サブスクは1回のみではなく迷わず定期購入する人が多い?【エルテックス調査】

ECのミカタ編集部

ECサイト構築/通販システム構築・支援を主要事業として手掛けている株式会社エルテックス(本社:神奈川県横浜市保土ヶ谷区 代表取締役社長:森 久尚 以下、エルテックス)は、2013年から実施している、通信販売に関する「消費者の行動や意識」を集計・分析した調査結果の最新版を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見ていく。

調査概要

調査エリア:全国
調査対象者:infoQ by GMO調査パネルを利用
調査方法:ネット方式による、アンケート調査
調査期間:2021年11月26日~30日
回収サンプル数:600
調査主体:株式会社エルテックス
調査実施機関:楽天リサーチ株式会社

「迷わず定期購入」「迷って定期購入」「迷わず1回購入」のスコアがほぼ同率

「迷わず定期購入」「迷って定期購入」「迷わず1回購入」のスコアがほぼ同率

健康食品や機能性化粧品の通信販売の購入方法「迷わず定期購入」「迷って定期購入」「迷わず1回購入」のスコアは肩を並べる。

質問項目)
あなたが、購入したことがあると回答された「健康食品・サプリメント・薬」で、定期購入に関してあてはまるものをいくつでもお選びください。(複数回答)

◆回答に見る特徴

健康食品や機能性化粧品の通信販売では、定期的に購入すると、1回のみで購入するより購入単価が安くなったり、送料が無料になったり、これら双方が適用されることが良く見受けられる。

こうした定期購入に関して、健康食品や機能性化粧品の近似商品「健康食品・サプリメント・薬」を購入したユーザーに質問。複数回答のため、過去に複数回購入したことがあるユーザーでは、「購入する商品、価格、お気に入り度合い」などで1ユーザーが異なる選択肢を選んだ可能性があるが、「迷って定期購入」「迷わず定期購入」、「迷わず一回購入」がそれぞれ約3割と、肩を並べた。

一方、「定期にするか迷って、1回購入」は6.6ポイントと他の選択肢に比べかなり低い数値となった。

質問項目)
あなたが回答した、「定期購入と1回のみの購入が選べる商品で1回にするかかなり迷ったが定期購入した」理由であてはまるものをいくつでもお選びください。(複数回答)

定期購入するか1回のみの購入にするか、かなり悩んだユーザーに限って、結局定期で購入した決め手について質問をした。複数回答のため、1ユーザーが複数選択している可能性があるが、「単価が安い(60.3)」「一定期間使わないと効果が得られない(53.4)」といったことを自分で考えたことが、決め手のトップ2ボックスとなった。

サイト上などで安いことが提示されていた(50.0)、一定期間使ったほうが良い(22.4)といった事業者側のアピールも決め手となっているが、ユーザーはどちらかというと自分で考えて主体的に定期購入を決めているようだ。

EC決済方法、「〇〇ペイ」「キャリア決済」が伸長

EC決済方法、「〇〇ペイ」「キャリア決済」が伸長

質問項目)
あなたが、知っていると回答したECサイトの決済方法で、使ったことがある、ないに関わらず、今後使いたいものをいくつでもお選びください。(複数回答)

◆回答に見る特徴

知っているECサイト上での決済について、今後使いたい方法(利用意向)を昨年に続き本年も調査。「クレジット決済」「コンビニエンス決済」に続いて「その他決済(Amazonペイ、LINEペイ、楽天ペイなど)」がトップ3ボックスとなったが、クレジットとコンビニエンス決済が昨年比でやや減少。その他決済の「〇〇ペイ」が2.6ポイント増加、さらにキャリア決済が2.5ポイント増加という結果となった。

質問項目)あなたが、知っていると回答したECサイトの決済方法の「その他決済」で、使ったことがある、ないに関わらず、今後使いたいものをいくつでもお選びください。(複数回答)

その他決済方法での利用意向では、昨年同様「PayPayオンライン」「Rペイ」がトップ2ボックスとなり、PayPayオンラインは昨年比で3.8ポイント増加し人気が高まっている。一方ポイントを下げたのは「Amazon Pay(▲9.0)」だった。

保有デバイス、スマホが9割超・パソコンは減少

保有デバイス、スマホが9割超・パソコンは減少

質問項目)
あなたが個人で保有している、またはご自宅で使うことができる機器をいくつでもお選びください。(複数回答)

通販やECを利用したことがあるユーザーに対して、個人で保有している、または家庭内で使うことができる危機について質問したところ、スマートフォンが90.2ポイントと9割を超えた。

一方、フィーチャーフォンは9.5ポイント(前年比▲4.8ポイント)、と1割を割り込み、パソコンは73.3ポイント(前年比▲3.5ポイント)と減少傾向が続いている。AIスピーカーは昨年まで緩やかな増加傾向でしたが今年は前年比▲1.4ポイントとなり、普及は今一歩といった状況だった。

サブスクなど最新の消費者動向が明らかに

調査結果にあるように、健康食品や機能性化粧品の通信販売の購入方法「定期」「1回のみ」では、「迷って1回購入」が少数派。「迷わず定期購入」「迷って定期購入」「迷わず1回購入」のスコアは肩を並べた。

またEC決済方法の利用意向で、「その他決済(〇〇ペイ)」「キャリア決済」が昨年比で伸長。クレジット決済、コンビニエンス決済がやや後退していた。さらにEC・通販利用経験者の保有機器、スマートフォンが9割超となり、パソコンは減少傾向でAIスピーカーは伸び悩んだ。

このようにEC・通販に関する市場動向を探る独自調査「通信販売に関する「消費者調査2021」が公開され、調査では通信販売を利用する消費者の「消費行動や利用動向」「周辺を取り巻く環境」などが集計・分析され、注目されるサブスクの消費動向や、スマホ移行がさらに進んでいる状況が明らかにされた。同分野での事業展開において大いに参考にできそうだ。

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