物流手段を確保し、アメリカからの需要の取り込みに成功したことになる。

同社は、この需要拡大における物流量の増加により、新配送サービスでの国際配送料を抑えることができ、流通の拡大を実現したとしている。

アメリカで人気のホビー関連商品、メインの購買層は20代の若者

アメリカで人気のホビー関連商品、メインの購買層は20代の若者

新型コロナウィルスにより世界的にステイホームが求められる中、日本のコンテンツに接する時間が増え、特にアニメやゲームなどホビー関連アイテムの需要が高まっている。

アメリカの主な購買層は日本のカルチャーやファッションを好む20代の若者だという。

特に、コミックやアニメグッズ、特撮系グッズが売れているほか、日本のストリートファッションやスニーカーへも高い興味関心を寄せているそうだ。

越境ECで買い物する際に参考にするのは、動画サイトや各種SNSで、コミュニティ内で情報交換をするという新しい購買傾向が特徴だ。

BEENOSグループは越境ECのリーディングカンパニーとして、2008年に海外転送サービス「転送コム」事業を開始し、今後も巨大マーケットであるアメリカでの日本企業の流通を拡大し、コロナ禍でインバウンド需要が低迷している日本経済の復興に貢献できるよう努めるとしている。

コロナ禍での日本企業の越境ECの流通拡大を目指す

同社が引用する経済産業省2020年7月にまとめた「電子商取引に関する市場調査」では、2019年にアメリカの消費者が日本から購入した金額は前年同期比+9.7%の9,034億円に伸長している。

さらに、ZION Market Researchによると、2020 年の世界の越境 EC 市場規模は9,123 億 US ドルと推計され、その値は 2027 年には 4 兆 8,561 億 US ドルにまで拡大すると予測されている。

今後、さらに拡大が期待される越境EC市場において、モノ・人・情報を「日本から海外へ」、「海外から日本へ」と双方向につなぐグローバルなビジネス展開を強みとするBEENOSグループは、顧客へのさらなるサービスの向上を図り、これにより、コロナ禍での日本企業の越境ECの流通拡大を目指すとしており、さらなる進撃にも注目となりそうだ。

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