Yahoo!ショッピングに出店する手順は?審査の流れ、通過するポイントを解説

ECのミカタ編集部

Yahoo!ショッピングに出店する手順は?審査の流れ、通過するポイントを解説

Yahoo!ショッピングは、Amazonや楽天市場と並ぶ主要ECモールです。検索エンジン・プロバイダ・ネットオークションをはじめ、さまざまなWebサービスを提供するYahoo!が手がけているため、知名度と会員数は国内のECプラットフォームのなかでも圧倒的です。そのため、Yahoo!ショッピングへの出店は、ショップの認知度向上や売上拡大につながります。この記事では、Yahoo!ショッピングに出店する手順や審査の流れ、審査を通過するためのポイントについて解説します。

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Yahoo!ショッピングに出店する方法

Yahoo!ショッピングに出店するには、Yahoo!サービスを利用するための会員登録をはじめ、いくつかの事前準備が必要です。

以下では、Yahoo!ショッピングに出店する工程について順を追って解説します。

Yahoo! Japan IDを取得する


Yahoo!ショッピングに出店するには、Yahoo! Japan IDを取得する必要があります。IDの作成は、以下のURLから作成できます。

https://account.edit.yahoo.co.jp/signup?.src=acct

なお、すでにYahoo! Japan IDを取得している場合は、既存のIDを使ってショップをオープンすることも可能です。また、Yahoo! Japan IDの取得にあたっては、携帯電話番号の入力が必須です。

出店に必要な情報をそろえる


Yahoo! Japan IDの取得後、出店にあたり必要な情報をそろえます。出店時に提出すべき情報は、以下の6つです。

●クレジットカード情報
●公共料金の領収書等、国税・地方税の領収証書、または納税証明書、青色申告承認申請書(控)、社会保険料の領収書または納入告知書(納付書)のうち、いずれか1つ
●代表者様、またはサービス管理者様の運転免許証、運転経歴証明証、在留カード、マイナンバーカードのいずれか1つ
●代表者情報
●銀行口座情報
●出店予定商材情報

法人として出店する場合は登記簿謄本も提出しなければいけません。登記簿謄本を提出する際は、発行から3か月以内のものに限られる点にも注意しましょう。

また、Yahoo!ショッピングでは出品を禁止・制限している商品があります。そのため、Yahoo!ショッピングの規約に反しないことを事前に確認しておくべきです。

なお、アルコール酒類・医薬品・コンタクトレンズなどを扱う場合には、それぞれ免許が必要となります。

出店審査を申し込む


出店に必要な情報を用意できたら、出店審査を申し込みます。出店審査を申し込む際に必要な内容は、以下の8つです。

●会社情報
●代表者情報
●管理者情報
●決済情報
●受取口座情報
●ストア情報
●LINE公式アカウントの申し込み情報
●出品予定商材情報

通常、出店審査は2営業日から10営業日程度で完了します。ただし、取り扱う商材によってはもうすこし時間がかかるケースもあるため、あらかじめ余裕をもって申し込みましょう。

開店の準備を進める


出店審査を通過できると、Yahoo!ショッピングから出店審査完了連絡のメールが届きます。メールの受領後は、いよいよ開店審査に向けた準備が始まります。Yahoo!ショッピングの出店にあたっては、出店審査と開店審査の2つがある点に注意しましょう。

開店審査の際にはトップページやストアデザインのほか、以下の7つの情報が求められます。

●各商品ページの出品登録
●カテゴリページの設定
●会社情報
●ストア情報
●送料や配送方法の設定
●ストアガイドの入力
●キャンセル規約の入力

開店審査時の情報入力は、Yahoo!ショッピング側でマニュアルが用意されています。そのため、マニュアルを参考にしつつ入力していくと、スムーズに作業を進められるでしょう。なお、開店審査は入力する情報が多く、すべての入力を完了するまでの目安は長くて3週間程度ともいわれています。

情報の入力が終わり次第、開店審査を申し込めるようになり、審査自体は2営業日から5営業日程度で完了です。ただし、出店審査と同様、取り扱う商材によっては時間がかかる場合もあります。

