約半数が2021年度の広告予算は「減った」と回答 コロナ禍前後の広告予算調査で 

ECのミカタ編集部

日本トレンドリサーチ(運営会社:株式会社NEXER)は、「広告担当」「広告業務に関する仕事」をしている男女183名を対象に、コロナ禍前の2019年度から2021年度までの3ヶ年の広告予算についてアンケートを実施した。ここではその調査結果について、ポイントを絞って見ていく。

2019~2021年の広告予算の変化

まず2019年度の広告予算と2020年度の広告予算の変化について聞いたところ、2020年度の予算については「変わらない」が最も多く、42.1%だった。

◆「2020年のほうが増えた」理由
・コロナ禍で訪問もできない中、クラウドERPの業務のネットや媒体の広告が増えた。(40代・女性)
・コロナによりテイクアウトやデリバリーの広告を増やした。(60代・男性)
・業界内での競争が激しくなり、広告費を増大した。(40代・男性)

◆「2020年のほうが減った」理由
・コロナの影響でイベントがすべて中止になったから。(50代・男性)
・業績悪化による広告費削減。(40代・男性)
・広告費を削減してIT予算に増加する。(40代・女性)

続いて、2020年度の広告予算と2021年度の広告予算の変化について聞いたところ、「2021年度のほうが減った」が最も多く、47.5%であった。2020年度は「変わらない」が最も多かったにもかかわらず、2021年度は約半数が「減った」と回答している。

◆「2021年のほうが増えた」理由
・コロナ収束後に備えて広告費を増やしたため。(30代・男性)
・コロナ前は営業が多かったのですが、緊急事態宣言により営業が出来なくなり、チラシをFAXしたり広告をいれたりとしているので。(40代・女性)
・コロナ禍で暇にならないよう露出を増やす為。(40代・男性)

◆「2021年のほうが減った」理由
・コロナ禍の影響で新規事業の拡大が難しいため広告予算が減った。(50代・男性)
・新型コロナウィルスによる景気低迷と今後の収束の見込みの不透明さから。(40代・男性)
・売上が落ち、広告宣伝費まで予算がまわらなくなったから。(40代・男性)

インターネット広告の予算の変化

次に、2020年度と2021年度のインターネット広告の予算の変化について聞いた。最も多かったのは「変わらない」で、45.0%だったが、インターネット広告に関しては「減った」という回答よりも「増えた」という回答が多く、30.2%であった。

コロナ禍でECやテレワークへのシフトが進み、インターネット広告によるプロモーションに力を入れた企業が少なくなかったと考えられる。

◆インターネット広告「2021年のほうが増えた」理由
・人流が減ったので、ネットでの閲覧可能な広告をうつようになった。(30代・女性)
・テレワーク等ネット利用をしている人が増えたため。(70代・男性)
・SNS集客に力を入れているため。(50代・女性)

◆インターネット広告「2021年のほうが減った」理由
・コロナ禍の影響で新規事業の拡張が厳しいため広告に割く予算が減った。(50代・男性)
・利益減少による予算削減。(50代・男性)
・あまり成果がみられないから。(40代・女性)

マスコミ4媒体広告の予算の変化

さらに、2020年度と2021年度のマスコミ4媒体広告(テレビ・ラジオ・新聞・雑誌)の予算の変化について尋ねたところ、「増えた」よりも「減った」という回答のほうが多く37.9%を占めた。

◆マスコミ4媒体広告「2021年のほうが増えた」理由
・収束後の攻勢をしかけるために予算を増やしました。(30代・男性)
・相手側さんとの付き合いもある。(40代・男性)
・コロナ禍で積極的な広報が必要だと考えたため。(50代・男性)

◆マスコミ4媒体広告「2021年のほうが減った」理由
・新聞をとっている層が減少しているので、削減した。(30代・女性)
・ネットに力を入れた。(20代・男性)
・若年層のテレビ、新聞離れにより、購買活動はインターネットを閲覧出来る端末に委ねられているから。(20代・男性)

広告予算へのコロナ禍の影響は大きい

広告予算の拡大や縮小にはコロナ禍が影響しているか聞いたところ、広告予算の拡大については、「大きく影響している」が58.1%、「少し影響している」が32.3%で、9割以上の人がコロナ禍の影響があると回答した。

広告予算の縮小については、特に「大きく影響している」方が多く、71.6%であった。「少し影響している」は18.3%で、こちらも約9割の方がコロナ禍の影響があると回答した。

◆コロナ禍の広告予算拡大への影響
・他企業含めWEB上の広告費用をかけるようになっていると想定している。(40代・男性)
・メディア視聴が増えているから。(40代・女性)
・紙媒体ではなく、ネット広告に注力したから。(40代・男性)

◆コロナ禍の広告予算縮小への影響
・勤務時間数の調整などもあり、必要不可欠なものに予算の集中を行うよう、広告予算枠を減らした。(30代・男性)
・コロナ禍による経済活動の停滞の結果、需要が落ち込んだ。(40代・男性)
・特に多くの集客を見込むイベントや展示会は、感染予防対策を講じたとしても、万一のことを考慮して主催者側から自粛するケースが多いから。(40代・男性)

2021年の広告予算は減少傾向

本調査結果をまとめると、2021年の広告予算は、全体でみると「減った」という回答が多い。

特にマスコミ4媒体広告では「増えた」よりも「減った」という回答が顕著であった。一方、インターネット広告は、「減った」よりも「増えた」という回答が多い結果となった。

コロナ禍で自粛に伴い通販やオンラインイベントなどを利用する人が増えており、インターネット広告への需要が高まっていると考えられる。

2019年にインターネット広告費がテレビ広告費を上回り、初めて2兆円を突破した出来事があったが、コロナ禍はインターネット広告へのシフトを加速させており、今後もその傾向は続くだろう。

・トレンドリサーチ:【コロナ禍の広告予算】広告業務をしている方の47.5%が、今年度の予算「減った」と回答」
https://trend-research.jp/8427/

・株式会社NEXER
https://www.nexer.co.jp

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