ソフトバンク、インドネシアECへ1億ドル出資 イギリス進出果たす楽天は戦略的統一目指す

続くソフトバンクの海外EC投資劇 スナップディールの6.5億を超える

ソフトバンクは米小会社などを通して、インドネシアのEC大手企業のトコペディアに投資を行うと発表した。12月半ばを目処に、米有力ベンチャーキャピタルのセコイヤキャピタルなどと共同で総額で1億ドル(約107億)出資することで合意したとする。
トコペディアは2009年創業のEC企業。ソフトバンク米子会社のSIMI(ソフトバンク・インターネット・アンド・メディア)が中心になり、セコイヤキャピタルやソフトバンク韓国子会社が運営するSBパンアジアファンドなどが出資に参加するが、出資比率などの詳細は発表していない。SIMIはソフトバンクが9月に設立した米国の戦略子会社で、韓国のドラマ配信会社などを買収するなど投資戦略を展開している。
ソフトバンクは近年、阿里巴巴や印スナップディールなどにも巨額の投資を行い、伸び代の大きいEC企業に非常に積極的に出資している。

グローバルパワー高めAmazonなどへ対抗 日本企業楽天の本格ヨーロッパ進出へ

また、日本のEC大手楽天は、世界のAmazonや阿里巴巴と渡り合えるグローバルパワーを目指し、イギリスで自社ブランドのECマーケット「Rakuten.co.uk」をオープンしたと発表した。このマーケットでは、楽天自身と第三者団体である小売業者が多種多様な商品を販売する他、Kodoのeブックやスペインのビデオストリーミング会社Wuakiの映像サービスなども提供される。
これまで地元企業の買収を通じヨーロッパ進出を展開してきた楽天は、今回楽天ブランドの元に戦略的な統一を計る意図があるのではないだろうか。アメリカで買収したBuy.comブランドを同時に閉鎖するなど、短期の損害は度外視し長期的なブランディングを計る意志が見え隠れする動きだ。

出資や買収、世界のECマーケットに渦巻く巨額の可能性

ソフトバンクは出資した阿里巴巴の上場などにより、相当額の資本を貯めたと思われる。成長EC企業への巨額の出資などへのノウハウも蓄積されているのか、つい先日印スナップディールへの巨額出資が話題に上がったばかりの今回の発表、今後伸びていきそうなEC企業は全て取りにいくかのような勢いが伺える。

一方楽天も負けてはいない。ヨーロッパ進出の足がかりとしていた地元企業買収の次なるステップとして、本格的に世界進出を狙う自社ブランドECサイトのオープン。ポイント還元システムもブランドを統合することにより、全く違うカテゴリーのショッピングでも流用できるようにする計画だ。莫大な会員数のポイントによる囲い込み戦略を世界でも展開する気概が感じられる。

出資と買収からの進出という、違ったアプローチで事業拡大の姿勢を見せる両社だが、その違いが今度両社の成長と方向性にどんな差を生むのか興味深い。