ECサイトでのカゴ落ちとは?カゴ落ちの基本知識から対策法とおすすめ対策ツールまで徹底解説!

ECのミカタ編集部

<目次>

かご落ちとは?
かご落ち率の平均ってどれくらい?自社ECサイトのかご落ち率をGoogleツールで分析しよう!
かご落ちによるリスクって!?
かご落ちの原因とその対策法を解説!
かご落ちメールとは?
かご落ち対策ツールの選び方のポイントとは?
おすすめのかご落ち対策ツール5選ご紹介!
まとめ

かご落ちとは?

ECサイトに訪れたユーザーが商品を選択し、カートに入れたにも関わらず商品を購入せずにサイトから離れてしまうケースのことを指します。
別名「カート放棄」「カート離脱」とも呼ばれ、ECサイト運営者の多くが直面している問題となっています。

かご落ち率の平均ってどれくらい?自社ECサイトのカゴ落ち率をGoogleツールで分析しよう!

baymard社の調査によると世界のカート離脱率平均は68.57%というデータが出ています。
(引用)https://baymard.com/lists/cart-abandonment-rate
これはおよそ7割の訪問者があと一歩のところでサイトを離れており売り上げの約2.5倍の機会損失につながっているとも言われています。

【早急な対策】まずは自社サイトのかご落ち率をGoogleツールで知る

対策をする前にまずは自社サイトのかご落ち率を知るところから始めましょう。
商品の入ったかごのうち何%がかご落ちしているのかという割合は、次の計算式で求められます。

(実際の注文件数/商品が入ったカゴの件数)×100=かご落ち率

かご落ち対策専用のSaleCycleやCART RECOVERYなどの有料ツールでも分析ができますが、Google アナリティクスだと無料で分析ができます。
まずは現状を知りたいという方にはGoogleアナリティクスから活用することをお勧めします。

かご落ちによるリスクって!?

かご落ち対策をしないとどのようなリスクがあるのでしょうか。
上記でも述べたように7割のユーザーの機会損失を生み出しているということは、単純計算をしても月間1億円分カートインされていることに対して7千万円あまりがカかご落ちし、実質3千万円しか売り上げていないことになります。
また年々かご落ち率は上昇傾向にあることも挙げられているのでECサイト運営者は知らないうちの機会損失を防ぎ「もうひと押し」で売り上げに変換する対策を考えなければいけません。

かご落ちの原因とその対策法を解説!

一度カートインまでしたという事は、少なくとも購買意欲はあったはずなのになぜユーザーはサイトから離れてしまうのでしょうか?
様々な原因がある中、今回は特に多い上位5つを対策ともに解説します。

原因1:想定以上のコスト(配送料や手数料)がかかる
原因2:購入前のアカウント作成に手間がかかる
原因3:購入までのプロセスがわかりずらい
原因4:合計金額を事前に知ることができなかった
原因5:個人情報をサイトへ預けるのが不安
参考リンク: https://shop-pro.jp/yomyom-colorme/67266

対策①想定以上のコスト(配送料や手数料)がかかる

かご落ちにつながる最大の要因として「追加料金の高さ」が挙げられています。
配送業者やカートシステムの利用料金の支払いなどECサイトを運営するだけで様々なコストが発生しますが、できるだけ送料無料などユーザーが負担する手数料を最小限に抑えることで、かご落ち率を改善することができます。
しかし単純に費用を削ることを下げることが難しい場合もあるのでサイト上に追加費用をわかりやすく表示するなどのサイト上の設計を見直しましょう。

対策②購入前のアカウント作成に手間がかかる

アカウント作成やフォームに入力する手間が発生することが原因で商品の購入に至らないケースも多々あります。
ECサイト運営者からするとリピート層の獲得やアプローチを行ったりすることができるメリットがあるので会員登録はしてもらいたいものですが、ユーザーからすると登録作業への心理的ハードルが高まってしまい購入意欲が消えそのままサイト離脱につながってしまうようです。
一番の対策方法としては会員登録なしでも購入できるようにすることが挙げられますが、難しい場合は心理的ハードルを越えられるよう「会員登録のメリット」や「なぜ登録する必要があるか」などをきちんと伝えられるような導線を作っておきましょう。
また、その際に会員登録フローを簡略化し、登録しやすいようにしておくことも大切なポイントです。

対策③購入までのプロセスがわかりずらい

なかなか注文完了までたどり着かず、画面の読み込みにも時間がかかりイライラさせてしまってはユーザーの購買意欲低下につながってしまいます。
入力する項目を抑えたり入力ページを一つにまとめたり、入力フォームのページデザインなど操作のシンプルを追求することでもCVR向上を図ることができます。

対策④合計金額を事前に知ることができなかった

原因1の「想定以上のコストがかかる」と似たケースですが、ユーザは商品代金を確認しながらカートに入れています。
購入画面を進んでいく中で合計金額が上がっていくと離脱につながってしまうため、取引開始の前に送料や手数料について通知するなど決済の前の段階で追加費用を知ってもらうことが大切です。
例えば商品代金をあらかじめ送料込みで設定するというのもひとつの方法です。
これにより「送料無料」の表示が可能になり、チェックアウト時に表示される追加費用も必要最小限にできますのでユーザーにとって親切なサイト創りを心がけましょう。

対策⑤個人情報をサイトへ預けるのが不安

クレジットカードや銀行口座情報搾取による被害が増加している背景からこのサイトのセキュリティは大丈夫か?と信用に至らなかった場合離脱されてしまうパターンもあります。
個人情報を入力するページをSLL(ユーザーのブラウザとサーバー間のデータ通信を暗号化する技術)に対応セキュリティ対策を行っていることをアピールし安心感を高めましょう。

かご落ちメールとは?