開店審査に合格すると、Yahoo!ショッピング上でショップを開店して商品を販売できるようになります。

Yahoo!ショッピングの出店・運営にかかる費用

Yahoo!ショッピングをはじめとするECモールは、出店や販売にあたって費用がかかります。初期費用や月額費用はプラットフォームによって異なるため、事前に確認しておきましょう。

以下では、Yahoo!ショッピングの出店・運営にかかる費用について紹介します。

初期費用


Yahoo!ショッピングに出店する際の初期費用は、無料です。どれだけ売上があがるかわからない状態で、初期投資をするのは躊躇してしまう方もいるでしょう。その点、Yahoo!ショッピングは出店料がかからず、一度試しに出店することも可能です。

月額費用


Yahoo!ショッピングでは、固定の月額費用も設けられていません。毎月の固定費用は売上を圧迫するおそれがあるため、安定した売上をつくれるまではできるだけおさえるのがポイントです。とくに低価格帯の商品を販売する場合、月額費用は大きな負担になりかねません。

販売手数料


Yahoo!ショッピングでは、初期費用と月額費用を設けていない分、数種類の販売手数料が設定されています。売上に対するロイヤルティという形ではありませんが、売上の金額に応じて課されるため、実質的には販売手数料といえるでしょう。

販売金額に応じて課される手数料は、以下の4つです。

ストアポイント原資負担:1%~15%(1%は必須)
キャンペーン原資負担:1.5%は必須
アフィリエイトパートナー報酬原資:1%~50%(1%は必須)
アフィリエイト手数料:アフィリエイトパートナー報酬原資の30%

その他の手数料


Yahoo!ショッピングでは、販売手数料とは別に、決済手段ごとの決済手数料がかかります。決済手数料は決済手段によって異なるため、事前にチェックしておきましょう。

Yahoo!ショッピングにおける決済手数料は、以下のとおりです。

クレジットカード決済:決済金額の3.24%(非課税)
PayPayカード(株)発行カード(Yahoo!JAPANカード等)は決済金額の3.0%
モバイル支払い(キャリア決済): 決済金額の4.48%(税別)
コンビニ決済:150円/件~300円/件(税別)
銀行振込決済(ペイジー):150円/件(税別)
PayPay残高払い:決済金額の3.0%(税別)

Yahoo!ショッピングに出店するメリット

Yahoo!ショッピングのほかにもAmazonや楽天市場をはじめ、さまざまなECモールがありますが、販売事業者がYahoo!ショッピングを利用するとどのようなメリットがあるのでしょうか。

以下では、Yahoo!ショッピングの3つのメリットについて解説します。

初期費用や月額費用がかからない


前述のとおり、Yahoo!ショッピングは初期費用や月額費用がかかりません。そのため、コストを抑えて大手ECモールに商品を出品できます。

Yahoo!ショッピングに並ぶような大手ECモールの場合、初期費用や月額費用などの固定費を設けていることが多く、事業開始から間もないショップにはハードルが高い面もありますが、Yahoo!ショッピングであれば気軽に参入可能です。

とくに、季節によって売上が変動しやすい商材、低価格帯の商材などを販売するショップにとっては大きなメリットとなるでしょう。

ECモールとしての認知度が高い


Yahoo!ショッピングは、国内のECモールのなかでも圧倒的な知名度を獲得しています。Googleに次ぐ検索エンジンとして知られるほか、ニュースやオークションをはじめ、さまざまなWebサービスを提供しています。

認知度の高いプラットフォーム上に出店することは、ショップのブランディングにつながるだけでなく、露出の増加にも効果的です。また、ソフトバンクユーザーへの割引、PayPayやクレジットカードなどによるポイント付与なども実施しており、宣伝効果が高い点も魅力的です。

外部サイトへのリンクを掲載できる


多くのECモールは外部サイトへのリンク掲載を禁止していますが、Yahoo!ショッピングは外部リンクが認められています。そのため、自社のECサイトやSNSへのリンクを掲載して、商品やブランドの認知を拡大したり、フォロワーを獲得したりするチャネルとしても機能します。

