物流アウトソーシング「オープンロジ」がサービス開始、ターゲットは中小事業者と個人

パソコン上から登録して倉庫に納入するだけの簡単操作

株式会社オープンロジは10月21日、商品の入庫から保管、梱包、配送までを一括でアウトソーシングできる物流サービス「オープンロジ」を正式に開始した。中小規模のEC事業者をおもなターゲットとしている。

中小のEC事業者、あるいはヤフオクなどで販売を行う個人などにとって、商品の在庫管理と発送は一仕事である。例外的にアマゾンに関しては、アマゾンに商品管理・梱包・発送を委託できる「アマゾンフルフィルメントサービス」を利用できるが、そのほか気軽に利用できるサービスはそれほど多くはない。
オープンロジは、そのような中小規模のEC事業者や個人のニーズに応えるロジスティクスのアウトソーシングサービスだ。

使い方は簡単。ユーザーがサイト上から登録して、同社が提携する物流会社の倉庫に入庫すれば、オープンロジ側で商品1点1点にバーコードの貼り付けをして管理を始める。
商品1個ずつにバーコードを貼りつけることで、ウェブの管理画面で入出庫データを確認できるようになっている。
商品が売れた際は、倉庫で梱包して配送までを行ってもらえる。配送の際には同梱明細書がつき、時間指定も可能。代引きにも対応する。
2014年内には、海外配送などの機能も順次搭載される予定だ。

最短2分でサービス開始を実現

オープンロジの利用料金は荷物単位での従量課金制で、入庫料が1個15円、保管料はサイズに応じて日額1個0.2~10円、配送料はサイズに応じて220円~780円。固定費用はかからない。また、事前に問い合わせて見積もりを取る必要もない。

サービスの強みは、簡略化された商品管理とシンプルな価格設定にある。
これまでの物流アウトソーシングサービスでは、問い合わせ窓口から連絡すると、事業に関するヒアリングを行った上で見積もりを出して、最短でも1カ月程度の時間を要するケースが多い。
また、月額料金や保管料は「一坪いくら」という形で設定しているため、商品点数にかかわらずコストがかかるということも少なくない。そのため、小規模なEC業者や個人が利用することも難しかった。

その点、オープンロジでは、老舗の物流事業者と組み、商品数の少ない中小規模の事業者の商品をとりまとめて管理することで、シンプルな業務フロー、料金設定を実現しているのだという。
また、導入前の問い合わせや打ち合わせも必要ないため、最短2分でサービスを利用できる。さらには管理画面もシンプルで、個人でも自分のパソコンで気軽に入出庫管理ができるという。

オープンロジではここ数カ月、ユーザーを限定してテストを行った結果、反応も上々であるという。

発送の回数や荷物の個数、保管期間にもよるが、オープンロジを利用することで安価かつ作業負荷が下がるというケースは多そうだ。