かご落ち対策の有効手段としてメールを活用することもひとつであり、コストをかけずにカゴ落ち対策を行うことができます。
そもそもサイト離脱してしまったユーザは購買意欲が0になったわけではありません。
移動時間に入れたが購買までたどり着けなかった、他のことへ優先順位が移ってしまったユーザーも一定存在しています。
そんなユーザーを再度サイトへ誘導するためリマインドメールを送ることで購入意欲がよみがえり、結果商品購入を促すことができます。
またかご落ちメールは配信タイミング・回数や内容が重要です。

配信タイミング・回数

商材やユーザー層にもよりますが、一般的にはかご落ちしてから時間が経過するほど効果が薄くなります。
一般的にかご落ちメールの効果が高いのは「3時間後+24時間後+7日後」の3回配信であると言われています。最初の2通は「購入意欲の熱が高い24時間以内」、最後の一押しで「忘れかけているであろう1週間後」に送信すると、高い効果を期待できそうです。

内容

かご落ちメールはカートインした商品を掲載するだけでなくサブジェクトや文面を工夫することが必要です。
配信するステップごとにサブジェクトや文面を変更することによってニュアンスを変えることができ開封率に直接的な影響を与える重要な役割を担います。
サブジェクトが毎回同じだとユーザが嫌気をさしてしまい迷惑メールに振り分けられる可能性もあるので注意しましょう。
メール例ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
件名:【サイト名】カートの中にお買い忘れの商品はありませんか?
本文:
・名前
・利用可能なポイント情報やクーポン情報など
・かご落ち商品の掲載
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

サブジェクト例

・【サイト名】ご検討の状況はいかがでしょうか?(購入の不安を解消する場合)
・【サイト名】カートに入れた商品がお取り消しとなりました(意図的に購入を勧める場合)
・【サイト名】お客様にオススメの商品をご案内いたします。(時間が経過してから送る場合)

かご落ち対策ツールの選び方のポイントとは?

上記の「【早急な対策】まずは自社サイトのかご落ち率をgoogleツールで知る」でもお伝えしましたが
かご落ち対策にはツールを利用することが効果的です。
どのようなポイントで比較すべきかを解説するので自社サイトにあうツールを見つけ購入率をあげましょう。

1. 課金スタイル

かご落ち対策ツールには、大きく分けて2つの課金スタイルがあります。
1つは毎月定額料金が必要となる固定料金プランで、もう1つは成果が出た分だけ課金されていく変動料金プランです。
自社で扱っている商品数や特性に合わせて料金体系を選びましょう。

2.機能性が充実しているか

ツールでできるかご落ち対策としては下記のようなものがあります。
・離脱したユーザーに、カートにまだ商品が入っていることを知らせるリマインドメールの送信
・ポップアップでお得なクーポンを出して離脱を防ぐようなコメントを表示する機能
・ユーザーの購入履歴や情報を分析して商品を提案する機能
・サイト上のかご落ちを分析しなぜ購入に繋がらなかったのか検証し、改善策を見つけ出す機能
幅広く対応できるツールだと申し分ないですが、その分コストや管理の手間がかかったりするので
状況に応じて選択をしましょう。

おすすめかご落ちツール3選

SaleCycle

【特徴】

リアルタイムでかご落ち対策ができる。一つのタグをサイトへ装備するだけなので簡単。
世界500社以上で導入されており最新のノウハウとトレンドを含んだ機能が揃っている。

【機能】

・リアルタイムでカート放棄メール送信
・リアルタイム分析、カゴ落ち商品の可視化、ABテスト、パーソナライゼーションなどの分析機

【料金体系】

初期費用:無料
月額固定費用:無料
※成果型に応じた従量課金制
※利用件数によっては初期費用・月額固定費が発生する場合あり

CART RECOVERY

【特徴】

ECサイトにアクセスした際にリアルタイムでメールアドレス登録の案内を出すことができ、新規ユーザーのカゴ落ち対策に役立つ。最短で3日で導入可能

【機能】

・在庫連動あり
・機会損失、メール配信効果、カート内トレンドなどリアルタイムで効果測定

【料金体系】

初期費用 50,000円
月額費用 39,000円
※最大二カ月無料トライアル

NaviPlusリタゲメール

【特徴】

幅広いコンテンツのメールを設定することができ、ニーズに合わせた複数のシナリオ・コンテンツが送信可能。

【機能】

・かご落ちだけでなく再購入促進、カートに入った商品の値下げや在庫わずか、再入荷のお知らせメール配信
・キャンペーン設定、効果測定レポート、ABテストなどの管理機能
・タグ設置によるユーザーやカートデータの収集、IDとCookieによるユーザー特定が可能

【料金プラン】

初期費用 200,000円
月次費用 50,000円

まとめ

いかがでしたでしょうか?
ECサイトの売り上げに伸び悩みが出てきたらまずはかご落ち対策ができているか確認してみてはいかがでしょうか?
かご落ち率が高いままだと集客にかけているコストと手間を無駄にしていることになります。
解説したポイントを踏まえてツールを導入し集客施策と合わせて機会損失を縮小していきましょう。


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