【海外BtoBビジネス実態調査】コロナ禍や円安などの課題はあるも、年間売上は3割弱が「20億円以上」

ECのミカタ編集部

ペイオニア・ジャパン株式会社 (本社:東京都港区、カントリーマネージャー:岡本王湖)は、日本における海外BtoBビジネスの状況について、実際に海外BtoBビジネスを行っている企業の社長、役員・部長クラス(一般社員以外)の1,004名を対象に調査を実施し、その結果を公表した。

年間売上高は「20億円以上」が最多で26.4%

年間売上高は「20億円以上」が最多で26.4%

海外BtoBビジネスを行っている企業の社長、役員・部長クラス(一般社員以外)の1,004名を対象に「勤めている、もしくは経営している企業のおおよその年間売上高」を聞いたところ、最も多いのは「20億円以上(26.4%)」で「5億円〜20億円未満(16.2%)」がそれに続いた。

輸出入の両方を行っている企業が約半数

輸出入の両方を行っている企業が約半数

次に海外取引をどのように行っているか尋ねた結果、輸出と輸入の両方を行っている企業は50.9%と全体の約半数を占めた。

その一方で、輸入のみを行っている企業も27.1%と3割近くあることがわかった。

海外取引先の見つけ方、「取引先からの紹介」「貿易促進機関」「海外展示会」

海外取引先の見つけ方、「取引先からの紹介」「貿易促進機関」「海外展示会」

海外での取引先や販路の見つけ方を複数回答で聞いたところ、「取引先からの紹介」「貿易促進機関」「海外展示会」といった回答が比較的多く見られた。

また、具体的にどのような企業と取引しているのかを尋ねると、以下のような回答が寄せられた。

・ジェトロ日本貿易振興会(40代/男性/広島県)
・タイ、マレーシア、パキスタン、ドバイ等多数の企業(50代/男性/大阪府)
・ブルーヴ、フォワードインターナショナル、P&Eディレクションズ(60代/男性/東京都)
・国際交流基金や経済産業省EPA事業推進(60代/男性/神奈川県)

海外ビジネスを始めてからの期間、「5年以上」が約半数

海外ビジネスを始めてからの期間、「5年以上」が約半数

海外ビジネスを始めてからの期間を聞くと、「5年以上」という企業が49.7%と半数近くにのぼった。また、現在における海外ビジネスの課題について質問したところ、以下のような回答が挙げられた。

・確保できるコンテナの少なさや円安による料金の高騰など(40代/女性/神奈川県)
・海外での消費者ニーズをいかに読み取ることができるか(40代/男性/東京都)
・世界情勢が不安定なため、安定した仕入れができない(50代/男性/東京都)
・コロナによる渡航禁止で、商談や現地視察ができない。支店も開設できない(60代/男性/宮城県)

輸入のみ行っている企業の仕入れ国や取引商材

輸入のみ行っている企業の仕入れ国や取引商材

「どのように海外取引を行っているのか」という質問に対して「輸入のみを行っている」と回答した人に、仕入れ先の国を聞いたところ、以下のような国々が挙がった。

・アメリカ、イギリス、フランス、シンガポール(40代/女性/千葉県)
・タイ、ベトナム、マレーシア(40代/男性/東京都)
・中国、インド、アメリカ、イタリア、オーストリアなどなど(40代/男性/広島県)
・ヨーロッパ、メキシコ、中国、ブラジル(50代/男性/東京都)

さらに「どのように海外から輸入をしているか」尋ねると、「海外にある現地のメーカーから直接輸入(39.7%)」と回答した人が最も多く、「海外にある日系の卸売業者から直接輸入(16.0%)」「海外にある現地の卸売業者から輸入(15.5%)」がそれに続いた。

具体的に、海外で取引されることの多い商材は以下のようになっている。

・化粧品材料(50代/男性/東京都)
・金具部品、木質材料、電子部品(50代/男性/兵庫県)
・太陽光発電にかかる商品や繊維製品(50代/男性/静岡県)
・通信機器、電子部品、ソフトウェア、接着剤など(50代/男性/長野県)

今後の海外BtoBビジネス発展のために必要なこと

海外BtoBビジネスを行っている企業の社長、役員・部長クラス(一般社員以外)の1,004名に、海外の子会社や関連会社から輸出・輸入を行っている企業は、具体的にどこの国に関連会社があるのか質問したところ、以下のような回答が寄せられた。

・アメリカ、メキシコ、オーストラリア(50代/男性/東京都)
・ドバイ、タイ、ミャンマー、カンボジア、ベトナム、韓国(50代/男性/岡山県)
・ニューヨーク、シンガポール、上海、ロンドン(60代/男性/千葉県)
・中国、韓国、台湾、ベトナム、ミャンマー(60代/男性/茨城県)

最後に、今後も海外BtoBビジネスを発展させていくために必要なことについて具体的に聞いたところ、以下のような回答が挙がった。

・アジア以外のマーケットも、これからは学んでいきたい(30代/男性/北海道)
・新規顧客の開拓、信頼できる現地エージェントの探し方など(40代/男性/東京都)
・海外での人材採用と育成、各国ごとのマーケット情報(50代/男性/山形県)
・語学だけでなく文化的な背景を知りたい(50代/男性/千葉県)

昨今、コロナ禍を背景に越境ECを介した消費行動がかつてないほど活発になっており、今後も2030年まで年平均成長26.2%の成長率が見込まれている(Report Ocean調査)。

本調査は海外BtoBビジネス全般を対象としたものではあるが、越境ECが盛り上がる中、BtoCだけでなく、BtoBの越境ECもこれから大きく成長する可能性を秘めているのではないだろうか。

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