越境ECの3大商品ジャンルとは?【BEENOS調査】
BEENOS株式会社(東証プライム:3328)の連結子会社で、越境ECおよびジャパニーズコンテンツの海外進出をサポートするBeeCruise株式会社(以下「BeeCruise」)は、同じく連結子会社であるtenso株式会社(以下、tenso)が運営する越境ECの海外向け購入サポートサービス「Buyee(バイイー)」を導入している日本の企業に「越境EC活用」に関するアンケートを実施し、その内容を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見ていく。
調査概要
・調査名:越境EC活用と課題の実態調査
・調査対象:「Buyee」もしくは「Buyee Connect」を導入している日本の企業の担当者
・有効回答数:51
・調査期間:2022年3~4月
・調査方法:インターネット調査(データー算出元:クエスタント)
・調査機関:自社調査
・調査主体:BEENOSグループ
商品3大ジャンル「ファッション」「おもちゃ・ゲーム・アニメ」「食品・飲料」
「越境EC(Buyee)で扱っている主な商品のジャンル」は(単一回答)、トップは「ファッション」で27.5%、「おもちゃ・ゲーム・アニメグッズ」15.7%、「食品・飲料」13.7%と続きました。実際、Buyeeでも「ファッション」「エンタメグッズ」は流通規模が大きい2大ジャンルとなっている。
プロモを実施している企業は3割未満
「越境ECの流通を伸長させるためのプロモーション施策を行っているか?」聞いたところ(単一回答)、「行っている」と回答したのは27.5%だった。また、「行っている」と回答した方に、「プロモーション方法」を聞いたところ(複数回答)、「Instagramでの情報発信」が64.3%でトップ、「facebookでの情報発信」35.7%、「インフルエンサー活用」28.6%と続いた。プロモーション実施企業は3割未満に留まるが、実施企業は取り組みやすい自社のSNS発信から始めていることがわかる。
導入後の課題「マーケティング方法がわからない」が最多
「越境EC導入を検討した際の課題、導入後の課題」(複数回答)では、導入前は「配送」「言語」「コスト」が多く挙げられ、導入後は「海外向けマーケティングの方法がわからない」が最多となった。配送やコストの課題は「Buyee」のようなサービス活用によって解消される一方、「導入企業だけで独自にマーケティングを行う事に課題」を感じていることがわかるとしている。
また「プロモーション予算も含む越境ECの運用にかかる金額的なコスト(1か月)」(単一回答)は、「1万円以下」58.8%が最も多い回答となった。越境ECは低コストで運用でき、導入のハードルが低いこと見てとれる。
さらに今後も越境ECの導入を継続したいか?」聞いたところ(単一回答)、84.3%が「続けたい」と回答した。「続けたい」と回答した人に「続けたい理由」を聞いたところ(複数回答)、「販路を拡大できるから」が最多の83.7%、「運用面で負担なく、簡単に海外販売できるから」が続く53.5%だった
高まる越境ECへの関心
公表に際して同社では次のように述べている。
「新型コロナウィルスによる影響でインバウンド消費がリアルからオンラインへ移行したことに加え、円安の追い風も受け、新たな販路として越境ECの需要がこれまでにも増して高まっています。2,700件以上の国内ECサイトの海外進出のサポート実績があるBeeCruiseにも、日本の企業様からの海外販売に関するお問い合わせが増えています。
注目高まる越境ECですが、日本の企業は越境ECをどのように活用し、導入後どのような変化があるのでしょうか?越境EC活用に関するアンケートを『Buyee』およびタグ設置のみで海外販売可能な『Buyee Connect』を導入いただいている日本の企業に実施しました。今回のアンケート結果を発表することで越境EC活用の実態を明らかにし、日本企業が『海外に挑戦』するための一助となることを目指します」
コロナ禍を経て越境ECへのニーズは一気に高まり、そこへ円安も加わって、さらに熱度が増している。今後、コロナ後のインバウンド需要の復活を見据える中で、越境ECへの注目もさらに集まっているようだ。
一方で、越境ECを開始し、それを継続する上でのハードルが少なからずあることも今回の調査から浮き彫りとなった。同社も述べているように課題を明確にし、必要なサポートやサービスを受けることで、その課題への対応をしていくことが、ビジネスの成功へとつながることにもなりそうだ。