Yahoo!ショッピングに出店するデメリット

Yahoo!ショッピングはメリットの多いECモールですが、もちろんデメリットもあります。そのため、出店を検討する際にはデメリットもあわせてチェックしておくことが大切です。

以下では、Yahoo!ショッピングの3つのデメリットについて解説します。

出店数が多く競争が激しい


Yahoo!ショッピングには、初期費用や月額料金がかからない手軽さもあり、多くのショップが出店しています。そのため、あらゆるジャンルにおいて競合ショップが多く、競争が激しい点がデメリットです。

一方、出店しているショップ数が多い分、モール全体の商品数も豊富にあり、ユーザーにとっての利便性も向上しています。そのため、競争は激しいものの、それだけ集客力にも長けているといえるでしょう。

デザインの自由度が低い


Yahoo!ショッピングに限らず、ECモールを利用するデメリットとして、商品ページやショップデザインの自由度が低い点があげられます。

自社でECサイトを立ち上げる場合には、商品やブランドに合ったサイトデザインにすることが可能です。しかし、ECモールではデフォルトのデザインが決められており、カスタマイズできる範囲には限界があります。

そのため、デザインの面で他社との差別化がしづらく、商品を探すユーザーは商品価格だけを見て判断する傾向があります。ショップページや商品ページのデザインが似通ってしまう点も、ECモールにおける価格競争を激化させている要因です。

販売手数料が発生する


Yahoo!ショッピングでは、初期費用や月額料金はかかりませんが、販売時には売上に応じた手数料がかかります。自社の独自ECサイトを構築する場合、販売手数料は発生しないことを考えると、費用面でデメリットともいえます。

しかし、ECモールを利用するのであれば、Yahoo!ショッピング以外でも販売手数料は必須です。そのため、ECモールの集客力や認知度に見合った金額かどうかを判断すべきです。

Yahoo!ショッピング出店に関するよくある質問

Yahoo!ショッピングへの出店を検討するなかでは、さまざまな疑問が生じることもあるはずです。

以下では、Yahoo!ショッピングの出店に関連するよくある質問と回答について紹介します。

個人でも出店できる?


Yahoo!ショッピングは、開店にあたって個人・法人による制限を設けていません。そのため、個人であっても審査を通過できれば、プラットフォーム上で商品を販売できます。

ただし、個人で出店する場合には、個人事業主として開業届けを提出している必要があります。また、個人で出店する際の注意点として、ショップの会社概要ページには住所や電話番号を記載しなければなりません。

自宅の住所や電話番号を記載する方法もありますが、プライバシーが気になる場合はレンタルオフィスやシェアオフィスなどを契約する必要があるでしょう。

出店審査の基準は?


Yahoo!ショッピングをはじめ、多くのECモールは出店審査基準を公開していません。そのため、審査に通過する要件や審査に落ちた原因を把握するのは難しいといえます。しかし、明らかに審査に落ちてしまう例として、過去に規約違反をしていたり、料金を滞納していたりするケースがあります。

出店審査は厳しい?


ECモールの出店審査は、モールによって基準が大きく異なるため、出店審査の厳しさもまちまちです。Yahoo!ショッピングの出店審査は、ほかの主要ECモールと比較するとそれほど厳しくないようで、アンケート調査によると約9割が審査を通過しています。

過去にYahoo!関連のサービスを利用するなかで料金滞納や規約違反などがなく、審査に必要な書類をそろえられていれば、審査を通過できる可能性が高いと考えてよいでしょう。

出店審査にかかる期間はどれくらい?


前述のとおり、Yahoo!ショッピングでは、出店審査と開店審査の2つを設けています。審査にかかる期間は、出店時が2営業日から10営業日程度、開店時が2営業日から5営業日程度です。そのほかの準備を含め、開店するまでにかかる期間の目安として、1か月から1か月半程度をみておきましょう。

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ECサイトを開こうと考えている方のなかには、Yahoo!ショッピングに出店を検討されている方も多くいらっしゃるでしょう。どのECモールにもメリット・デメリットがありますが、Yahoo!ショッピングの場合には何より初期費用や月額料金がかからない点がメリットといえます。具体的な出店方法なども解説しましたので、出店の際にお役立ていただければ幸いです。

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