Oisixや食品ECの消費者動向は?【スパコロ調査】
ロイヤル顧客の反応可視化ツールを提供する株式会社スパコロ(本社:東京都港区、代表取締役社長:林 秀紀)は、全国の20~69歳1,000名を対象に実施した「利用実態調査 Oisix編」の結果を公表した。ここではその概要についてポイントを絞って見ていく。
調査概要
調査方法:全国20~69歳を対象としたインターネットリサーチ
調査期間:2022年7月25日(月)~2022年7月26日(火)
有効回答数:1,000名 ※人口構成比に合わせてサンプル回収し、集計
Oisixの認知率・利用経験率・現在利用率は?
全国の20~69歳の1,000人に聞いたOisixの浸透状況についてみてみると、認知率56.4%、利用経験率8.5%、現在利用率4.4%、月1回以上利用3.9%となっており、未だ約4割が未認知の状況であることがわかった。
Oisixは認知者の1割半ばがトライアル、利用経験者の約5割が現在もリピート利用、そのうち約9割が月に1回以上利用するという構造となっており、認知から利用の過程での離脱割合が高いことがうかがえる。
Oisixはどんな目的で利用されている?
『Oisixの利用を検討した際に、その他に比較検討したサービスはありましたか』という質問に対して、「あった」と回答した人は、 Oisixの利用経験者のうち50.6%、これに対し「なかった」と回答した人の割合は49.4%。利用経験者の2人に1人は他のブランドと比較することなく、Oisixを選ぶことがわかった。
実際にOisixは実際何と比較されているのだろうか。Oisixが比較されている対象としては「EC系」で34.9%、「生協系」25.6%、それ以下が2.3%となっていた。個別のブランドでは、「コープデリ」「らでぃっしゅぼーや」が比較対象ブランドの上位にランクインした。
またOisix利用経験者に聞いたサービス利用目的では、上位から「味がおいしいから」31.8%、「安心できる食材だから」31.8%、「メニューが豊富だから」27.1%が続く結果となった。
加えてOisix利用者とOisix以外の食品宅配サービス利用者の利用理由で10ポイント以上の差があった項目としては「メニューが豊富だから」「食材の鮮度が良いから」「食材が国産だから」「入会金・年会費が無料だから」が挙がっており、Oisixユーザーの食材良質さやメニューの豊富さへの意識の高さが浮き彫りとなった。
サマリー
公表に際して同社では次のように述べている。
「今回は近年、有機野菜など安全性に配慮した食品宅配ブランドとして利用者を増やしているOisixの利用実態調査をしてみました。利用者を増やしている実態はありつつも、利用構造ではいまだ約4割の人が認知をしていない状況であり、認知の拡大やトライアルの促進の余地が感じられる結果となりました。
また他サービスと比較したOisixの利用理由では上位に“味の良さ”、“食材のおいしさ”、“メニューの豊富さ”などが挙がっており、Oisixのベネフィットとして受け入れられていることが伺えました。
商品やサービスの拡販を考えたときに、より良いモノを作りさえすれば自然と売れると考える人も多いのではないでしょうか。良いモノが良く売れる可能性が高いことに間違いがない一方で、そのビジネス構造を改めて見直してみると、顧客が商品やサービスを利用するまでの過程に改善点が見つかることが多くあります。顧客視点にたって利用構造を振り返り、ビジネス拡大のためのヒントを探してみるのもいいかもしれません」
食品ECは目覚ましい発展を遂げており、その中でもひと際、存在感を示しているのがオイシックスだ。一方で、同社も述べているように、ブランドとしての認知度の面でも、まだまだ拡大の余地がありそうだ。今後の食品EC市場を考える上で、また消費者の動向を捉える上でも貴重な資料となりそうだ。