屋内位置情報サービスTAGCAST ビーコン連動型の決済システムの関連特許を取得

「TagPay」はビーコン連動型の決済システム

屋内位置情報サービスの株式会社タグキャストは、ビーコン連動型の決済システム「TagPay」に不可欠な特許を取得したことを発表した。
同社の提供しているTAGCASTは、Blootooth機器(ビーコン)で位置情報を経度緯度・階数および住所に紐づけてクラウドにて統合管理するサービス。特にビーコン連動の決済システムである「TagPay」の設計も行っており、「TagPay」に関する国際特許を出願していたが、2014年10月14日に日本国内の特許査定が完了、今後世界各国へ国内移管手続きを行う予定となっている。

TAGCASTはスマートフォンアプリでGPSを利用するのと同じように、位置情報を利用できるプラットフォーム。
「TagPay」は、ビーコンとスマートフォンを連携させて、利用者が店舗に居ることを判定することでチェックインを行い、財布やクレジットカードを取り出すこと無く決済を可能にするシステムだ。
これらは利用者が施設内にいることをアプリが判断可能となり、利用者の来店を自動的に判断したり、ポイント配布や口コミに来店証明を付加することなど、位置と時間の情報を様々なサービスで活用することが可能になる。
店舗や施設は電波が届く10m程度の範囲を想定し、TAGCASTビーコンを設置するだけ。電池で約1年間の利用が可能だ。

店側のメリットも多いが 独自サービスの乱立の懸念も

ビーコン技術は利用者だけでなく、店舗側へのメリットも大きい。利用者の行動をトラッキングすることで、売り場レイアウトや行動予測の分析がよりしやすくなり、オンラインショッピングの購買履歴などと合わせ、商品企画やマーケティングに活用できるだろう。
どの程度の個人情報やそれらの管理となるかは未だ不明な部分も多いが、万引きなどの犯罪抑止にも効果があるように思える。

消費税の更なる増税の可能性が高い今、独自の電子マネーを提供する企業は増え続けており、ビーコンも同じような独自サービスの乱立という構図が予想できる。
特に、アップル社のiBeaconやPayPal Beacon等、すでに登場しているビーコンサービスは北米を中心に増えていくだろう。日本は電子マネーをはじめ独自の規格やサービスが多く、店舗側がどのサービスに対応していくかが今後の課題になりそうだ。
いずれにしても店舗、オンラインでの連携サービスや技術革新は今後も加速し、それに伴ったオムニチャネル戦略をとっていく必要があるだろう。



−編集部−