サティス製薬、D2Cの受託開発を再開 あらたにスキンケアブランドの立ち上げ支援へ
スキンケア化粧品の開発とOEM製造を行う、株式会社サティス製薬(代表取締役社長:山崎智士、本社:埼玉県吉川市)は、2年間休止していた新規スキンケアブランドの受託開発を9月1日より再開することを公表した。同社は、ブランドの事業ニーズに合わせた企画提案や独自の開発手法を主軸に、D2Cブランドの立ち上げを支援していくとしている。
支援策の概要と特徴
サティス製薬が述べるブランド支援策の概要と特徴は、次の通りだ。
◆ブランドの世界観・価値観を的確に落とし込んだ製品設計
D2Cブランドが持つ、製品開発の背景や社会的意義などの“内面的な世界観”は、ユーザーの購入理由に直結している。創業当初から現在まで化粧品の新規技術開発に力を入れてきた同社では、ブランドの世界観を使用感や香りなどの機能性として的確に表現することが可能だ。また、ブランドが広告で訴求する“肌への効果”も、高性能なスキンケア製品や独自原料を開発する同社の技術によって具現化し、ブランドが発信するメッセージとの一貫性を持たせた製品体験をユーザーへ提供する。
◆販売開始後もユーザー満足度を高め続ける処方改良
製品開発後は、それらがユーザーの期待と一致しているのかをすり合わせする必要がある。肌の変化を実感してもらうためには、長期に渡り製品を使用し続けてもらう必要があるが、そのために欠かせないのが、製品の期待値を下げない使用体験と使用時の心地よさだ。ブランドがユーザーから回収した、製品へのリアルなフィードバックをもとに細かな処方改良を重ねることで、販売開始後もユーザー満足度の高い製品へと育てていく。
◆投資負担を軽減する一気通貫のブランド支援
D2Cで化粧品事業を運営する際に必要な周辺サービスを一貫して提供しており、第三者機関へ委託する場合に比べて費用が抑えられるほか、ブランド側の工程を代行するワンストップを実現している。例えば、評価試験の受託サービスでは、製品の有効性・安全性を定量的に測ることができ、販促利用や、処方改良を行う際の判断材料に活用できる。また、ユーザーへの製品配送を請け負う物流サービスでは、工場で生産した製品を当社物流センターにてそのまま保管し、注文に合わせて直接ユーザーへと発送することが可能だ。他のブランドと空いたスペースをシェアすることで倉庫の効率利用を実現し、保管費や配送費を圧縮するなど、費用負担を軽減する周辺サービスを展開している。
このように、企画立案から処方開発・製造のみではなく、販売開始後のフォローや周辺サービスに至るまで、D2Cスキンケアブランドの立ち上げを支援するとしている。
同社の支援実績(一部)
◆BULK HOMME
株式会社バルクオム(代表取締役:野口卓也)
◆LAPIS LAZULI
株式会社ラピスラズリ(代表取締役:石田彩)
◆exito
株式会社エクシート(代表取締役:高田千草)
700以上の事業者・ブランドの立ち上げを支援
公表に際して同社では次のように述べている。
「これまでは、まとまった資金や十分なノウハウが無ければ、化粧品ブランドを立ち上げることが難しいとされてきました。現在は、SNSや自社ECサイトでユーザーへ直接商品を販売することで、流通コストを抑えることができるD2C(Direct to Consumer)モデルが台頭したことから、個人が小資本でブランドを立ち上げるハードルが以前よりも低くなっています。
サティス製薬は、D2Cブランドに特化した化粧品の開発・OEM製造を行っており、これまで700以上の通販・D2Cブランドの立ち上げ支援をしてきました。今後も当社が蓄積したノウハウを活かして、個人でのブランド立ち上げから販売開始後まで、一貫したブランド事業支援を行っていきます」
SNSの普及などによって誰もが気軽に情報の受発信ができるなか、人々のライフスタイルやニーズの多様性がこれまで以上に顕在化している。化粧品市場においても、ユーザーの肌悩みや嗜好に合わせて成分を調合するパーソナライズド製品を取り扱うような、個々人のニーズに寄り添うブランドが増えている。
今後もさらに、一人ひとりのニーズに合った商品を望む声や、そうした声に応える形で自身のブランド立ち上げたいと望む動きが大きくなっていくだろう。それはD2Cモデルと親和性の深いECにおいても同様だ。同社のこうした支援策が、多様化し、よりパーソナライズされる消費者のマインドに寄り添うことで、D2CとECビジネスの新たな流れを生み出すことに期待したい。